高卒2年目の転職|3年目・4年目・5年目で変わるもの
※本記事には広告(プロモーション)を含みます。編集部が転職サービスを勧める基準は編集方針ですべて公開しています。
同じ会社を辞めるのに、勤続23か月と24か月では、受け取る退職金が11万7,000円と24万円に分かれることがあります。中小企業退職金共済に掛金月額10,000円で加入していた場合の基本退職金額です(編集部算出。根拠は本文)。差を作っているのは勤続年数そのものではなく、勤続年数に金額を割り当てている制度のほうです。
この記事は、入社2年目から5年目までのあいだに何が増え、何が増えないのかを、条文と金額表で年次順に並べたものです。「2年で辞めるのは早いか」という問いには答えません。代わりに、あと何か月で何が変わるのかを、自分の入社日から数えられる形にします。
読者として想定しているのは、中卒・高卒で今働いている人です。在学中の方には向いていません。進学・高卒認定の話も、公務員試験の対策と日程も書きません。
結論:2年目から5年目で刻みが変わるのは、有給休暇と退職金の2つです
年次が上がると自動的に増えるものは、編集部が条文で確認した範囲では、年次有給休暇の付与日数と退職金の2つです。どちらも「勤続◯年◯か月」という形で日数と金額が決まっているため、節目をまたぐ前に辞めるか、またいでから辞めるかで結果が変わります。
| 勤続 | 年次有給休暇の付与日数 | 中退共の退職金(掛金月額10,000円・掛金納付月数が勤続月数と同じ場合) |
|---|---|---|
| 6か月 | 10日 | 0円 |
| 1年(12か月) | — | 36,000円 |
| 1年6か月 | 11日 | — |
| 1年11か月(23か月) | — | 117,000円 |
| 2年(24か月) | — | 240,000円 |
| 2年6か月 | 12日 | — |
| 3年(36か月) | — | 360,000円 |
| 3年6か月 | 14日 | — |
| 3年7か月(43か月) | — | 430,100円 |
| 4年(48か月) | — | 481,700円 |
| 4年6か月 | 16日 | — |
| 5年(60か月) | — | 608,200円 |
| 5年6か月 | 18日 | — |
有給休暇の日数は労働基準法39条1項・2項、退職金の額は中小企業退職金共済の基本退職金額表によります。退職金の欄は、掛金月額10,000円を前提に編集部が計算した額です。なお、退職金の制度に加入した時期は会社ごとに違うため、掛金納付月数は入社してからの月数と一致しないことがあります(後述)。
一方で、年次が上がっても動かないものもあります。失業給付(雇用保険の基本手当)の所定給付日数は、算定基礎期間が10年未満であれば2年目でも5年目でも90日で同じです(雇用保険法22条1項3号。一般の受給資格者の場合)。「長く勤めたぶんだけ全部が増える」わけではありません。
「3年は働け」を、年次ごとに実体のある事実に置き換えます
編集部は、この通説を正しいとも間違っているとも書きません。「3年」という数字に根拠があるかどうかを議論しても、読者の手元には何も残らないからです。
代わりにやることを先に書きます。「3年」というひとまとまりの助言を、半年ごと・1か月ごとに何が変わるかという形へ分解します。分解してしまえば、続けるか辞めるかは通説ではなく自分の数字で決められます。
「3年」という区切りが語られる背景には、新規高卒就職者の3年以内離職率という統計があります。令和4年3月に高校を卒業して就職した人のうち、37.9%が3年以内に離職しています(厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況(令和4年3月卒業者)」令和7年10月24日公表。2026年9月24日に編集部が報道発表を確認)。
この37.9%が1年目・2年目・3年目にどう割れているかは、本記事では扱いません。内訳と学歴別の比較は、当サイトの別の記事で扱っています。
この37.9%を入社何年目かで割ると、学歴の差が出ているのがどの年かまで分かります。内訳は辞めた人の割合を入社何年目かで割った数字にまとめました。
ここからは編集部の見方です。辞めどきを年数の語呂で決めるのは勧めません。「3年」に合わせるなら、なぜ自分にとって3年なのかを、この記事の表のどれかで説明できる状態にしてください。説明できないなら、その3年は我慢であって計画ではありません。
年次有給休暇は6か月で10日、そこから11日・12日・14日と増えます
年次有給休暇の日数は、雇入れの日から6か月後を最初の節目として、そこから1年ごとに増えていきます(労働基準法39条1項・2項)。条文を先に引きます。
使用者は、その雇入れの日から起算して六箇月間継続勤務し全労働日の八割以上出勤した労働者に対して、継続し、又は分割した十労働日の有給休暇を与えなければならない。
(引用:労働基準法39条1項/2026年9月24日にe-Gov法令APIで原文を確認)
2項は、この10日に加算する日数を表で定めています。表の左の欄は「六箇月経過日から起算した継続勤務年数」で、一年・二年・三年・四年・五年・六年以上の6区分です。加算される日数はそれぞれ1労働日・2労働日・4労働日・6労働日・8労働日・10労働日です。
雇入れの日を起点に置き直すと、次の表になります。起点の置き直しは編集部の作業で、条文にこの形の表があるわけではありません。
| 雇入れからの期間 | 39条2項の表の区分 | 付与日数 |
|---|---|---|
| 6か月 | (1項) | 10労働日 |
| 1年6か月 | 一年 | 11労働日 |
| 2年6か月 | 二年 | 12労働日 |
| 3年6か月 | 三年 | 14労働日 |
| 4年6か月 | 四年 | 16労働日 |
| 5年6か月 | 五年 | 18労働日 |
| 6年6か月以降 | 六年以上 | 20労働日 |
読み取れることを2つ書きます。第1に、増え方は一定ではありません。1年6か月から2年6か月までは1日ずつですが、3年6か月からは2日ずつになります。第2に、日数が増えるのは入社日ではなく、そこから半年ずれた日付です。4月1日入社なら、10月1日が毎年の節目になります。
付与には条件があります。各期間の全労働日の8割以上出勤していることが必要です(39条1項・2項ただし書)。欠勤が多かった期間があると、その年の加算は行われません。
なお、週の所定労働日数が少ない働き方の場合は、日数が別に定められています(39条3項)。本記事は週5日勤務の正社員を前提にしています。

退職金は勤続12か月から出はじめ、24か月で掛金の総額に追いつきます
中小企業退職金共済では、掛金納付月数が12月に満たないときは退職金が支給されません(中小企業退職金共済法10条1項ただし書)。このとき、それまでの掛金は事業主にも返金されません(中退共のよくある質問「加入後1年未満で退職した場合は退職金は支給されますか?」。2026年9月24日確認)。
同法10条2項は、退職金の額を掛金納付月数で3つに区分しています。条文の語をそのまま並べます。
| 掛金納付月数 | 条文の区分 | 退職金の額 |
|---|---|---|
| 11月以下 | 10条1項ただし書 | 支給されない |
| 23月以下(12月以上) | 10条2項1号 | 納付された掛金の総額を下回る額 |
| 24月以上42月以下 | 10条2項2号 | 納付された掛金の総額に相当する額 |
| 43月以上 | 10条2項3号 | 納付された掛金の総額を上回る額+付加退職金 |
(出典:e-Gov法令検索「中小企業退職金共済法」10条。2026年9月24日に編集部がe-Gov法令APIで条文本文を確認)
この3区分が、本記事でいう「刻み」の正体です。勤続年数が連続的に評価されているのではなく、12月・24月・43月という3か所で扱いが切り替わります。
ここで大事な前提を2つ書きます。第1に、この制度は中小企業向けです。一般業種(製造業・建設業等)なら常時雇用する従業員300人以下または資本金・出資金3億円以下、小売業なら50人以下または5,000万円以下が加入の基準です。卸売業は100人以下または1億円以下、サービス業は100人以下または5,000万円以下です(中退共「加入の条件」。2026年9月24日確認)。
第2に、掛金納付月数は入社してからの月数と一致するとは限りません。中退共は試用期間中の従業員や短時間労働者を加入させなくてよいと案内しており、加入の時期は会社ごとに違います(同ページ)。自分の掛金納付月数は、会社に確認しないと分かりません。
勤め先に退職金があるかどうかは、就業規則で確かめられます。退職手当の定めをする場合には、適用される労働者の範囲、決定・計算・支払の方法、支払の時期を就業規則に記載しなければならないと定められています(労働基準法89条3号の2。2026年9月24日に条文本文を確認)。就業規則の作成義務は常時10人以上の労働者を使用する使用者にかかります(同条柱書)。
掛金1万円なら23か月で11万7,000円、24か月で24万円|1か月で12万3,000円の差
掛金月額10,000円で加入していた場合、掛金納付月数23月の基本退職金額は117,000円、24月では240,000円です(編集部算出)。1か月の差で123,000円変わります。
計算の元にしたのは中退共が公表している基本退職金額表です。この表は掛金1,000円当たりの額で書かれているため、掛金月額10,000円なら10倍します。この10倍が編集部の算出です。
| 掛金納付月数 | 掛金の総額 | 基本退職金額 | 掛金総額との差 |
|---|---|---|---|
| 11月 | 110,000円 | 0円 | −110,000円 |
| 12月 | 120,000円 | 36,000円 | −84,000円 |
| 23月 | 230,000円 | 117,000円 | −113,000円 |
| 24月 | 240,000円 | 240,000円 | 0円 |
| 36月 | 360,000円 | 360,000円 | 0円 |
| 42月 | 420,000円 | 420,000円 | 0円 |
| 43月 | 430,000円 | 430,100円 | +100円 |
| 48月 | 480,000円 | 481,700円 | +1,700円 |
| 60月 | 600,000円 | 608,200円 | +8,200円 |
| 120月 | 1,200,000円 | 1,265,600円 | +65,600円 |
(出典:中退共「退職金計算の方法・考え方について」別表1・別表2。2026年9月24日に編集部が金額表を確認。掛金の総額・差の列と、掛金月額10,000円への換算は編集部算出)
この表は、先に引いた条文の3区分と全行で一致します。23月までは掛金総額を下回り、24月から42月までは掛金総額と同額、43月からは上回る——条文の区分がそのまま金額に現れています。編集部は全行を掛金総額と突き合わせて確認しました。
11月と12月のあいだ、23月と24月のあいだ。この表の中で、1か月の違いが最も大きく効くのはこの2か所です。
そのうえで、編集部の判断を書きます。退職金の刻みを理由に辞めどきを決めるのは勧めません。123,000円は一度きりの額です。月給が1万円変われば1年で12万円が動き、それが毎年続きます(編集部算出)。
刻みを知る目的は、辞めどきを決めることではありません。「あと1か月待てば12万円増える」と分かっていれば、退職日の相談を1か月ずらすという小さな判断ができます。使い道はそこまでで十分だ、というのが編集部の見方です。
43か月目から、退職金は掛金の総額を上回りはじめます
掛金納付月数が43月に達すると、退職金は事業主が払った掛金の総額を初めて上回ります(同10条2項3号)。入社と同時に加入していれば、3年7か月目にあたります。
上回る幅は、最初はごくわずかです。43月で100円、48月で1,700円、60月で8,200円(いずれも掛金月額10,000円の場合。編集部算出)。「43か月を超えたら急に増える」という形ではありません。
その先も見ておきます。120月(10年)では1,265,600円で、掛金の総額を65,600円上回ります。増え方が目に見えるようになるのは、年単位で先の話です。
43月目以降には、これとは別に付加退職金が加わることがあります。付加退職金は、43月目とその後12か月ごとの基本退職金相当額に、その年度の支給率を掛けて累計するものです(同10条2項3号ロ)。支給率は各年度ごとに厚生労働大臣が定めます(同条4項)。年度によって0になることもあるため、本記事の表には含めていません。
年次が上がっても動かない数字|失業給付の日数は算定基礎期間10年未満まで90日
基本手当の所定給付日数は、算定基礎期間が10年未満であれば90日で一定です(雇用保険法22条1項3号。一般の受給資格者の場合)。2年目で辞めても5年目で辞めても、この日数は変わりません。
条文の区分は3つです。
- 算定基礎期間が20年以上の受給資格者:150日(22条1項1号)
- 算定基礎期間が10年以上20年未満の受給資格者:120日(同2号)
- 算定基礎期間が10年未満の受給資格者:90日(同3号)
(出典:e-Gov法令検索「雇用保険法」22条1項。2026年9月24日に編集部がe-Gov法令APIで条文本文を確認)
この条は、離職理由が倒産・解雇等にあたる場合や、就職が困難な方の場合を別に定めています。上の3区分は一般の受給資格者のものです。また、そもそも基本手当を受けられるかどうか(受給資格)は、この条ではなく別の条が定めています。受給資格の要件は本記事では扱いません。
勤めた期間が短いうちは、この受給資格の要件そのものが最初の関門になります。要件と、入社1年目に固有の論点は入社1年目のうちに辞めるかどうかを決める場合の前提にまとめました。
ここから読み取れることを書きます。「年次が上がるほど、あらゆる条件が良くなる」という思い込みは、この条文で外れます。所定給付日数は、算定基礎期間が10年に達するまで動きません。2年目から5年目のあいだに動くのは有給休暇と退職金の2つで、それ以外は年次と無関係に決まっているものが多い、というのが条文を並べた結果です。
辞めると有給はゼロに戻り、退職金の月数は3年以内なら次の会社へ持ち込めます
転職したときに引き継がれるかどうかは、制度ごとに答えが違います。ここが、年次を単位にして転職を考えるときの一番の分かれ目です。
| 積み上がるもの | 転職したらどうなるか | 根拠 |
|---|---|---|
| 年次有給休暇の付与日数 | ゼロに戻る。次の職場では雇入れの日から6か月後に10日から始まる | 労働基準法39条1項(「その雇入れの日から起算して六箇月間継続勤務し」) |
| 中退共の掛金納付月数 | 条件を満たせば通算できる。前の企業を退職した後3年以内に新しい企業で加入し、掛金が12月以上納付されていることが条件 | 中退共「通算制度」(2026年9月24日確認) |
| 雇用保険の算定基礎期間 | 前に被保険者であった期間を通算する定めがある | 雇用保険法22条3項 |
有給休暇について補足します。39条1項は「その雇入れの日から起算して」と書いているため、会社が変われば起点も戻ります。勤続5年6か月で18日の付与を受けていた人でも、次の職場では6か月後の10日から始まります。18日から10日へ、8日分が戻ります。
中退共の通算について補足します。通算できるのは、次の職場も中退共などの制度に加入している場合に限られます。中退共どうしのほか、建設業などの特定業種退職金共済制度、商工会議所等が実施する特定退職金共済制度との通算も案内されています(同ページ)。次の会社が退職金制度を持っていなければ、通算する相手がありません。
雇用保険の算定基礎期間については、条文に通算の定めがあることまでを本記事の範囲とします。どの期間がどこまで通算されるかは条件があるため、個別の判断はハローワークで確認してください。
辞める前にやっておけることを1つ書きます。退職の際には、使用期間・業務の種類・その事業における地位・賃金・退職の事由について、証明書を請求できます。請求があれば使用者は遅滞なく交付しなければなりません(労働基準法22条1項。2026年9月24日に条文本文を確認)。「使用期間」は勤続年数そのものです。

在籍2年と在籍5年で、応募書類の読まれ方はどう変わるか
ここから先は統計ではなく、応募書類を受け取る側の席から見えていたことです。編集部の運営メンバーは、事業会社で中途採用の応募書類を受け取って仕分ける側にいました。1社での経験であり、業界や企業規模が変われば事情も変わります。統計として一般化はしません。
その範囲での実感を書きます。在籍期間が2年に満たない書類では、在籍期間そのものより「その期間に何を任されていたか」の記述量で読み進めるかどうかが分かれていました。同じ2年でも、担当した工程や機械の名前、扱った数量が書かれている書類は最後まで読まれます。
在籍5年の書類では、見る場所が変わります。5年あれば担当が1回は変わっているはずで、「入社時に何をしていて、いまは何をしているか」の差が書かれているかを探していました。5年ぶんの職務経歴が1行で終わっている書類は、5年を1年として読むことになります。
ここは意見として書きます。年次が短いことを補うのは、年次を延ばすことではありません。書ける中身を先に作ることです。いまの仕事で、期間・任された範囲・数量のうち1つでも書けるものがあるなら、それは在籍年数より先に効きます。
この見方は、勤続年数が長い場合にも同じように働きます。長く勤めたこと自体は、選考で有利にも不利にもなりません。問われているのは、その年数の中で書けることが増えたかどうかです。
2年目・3年目・4年目・5年目、それぞれ先に確かめること
年次によって、先に手を付ける確認先が変わります。どの年次でも共通なのは、就業規則の退職金の章と、入社日から今日までの月数を先に数えることです。
2年目(勤続12〜23か月)
本記事が扱う4つの年次の中で、退職金の条件が最も不利な区間です。掛金納付月数が23月以下だと、退職金は掛金の総額を下回ります(中小企業退職金共済法10条2項1号)。24月まで何か月残っているかを数えてください。
有給休暇は1年6か月で11日に増えます。この時期に確かめる価値があるのは、自分の掛金納付月数の起点です。入社と同時に加入していない会社もあるため、24月の到達時期は入社日からは計算できません。
3年目(勤続24〜35か月)
退職金が掛金の総額と同額になっている区間です。この先42月までは、額は掛金の積み上がりと同じペースでしか増えません。
有給休暇は2年6か月で12日になります。制度の側から「あと1か月待つ」理由がいちばん出てこないのが、本記事の4つの年次の中ではこの年次です。退職金の次の節目である43月までは、3年目のうちはどの時点でも8か月以上あります。
4年目(勤続36〜47か月)
43月目という節目が、この区間の途中にあります。入社と同時に加入していれば3年7か月目です。43月に達すると、退職金は掛金の総額を上回りはじめます。
有給休暇は3年6か月で14日に増えます。刻み幅が1日から2日に変わるのもこの時期です。
5年目(勤続48〜59か月)
退職金の側には、この区間に節目がありません。上回り幅は48月で1,700円、60月で8,200円(掛金月額10,000円の場合。編集部算出)と、年単位でしか動かないためです。
有給休暇は4年6か月で16日です。この年次からは、制度の刻みより、書ける職務経歴が増えているかどうかを先に確かめる番になります。
年次ではなく、状況のほうが近い記事もあります
「◯年目」という区切りより、いまの状況のほうが自分に近いことがあります。本記事は勤続年数を単位にしていますが、年齢・職種・経歴のほうが効く場面もあります。
- 年齢で考えたい場合。国の統計が22歳から25歳をどう区切っているかは、22歳から25歳までを年齢で区切って見た記事にあります。この先の年代については、35歳という区切りを2つの指標で検証した記事で扱いました。
- 「第二新卒」という言葉が気になる場合。この言葉に定義があるのかどうかは、第二新卒という言葉に定義があるかを確かめた記事で確かめています。本記事の統合対象である「3年目」「4年目」という区切りとは、前提が違います。
- いまの職種を続けるかどうかで迷っている場合。製造の現場にいる人向けには金属加工の仕事を続けながら次を考える人向けの記事があり、別の職種を見ている人向けには経験の年数が足りないまま別の職種に応募するときの前提を用意しました。
- 年次の短さを資格で埋めようと考えている場合。中途採用の選考で資格がどの位置にあるかは、勤続年数の短さを資格で埋められるかという問いで実測データを当てています。資格を取る時間と、いまの経験を書き出す時間のどちらを先に使うかという順番の話です。
- 金額そのものを確かめたい場合。月額の実額は月額の実額そのものを扱った記事に、求人票のどの欄が法律で決まっているかは求人票に法律が書かせている欄を数えた記事にあります。退職金の刻みと違って、こちらは会社を変えたときに動く側の金額です。
転職サービスは、勤続年数の短さを理由に断りません
当サイトは転職サービスの紹介で収益を得ています。先にこの構造を書いておきます。転職エージェント(有料職業紹介)の報酬は紹介先の企業から支払われるため、読者が費用を負担する仕組みにはなっていません。転職サイト・スカウトサイト(募集情報等提供)も同じです。
勤続年数が短いことを理由に登録を断られる仕組みは、編集部が2026年9月24日に確認した範囲では見当たりませんでした。職業紹介事業者には、求職の申込みは全て受理しなければならないという定めがあります(職業安定法5条の7第1項。ただし申込みの内容が法令に違反するときは受理しないことができます)。この義務の範囲は、事業者が届け出た取扱職種の範囲等の中に限られます(同法32条の12第2項)。この2条は、2026年9月6日に編集部が原文で照合した内容として記録しているものです。
事業者が国の許可・届出を受けているかどうかは、厚生労働省の人材サービス総合サイトで誰でも調べられます。許可・届出を確認できない事業者を、当サイトは紹介しません。
登録を急がなくていいのはどういう人か
登録の時期を当サイトが決めることはしません。次のいずれかに当てはまる場合は、先に手元を確かめるほうが順番として早いと編集部は考えます。
- 就業規則の退職金の章をまだ読んでいない人。制度があるかどうかで、待つ意味の有無が変わります
- 掛金納付月数の起点を会社に確認していない人。24月・43月がいつ来るのかは、入社日だけでは分かりません
- 社内で配置換えや資格取得の話が具体的に進んでいる人。書ける職務経歴が増える見込みがあるなら、その結果を持って動くほうが材料が増えます
軸ごとの結論
いまの収入を落とさないことを最優先するなら、退職日の月をずらせるかどうかを先に確かめてください。23月と24月、42月と43月の境目にいる場合は、1か月の調整で受け取る額が変わります。ただし退職金は一度きりの額で、月給の差は毎月続きます。刻みだけで退職日を決めないでください。
積む経験の中身を最優先するなら、年次の節目を待つ理由はほとんどありません。有給休暇の日数も退職金の刻みも、次の職場で積み直せます。職種を変えずに身を置く業界だけを選び直す動き方については、勤続年数を積み直す場所をどう選ぶかにまとめています。
どちらの軸でも、先にやることは同じです。自分の値札(市場価値)を求人票と面談で実測してから、続けるか動くかを決めてください。
※本記事は一般的な情報提供であり、個別の状況については専門家・公的機関へご確認ください。退職金制度の内容は勤め先によって異なり、雇用保険の受給については管轄のハローワークの判断によります。
よくある質問
Q:入社2年目の転職は印象が悪いですか
印象の良し悪しを決める基準を、編集部は在籍年数に置いていません。応募書類を受け取る側にいたときに見ていたのは、在籍期間の長さより、その期間に何を任されたかが書かれているかどうかでした。1社での経験なので一般化はしませんが、在籍年数だけで判断が決まる場面には当たりませんでした。
Q:社会人生活3年になるまでは働き続けたほうが良いですか
「3年」という区切りに対応する制度上の節目は、編集部が確認した範囲では見当たりませんでした。制度の節目は12月・24月・43月と、有給休暇の半年ずれの日付です。3年(36月)はこのどれにも当たりません。3年まで待つ理由があるとすれば、制度ではなく職務経歴の側にあります。
Q:高卒で3年間働いたら第二新卒の扱いになりますか
「第二新卒」は法令上の言葉ではないため、扱いは企業ごとに違います。この言葉に定義があるかどうかと、新卒枠への応募がどこまで可能なのかは、当サイトの既卒を扱った記事で条文と指針を当てて確かめました。本記事は勤続年数の側だけを扱っています。
Q:22歳で転職2回目はきついですか
回数そのものより、1社ごとの在籍期間に何が積み上がったかを説明できるかで変わります。編集部が応募書類を受け取る側にいたときも、理由に一貫性のある複数回の転職は、説明のつかない1回より読み進められていました。これは1社での経験であり、統計として一般化はしません。転職回数を減らすために在籍を延ばすより、いまの在籍期間で書けることを増やすほうが先だと編集部は考えます。
まとめ
- 年次が上がると自動的に増えるのは、年次有給休暇の付与日数と退職金の2つです。失業給付の所定給付日数は、算定基礎期間が10年未満のあいだは90日で変わりません(雇用保険法22条1項3号。一般の受給資格者の場合)
- 有給休暇は6か月で10日、1年6か月で11日、2年6か月で12日、3年6か月で14日と増えます(労働基準法39条1項・2項)。各期間の全労働日の8割以上の出勤が条件です
- 中小企業退職金共済の退職金は、掛金納付月数12月未満では支給されず、23月以下は掛金総額を下回り、24月以上42月以下で掛金総額と同額、43月以上で上回ります(中小企業退職金共済法10条1項・2項)
- 掛金月額10,000円なら、23月で117,000円、24月で240,000円です(編集部算出)。1か月で123,000円の差がつきます
- 転職すると有給休暇の日数はゼロに戻り、中退共の掛金納付月数は退職後3年以内・12月以上納付などの条件を満たせば通算できます
- 制度の刻みは、辞めどきを決めるためではなく、退職日を1か月ずらすかどうかを判断するために使ってください
就業規則の退職金の章と、入社日から今日までの月数。この2つを並べてから、辞めるかどうかを決めても遅くありません。
参考・出典
- e-Gov法令検索「中小企業退職金共済法」(退職金=10条。1項ただし書=掛金納付月数12月未満は支給しない/2項1号=23月以下は掛金総額を下回る額/2号=24月以上42月以下は掛金総額に相当する額/3号=43月以上は掛金総額を上回る額と付加退職金/4項=付加退職金の支給率は厚生労働大臣が各年度ごとに定める。2026年9月24日に法令APIで条文本文を確認): https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000160
- e-Gov法令検索「労働基準法」(年次有給休暇=39条1項・2項〈6箇月継続勤務・全労働日の8割以上出勤で10労働日/6箇月経過日から起算した継続勤務年数1年ごとに1・2・4・6・8・10労働日を加算〉、退職時等の証明=22条1項、就業規則の作成及び届出の義務=89条柱書・3号の2〈退職手当の定めをする場合〉。2026年9月24日に法令APIで条文本文を確認): https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000049
- e-Gov法令検索「雇用保険法」(所定給付日数=22条1項1号〈算定基礎期間20年以上=150日〉・2号〈10年以上20年未満=120日〉・3号〈10年未満=90日〉、算定基礎期間の通算=同条3項。2026年9月24日に法令APIで条文本文を確認): https://laws.e-gov.go.jp/law/349AC0000000116
- e-Gov法令検索「職業安定法」(求職の申込み=5条の7第1項〈全て受理しなければならない。ただし申込みの内容が法令に違反するときは受理しないことができる〉、取扱職種の範囲等の届出等=32条の12第2項。この2条は本記事の執筆時に開き直しておらず、2026年9月6日に編集部が法令APIで逐語照合した内容として記録しているものを用いた): https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000141
- 中小企業退職金共済事業本部(中退共)「退職金計算の方法・考え方について」別表1・別表2(基本退職金額表。1,000円当たり。12月=3,600円/23月=11,700円/24月=24,000円/36月=36,000円/42月=42,000円/43月=43,010円/48月=48,170円/60月=60,820円/120月=126,560円。2026年9月24日確認): https://chutaikyo.taisyokukin.go.jp/taisilyokukin_sisan/sisan03/index.html
- 中退共「退職金」(掛金納付月数11月以下は支給されない/12月以上23月以下は掛金納付総額を下回る/24月以上42月以下は掛金相当額/43月から運用利息と付加退職金が加算。2026年9月24日確認): https://chutaikyo.taisyokukin.go.jp/kentou/seido/seido06.html
- 中退共 よくある質問「加入後1年未満で退職した場合は退職金は支給されますか?また、それまで掛けた掛金は事業主に戻ってきますか?」(加入して1年未満で退職した場合は退職金が支給されず、その掛金は事業主にも返金されない。2026年9月24日確認): https://chutaikyo.taisyokukin.go.jp/faq/qa-08/8-1-3.html
- 中退共「加入の条件」(一般業種300人以下または3億円以下・卸売業100人以下または1億円以下・サービス業100人以下または5千万円以下・小売業50人以下または5千万円以下/試用期間中の従業員・短時間労働者等は加入させなくてよい。2026年9月24日確認): https://chutaikyo.taisyokukin.go.jp/kentou/seido/seido03.html
- 中退共「掛金」(掛金月額は5,000円から30,000円までの16種類/短時間労働者の特例2,000円・3,000円・4,000円/掛金は全額事業主負担。2026年9月24日確認): https://chutaikyo.taisyokukin.go.jp/kentou/seido/seido04.html
- 中退共「通算制度」(前の企業を退職した後3年以内に新しい企業で加入/掛金が12月以上納付されていること/中退共・特定業種退職金共済制度・特定退職金共済制度との通算。2026年9月24日確認): https://chutaikyo.taisyokukin.go.jp/kentou/seido/seido05.html
- 厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況(令和4年3月卒業者)を公表します」(令和7年10月24日公表。新規高卒就職者の就職後3年以内離職率37.9%。2026年9月24日に報道発表ページを確認): https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000177553_00010.html
- 厚生労働省「人材サービス総合サイト」(職業紹介事業者・募集情報等提供事業者の許可・届出の確認): https://jinzai.hellowork.mhlw.go.jp/
