中卒・高卒の転職

中卒40代の転職|職歴20年を年金・雇用保険の記録で数え直す

手元の書類を見ながら、勤めた会社と年月をノートに1行ずつ書き出しているイメージ
コロキャリア編集部

※本記事には広告(プロモーション)を含みます。編集部が転職サービスを勧める基準は編集方針ですべて公開しています。

中卒の40代が転職の応募書類を作るとき、学歴欄に書く最終学歴は中学校卒業のまま変わりません。書類の厚みを左右できるのは職歴欄のほうで、中学校を出てすぐ働き始めた人なら、40歳の時点で25年分の勤め先と年月があります(15歳から数えた編集部の計算)。

その年月は、記憶ではなく公的な記録から書き起こせます。手がかりは、年金の加入履歴(ねんきん定期便・ねんきんネット)、雇用保険の加入の照会(ハローワーク)、職務の経歴を書き込む国の様式(ジョブ・カード)の3つです。45歳以上で会社都合の離職が決まった人が希望すれば、会社は原則として求職活動支援書を作って渡さなければなりません(高年齢者等の雇用の安定等に関する法律17条1項。2026年9月時点)。

記録から埋まるのは会社名と年月までで、仕事の中身は自分の言葉で書き足します。学歴を取り直す道と、学歴欄そのものの書き方は、この記事の外に置いています。

中卒40代の職歴は、年金・雇用保険・ジョブ・カードで1社1行に並べ直せます

勤め先ごとに「会社名・入った年月・辞めた年月」を1行にした一覧は、公的な記録を重ねると、記憶に頼らずに作れます。使うものと、それぞれの1行(1件)に載る中身は次のとおりです。

記録・様式 手に入れ方 1行(1件)に載るもの 関係する条文
年金の加入履歴 ねんきん定期便(35歳・45歳・59歳は封書で全期間)、ねんきんネット、年金事務所の窓口 加入制度、お勤め先の名称等、資格を取得した年月日、資格を失った年月日、加入月数 国民年金法14条の5、厚生年金保険法31条の2
雇用保険の加入の照会 ハローワークに照会票を出す(勤め先1社ごと) 照会した勤め先で、被保険者の資格の取得手続きがされているかどうか 雇用保険法7条(届出)・8条(確認の請求)・9条(確認)
ジョブ・カード様式2(職務経歴シート) 厚生労働省の「マイジョブ・カード」から様式を入手し、本人が書く 期間、会社名・所属・職名(雇用形態)、職務の内容、職務の中で学んだこと・得られた知識・技能等 職業能力開発促進法15条の4第1項
求職活動支援書(45歳以上70歳未満で、会社都合の離職が決まった人が希望したとき) 会社に交付を希望する 職務の経歴(従事した主な業務の内容、実務経験、業績及び達成事項を含む。)など 高年齢者等の雇用の安定等に関する法律17条1項、同法施行規則6条の3

(根拠:各法令の条文は2026年9月29日に編集部がe-Gov法令APIで原文を確認。年金の加入履歴の欄の名前は日本年金機構「ねんきん定期便」令和8年度の様式〈35歳、45歳の方〉、ジョブ・カードの欄の名前はマイジョブ・カードで配布されている様式による)

年金の加入履歴、雇用保険の照会、ジョブ・カードの3つから職歴欄の1行を作る流れを示した図

年金と雇用保険の記録が示すのは、「いつ、どこに加入していたか」までです。ジョブ・カードは、その1行に「何をしていたか」を書き足す台紙になります。

学歴欄の行が動かない以上、40代の中卒の応募書類で最初に手を入れる場所は職歴欄の年月だと、編集部は考えます。仕事の中身を書き込むのは、その年月を記録と合わせてからです。

中卒の人の動き方として、当サイトは学歴不問の職種で経験を積んでから移る二段構えを現実的な道としています。この記事は、その2段目で出す応募書類のために、積んできた年数を記録で固める作業を扱います。

40代の応募では、書類の中身とは別に、求人の応募資格に年齢の上限が書かれていることがあります。年齢で区切る募集が法律上どこまで認められ、会社がどう説明することになっているかは、40代の応募が年齢で止まる場面を条文で整理した記事にあります。

年金の加入履歴には、厚生年金に入っていた勤め先が1行ずつ並んでいます

ねんきん定期便の「これまでの『年金加入履歴』」は、年金制度に加入していた期間を1行ずつ並べた一覧で、厚生年金の行には勤め先の名前が載ります。日本年金機構が公開している令和8年度の様式(35歳、45歳の方)で欄の並びを見ると、次のとおりです(2026年9月29日に編集部がPDFを開いて確認)。

欄 載っている中身(見方ガイドの説明の要約)
①番号 行の通し番号
②加入制度 国年(国民年金)、厚年(厚生年金保険)など
③お勤め先の名称等 厚年の行は会社名(事業所名称)、国年の行は第1号被保険者などの種別
④資格を取得した年月日 年金制度に加入した年月日
⑤資格を失った年月日 加入しなくなった年月日(退職した日などの翌日)。いま加入中なら空欄
⑥加入月数 制度ごとの加入月数。資格を失った年月日の属する月は数えない

(出典:日本年金機構「ねんきん定期便」令和8年度の様式と見方ガイド〈35歳、45歳の方〉)

国民年金法14条の5と厚生年金保険法31条の2は、被保険者に保険料納付の実績と将来の給付に関する情報を、分かりやすい形で通知するよう定めています。厚生労働省の資料は、この2つの条を「ねんきん定期便」の法律根拠規定として挙げています(同省「ねんきん定期便」の事業概要資料)。

全期間の履歴が載る封書は35歳・45歳・59歳。40代のほかの年はハガキです

定期便は毎年誕生月に届きますが、これまでの年金加入履歴が全期間ぶん載るのは、35歳・45歳・59歳に届く封書です。それ以外の50歳未満の年に届くハガキには年金加入履歴の一覧がなく、月別の状況も直近13か月分にとどまります(日本年金機構のページ。2026年4月1日更新)。

40代で封書が届くのは、45歳の年の1回だけです。職歴を書き直す予定がまだなくても、45歳の封書は捨てずに残しておいてください。

封書が手元にない年は、ねんきんネットで国民年金・厚生年金保険などの加入履歴の一覧を確かめられます(日本年金機構の案内。2023年10月26日更新)。利用登録は、マイナポータルからか、基礎年金番号とアクセスキーを使って同機構のホームページから行います。

年金事務所などの窓口では、相談に応じて「被保険者記録照会回答票」が発行され、その電子版もねんきんネットで見られます。ねんきんネットと回答票の画面の細部は、編集部ではログインして確かめていません。

「資格を失った年月日」の前日が、辞めた日にあたります

履歴書の職歴欄に書く退職の年月は、⑤の年月日そのものではなく、その前日の年月です。厚生年金保険法14条は、勤め先に使われなくなった日の翌日に被保険者の資格を失うと定めていて、見方ガイドも⑤を「退職した日などの翌日」と説明しています。

様式の見本の2行目は「厚年 日本株式会社 平成29.10.1 令和2.4.1 30」です(日本年金機構の作例)。資格を失った年月日の前日は令和2年3月31日なので、職歴欄では「令和2年3月 退職」になります。

入った年月の側は、④の年月日から拾います。厚生年金保険法13条1項は、適用事業所に使われるようになった日を資格を取得する日の1つとしており、多くは入社の日と重なります。同じ項は、勤め先が後から適用事業所になった日なども挙げているので、記憶と食い違ったら給与明細や雇用契約書で確かめてください。

⑥の加入月数は、資格を失った年月日の属する月を数えない決まりです。在籍した期間を数えた数と同じになるとは限らないので、ジョブ・カードの「何年何ヶ月」の欄は、入った年月と辞めた年月から数え直してください。

年金の加入履歴の「資格を失った年月日」から1日さかのぼって、職歴欄の退職の年月を求める仕組みの図

一覧の始まりと、行のあいだが空いた期間を確かめる

まず、一覧の最初の行が、中学校を卒業した年と合わないことがあります。厚生年金保険法9条は、被保険者を「適用事業所に使用される七十歳未満の者」と定め、下の年齢を書いていません。そのため20歳になる前でも、厚生年金に入る勤め先にいれば、会社の名前の行が出ます。一方で、厚生年金に入っていない人が国民年金に加入するのは20歳からなので(国民年金法7条1項1号)、20歳より前に厚生年金に入らない勤め方をしていた期間には、行がありません。

次に、行と行のあいだです。様式の見本では、前の行の資格を失った年月日と次の行の資格を取得した年月日が離れているところに、「(空いている期間があります。)」と表示されます。

見方ガイドは、この箇所を特に確かめるよう求めています。空いた期間は、働いていなかった期間のこともあれば、厚生年金に入らない勤め方をしていた期間や、記録のもれのこともあります。

見方ガイドの「記録確認のチェックポイント」には、厚生年金の記録について次のような例が挙がっています(一部を抜粋)。

  • 退職後、結婚して姓が変わった
  • 試用期間中に退職した
  • 保険の外交員や期間工として勤めていた
  • 転職のたびに年金手帳が発行された
  • グループ会社内で転勤や出向を繰り返していた

会社の名前が国のシステムに登録されていない行は、名前の代わりに「厚生年金保険」とだけ表示されます(同ガイド)。もれや誤りがあると思ったら、封書に同封されている「年金加入記録回答票」に、勤め先の名前や所在地、勤務期間を分かる範囲で書いて返送します。日本年金機構の調査で確認できなかったときは、厚生労働省に年金記録の訂正請求をすることもできると、見方ガイドは案内しています。

記録の空いた期間が、実際に働いていなかった期間であれば、応募書類ではその期間の過ごし方を短く書くことになります。書き方は、空白を事実・過ごし方・働きたい理由の3文で組み立てる手順を参考にしてください。

雇用保険に入っていたかは、ハローワークへの照会で勤め先1社ずつ確かめます

雇用保険の側は、ハローワークに「雇用保険被保険者資格取得届出確認照会票」を出すと、勤め先ごとに加入の手続きがされていたかを確かめられます。1件の照会で確かめるのは、照会票に書いた勤め先1社についてです。

法律の組み立てから見ておきます。雇用保険法7条は、労働者が被保険者になったこと・なくなったことを事業主が届け出るよう定め、9条1項は、その届出などによって厚生労働大臣が確認を行うとしています。本人の側からの請求は、8条に置かれています。

被保険者又は被保険者であつた者は、いつでも、次条の規定による確認を請求することができる。

(引用:雇用保険法8条〈見出し「確認の請求」〉。2026年9月29日に編集部がe-Gov法令APIで原文を確認)

この請求は文書か口頭で行い、文書のときは勤め先の所在地を管轄する公共職業安定所の長に出します(雇用保険法施行規則8条1項・2項)。照会票のほうはハローワークが本人向けに設けている手続きで、本人確認と住所の確認ができる書類(運転免許証や個人番号カードなど、コピー可)を添えます。出す先は、原則として勤め先の所在地か自分の住所を管轄するハローワークで、代理人(委任状が必要)や郵送でも出せます。結果は照会回答書で、即日交付されるか、後日郵送されます(ハローワークインターネットサービスの案内)。

照会票に書く欄を、三重労働局が掲載している様式で確かめると、次の7つでした(2026年9月29日に編集部が確認)。

  1. 被保険者番号(雇用保険被保険者証などに載っている番号)
  2. 氏名
  3. 生年月日
  4. 郵便番号
  5. 住所
  6. 資格取得年月日(照会する勤め先で雇われた年月日)
  7. 事業所番号と、事業所の名称・所在地

1と7の番号が分からないときは、窓口の職員に相談するよう注意書きにあります。6の年月日は、年金の加入履歴で拾った「資格を取得した年月日」が手がかりになりますが、同じ日になるとは限りません。

雇用保険には、加入の対象にならない働き方があります。雇用保険法6条は、1週間の所定労働時間が20時間未満の人(1号)や、同じ事業主に31日以上続けて雇われる見込みのない人(2号)などを、法律の適用から外しています(2026年9月時点の条文。どちらの号にも括弧書きの例外がある)。こうした勤め方をしていた期間は、もともと加入の手続きの対象になりません。

マイナンバーカードがあれば、マイナポータルで雇用保険の加入記録(事業所名・資格取得日・資格喪失日・被保険者番号)を見られると、厚生労働省のリーフレット(LL020228労01)は案内しています。ただし、表示されるのは在職中か、検索した日から5年以内に離職や受給などの情報がある場合に限られます(同リーフレット)。2009年1月1日より前の日付を入れるとエラーになる、という注意も同じリーフレットにあります。

20年分の職歴の古い勤め先は、照会票で確かめることになります。マイナポータルは2026年9月29日の時点で編集部から画面に入れず、いまの表示は確かめていません。

ジョブ・カードの様式2なら、記録の1行に仕事の中身を書き足せます

ジョブ・カードは、職業能力開発促進法15条の4第1項にもとづいて国が定めた、職務の経歴などを書き込む様式です。同項は国に「職務経歴等記録書」の様式を定めて普及に努めるよう求めており、厚生労働省はジョブ・カードをこの項に基づく様式として告示しています(平成27年9月30日厚生労働省告示第408号。その後の改正の経過は編集部では追っていません)。

マイジョブ・カードで配布されている様式2(職務経歴シート)の表は、1枚6行で、1行ごとに次の4つの欄があります(2026年9月29日に編集部がダウンロードした版で確認)。

  • 期間(年月〜年月)(何年何ヶ月)
  • 会社名・所属・職名(雇用形態)
  • 職務の内容
  • 職務の中で学んだこと、得られた知識・技能等

年金の加入履歴の1行から写せるのは、期間と会社名までです。残りの2つの欄を書くのは、様式の注意事項によれば本人です。「職務の内容」欄については、従事した職務とあわせて、可能な限り果たした役割や貢献したことを書くよう求めています。

注意事項のうち、この記事の手順に関わるものは次のとおりです。

  • 原則として会社ごとに記入する(会社の確認を行わない場合などは、1枚に複数社を書いてよい)
  • キャリア・プランシートを作るときの資料や、求職時の応募書類などとして使う
  • 所属や職務の内容が変わるごとに記入する(まとめてもよい)
  • 会社が期間・会社名・職務の内容を確かめた場合は、第2面の確認欄に会社名などを書いてもらう。会社の確認は、主に在職中の人が離職の際に応募書類として使うためのもので、可能な範囲で行う
  • 会社の確認がない場合は、第1面だけを応募書類などとして出す
  • 書ききれないときは、枠を増やして記入する

(出典:マイジョブ・カード「ジョブ・カード様式のダウンロード」に掲載の様式2の注意事項を、編集部が要約)

所属や職務が変わるごとに行を分けると、20年分の職歴は1枚の6行に収まらないことがあります。そのときは注意事項のとおり枠を増やすか、2枚目に続けます。

免許と資格は様式3-1、学習歴と訓練歴は様式3-2に分かれています。様式3-1には、免許・資格の名称、取得時期、実施・認定機関の名称、内容等の欄があり、仕事の中で取った免許や資格を書き写せます。様式3-2の注意事項は「原則として、中学校卒業以降の学校、教育訓練機関での学習歴を記入してください」としています。

様式2には、履歴書のような学歴の欄がありません。学びの記録を様式3-2に分け、それを中学校卒業より後から書き始める作りは、職歴の長い中卒の人の書類と相性が良いと編集部は考えます。

履歴書の学歴欄の書き方は、この記事では扱っていません。高校を中退したときの最終学歴の扱いと、学歴欄に書く言葉は、アルバイトから正社員を目指す中卒の人向けの記事にあります。

ジョブ・カードをそのまま出すかどうかを決める前に、履歴書と職務経歴書の下書きの台紙として埋める使い方を、編集部は勧めます。1社1行の表が一度できれば、どの様式の職歴欄にも同じ年月を写せるからです。マイジョブ・カードでは、ジョブ・カードに準拠した履歴書と職務経歴書の様式も配布されています。

45歳以上で会社都合の離職が決まったら、会社に求職活動支援書を求められます

45歳以上70歳未満で、解雇など会社の都合で離職することになった人が希望すれば、会社は職務の経歴などを書いた求職活動支援書を作って渡さなければなりません(高年齢者等の雇用の安定等に関する法律17条1項、同法施行規則6条の3第8項・第9項)。自分で記録を集めるのとは別に、会社の手で職務の経歴をまとめてもらえる手続きです。

ただし、対象から外れる雇われ方もあります。対象と条件を、施行規則の文言に沿って並べます。

項目 内容 根拠
年齢 45歳以上70歳未満 施行規則6条の3第9項
離職の理由 解雇(自己の責めに帰すべき理由によるものを除く。)その他の事業主の都合 同条第8項
対象から外れる人 日々または期間を定めて雇われている人(同じ事業主に6か月を超えて続けて雇われている人を除く)/試用期間中の人(同じ事業主に14日を超えて続けて雇われている人を除く)/常時勤務を要しない者として雇われている人 同条第9項1号〜3号
きっかけ 本人が希望したとき。会社は、離職予定者が決まったあと速やかに、交付についての本人の希望を聴いて作成・交付する 法17条1項、施行規則6条の3第2項
書かれる事項 氏名・年齢・性別/離職することとなる日/職務の経歴(従事した主な業務の内容、実務経験、業績及び達成事項を含む。)/資格、免許及び受講した講習/技能、知識その他の職業能力/職務の経歴等を明らかにする書面を作成するに当たって参考となる事項その他の再就職に資する事項。あわせて、会社が講じる再就職援助措置 法17条1項、施行規則6条の3第10項1号〜6号

(根拠:高年齢者等の雇用の安定等に関する法律〈昭和46年法律第68号〉17条1項、同法施行規則6条の3。2026年9月29日に編集部がe-Gov法令APIで原文を確認)

記載事項の6号は、本人が職務の経歴を明らかにする書面を作るときの参考になる事項を挙げています。求職活動支援書は、会社が職歴を証明する書類というより、本人が履歴書や職務経歴書を作るための材料として位置づけられている、と編集部は読んでいます。

求職活動支援書は任意様式です。厚生労働省のマイジョブ・カードは事業主向けに、ジョブ・カードの様式2〜3-2と参考様式「再就職援助措置関係シート」を組み合わせる作り方を示しています。会社から希望を聞かれたら交付を希望すると答え、受け取ったら自分で作った職歴の一覧と突き合わせてください。

40〜44歳の人は、この義務の対象に入りません。マイジョブ・カードは、45歳未満など対象に当たらない離職予定者にも同じような書面を積極的に作って渡すよう、事業主に呼びかけています。

解雇などで離職する45歳以上の人については、会社に、求人の開拓など再就職の援助を講じるよう努める義務もあります(同法15条1項・同法施行規則6条1項。努力義務で、対象から外れる人もいます)。求職活動支援書に書かれる「再就職援助措置」は、この条の措置を指します。

求職活動支援書を会社が作って渡す義務がかかる条件を、年齢・離職の理由・雇われ方・本人の希望の順にたどる図

記録の1行を、履歴書と職務経歴書の職歴欄へ写す順番

記録がそろったら、次の順で職歴欄の1行を作ります。年月を固めてから仕事の中身を書く、という順序に意味があります。

  1. 年金の加入履歴を開き、「厚年」の行を上から書き出す。書き出すのは、会社名と、資格を取得した年月日・資格を失った年月日の3つです
  2. 資格を失った年月日を、前日の年月に直す。その年月が職歴欄の退職の年月です。いま加入中の行は空欄のままで、在職中にあたります
  3. 「(空いている期間があります。)」の前後と、会社名の代わりに「厚生年金保険」と出た行に印を付ける。印の期間に何をしていたかを、分かる範囲でメモします
  4. 印の期間に雇われていた勤め先は、ハローワークの照会票で1社ずつ確かめる。その勤め先で雇用保険の取得手続きがされていたかどうかが、照会回答書で分かります
  5. ジョブ・カードの様式2に1社1行で書き写し、職務の内容と学んだことを自分の言葉で足す。免許や資格は様式3-1に移します
  6. 履歴書の職歴欄と職務経歴書に写す。記録の年月と記憶が食い違ったら、記録のほうを基準にして、手元の書類で違いの理由を探ります

いまの状況によって、取り寄せやすい記録と、会社に求められるものが違います。

いまの状況 自分で取り寄せる記録 会社に求められるもの
勤めていて、辞める日は決まっていない ねんきんネットの加入履歴の一覧(45歳の年は誕生月に届く封書) —
辞める日が決まった 上に加えて、昔の勤め先の雇用保険の照会 退職時の証明書(労働基準法22条1項)、ジョブ・カード様式2の確認欄への記入(会社の可能な範囲で)、45歳以上70歳未満で会社都合の離職なら求職活動支援書(本人が希望したとき。対象外の雇われ方あり)
すでに辞めた ねんきんネットか年金事務所の窓口、住所を管轄するハローワークへの照会 —

記録に会社名が出てこない勤め先は、手元に残っている給与明細や雇用契約書の日付が頼りになります。いまの会社を辞めるときは、使用期間や業務の種類などを書いた証明書を会社に請求でき、会社は遅滞なく交付しなければなりません(労働基準法22条1項。2026年9月29日に編集部がe-Gov法令APIで原文を確認)。

この証明書で請求できる項目と、勤続年数との関係は、辞める会社に使用期間を書いてもらう証明書の説明にまとめてあります。職歴欄の最後の1行を確かめる材料にもなります。

面接で辞めた理由をどう話すかは、職歴欄の作り方とは別の話です。面接で退職の理由が何のために聞かれるかは、中途採用を扱った記事が採用側の見方から説明しています。

年金の記録は手元に置き、転職サービスには作った職歴の一覧だけを渡す

この節で触れる転職サービスは、当サイトに広告料を払う立場になりうる会社です。年金の加入履歴や雇用保険の照会は本人が取り寄せる記録で、転職サービスの担当者と進めるのは、できあがった職歴の一覧を応募先に合わせてどう書くかの部分です。

担当者に見せるのは、自分で作った職歴の一覧にしてください。ねんきん定期便には、照会番号や毎月の標準報酬月額など、職歴とは関係のない情報も載っているからです。

記録の取り寄せまでは、担当者の手を借りない作業です

次のどれかに当たるなら、申し込みの前に手元の記録をそろえてください。

  • 年金の加入履歴を、封書でもねんきんネットでも開いたことがない
  • 45歳以上で会社都合の離職が決まり、求職活動支援書が会社から届くのを待っている
  • 同じ職種のまま勤め先だけを替えるか、職種も替えるかが決まっていない

よくある質問

Q:年金の職歴はどうやって確認する?

ねんきん定期便、ねんきんネット、年金事務所の窓口の3つで確かめられます。35歳と45歳(と59歳)に届く封書には、それまでの年金加入履歴が全期間載っています。それ以外の年は、ねんきんネットの加入履歴の一覧か、窓口で発行される被保険者記録照会回答票を使います。載っているのは年金制度に加入していた期間の行で、勤め先の名前が出るのは厚生年金の行です。

Q:雇用保険の加入履歴はどこまで調べられますか?

ハローワークの照会票で分かるのは、照会した勤め先で被保険者の資格の取得手続きがされているかどうかです。照会は勤め先ごとに1件ずつ出します。何年前の勤め先まで照会できるかは、編集部が2026年9月29日に確かめた照会票の注意書きとハローワークの案内には書かれていませんでした。マイナポータルの加入記録は、厚生労働省のリーフレットでは、在職中か直近5年以内に離職などの情報がある場合に限られると案内されています。

Q:職歴を忘れた場合どうすればいいですか?

思い出そうとする前に、年金の加入履歴を取り寄せてください。厚生年金に入っていた勤め先なら、会社の名前と、資格を取得した日・失った日が1行ずつ載っています。載っていない勤め先は、ハローワークへの照会で加入の手続きの有無を調べ、年月は手元の書類から拾います。

Q:ジョブカードと職務経歴書の違いは何ですか?

ジョブ・カードは、職業能力開発促進法15条の4第1項にもとづいて国が定めた様式です。職務経歴シート(様式2)の注意事項には、求職時の応募書類などとして使うと書かれています。マイジョブ・カードでは、ジョブ・カードに準拠した職務経歴書の様式も配布されています。この記事の手順も、先にジョブ・カードで1社1行の表を作り、その年月を職務経歴書に写す順番にしています。

まとめ

  • 中卒の40代は学歴欄の最終学歴が動かないぶん、応募書類の厚みは職歴欄の年月と仕事の中身で決まる(編集部の見方)
  • 年金の加入履歴には、厚生年金に入っていた勤め先が、会社名・資格を取得した年月日・資格を失った年月日の1行で並ぶ。全期間が封書で届くのは35歳と45歳(と59歳)
  • 資格を失った年月日は「退職した日などの翌日」で、職歴欄の退職の年月はその前日で数える
  • 雇用保険の加入は、ハローワークの照会票で勤め先1社ずつ確かめられる。週20時間未満の勤め方などは、2026年9月時点の条文ではもともと雇用保険の対象外
  • ジョブ・カードの様式2は1枚6行の国の様式で、仕事の中身の欄は本人が書く
  • 45歳以上70歳未満で会社都合の離職が決まった人が希望すれば、会社は求職活動支援書を作って渡す義務を負う(対象外となる雇われ方がある)

同じ職種のまま勤め先だけを替える場合は、様式2の「職務の内容」に、同じ作業を続けた年数と、途中で増えた持ち場や役割を書き込みます。年金の加入履歴に並んだ勤め先が同じ職種の仕事でつながっているなら、その年数が職歴欄の中心になります。

職種も替えることを考えている場合は、様式3-1の免許・資格と、様式2の「職務の中で学んだこと、得られた知識・技能等」の欄を先に埋めます。職種が変わると職務の内容の欄はそのまま生かしにくいので、持ち運べる技能のほうから書き出します。

35歳か45歳のときに届いた封書のねんきん定期便があれば、「これまでの『年金加入履歴』」のページを開いてください。最初に書き写すのは、「厚年」の1行目の会社名と2つの年月日です。封書が手元に無ければ、ねんきんネットの加入履歴の一覧で同じ行を探します。

※本記事は一般的な情報提供であり、個別の記録の扱いや制度の適用については、ハローワーク・年金事務所・都道府県労働局などの公的窓口へご確認ください。条文と様式の内容は2026年9月29日に編集部が確認したもので、法改正や様式の改定で変わることがあります。


参考・出典

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