中卒の転職|離職率が67.4%と14.0%に分かれる理由
「中卒 転職」と検索すると、上位に出てくるのはほとんどが求人一覧です。この記事は違う角度から答えます。中卒の3年以内離職率54.1%は、1つの数字ではありません。同じ中卒就職者675人の中に、建設業(離職率67.4%)と、製造業の中でも機械関係(離職率14.0%)がほぼ同数で混ざっています(厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況」令和4年3月卒、割合は編集部算出)。
「学歴のせいで詰んでいる」のではなく、どの産業の、どの規模の会社に入ったかで結果は大きく変わります。この記事では、中卒の転職市場を採用側の統計で分解し、今日から確認できることまで書きます。個別の求人一覧は載せていません。
中卒の転職を考える前に区別すること:中学新卒675人と高校中退44,571人
まず対象を区切ります。本記事の読者は、すでに働いている、または働いたことがある中卒の方です。中学校を卒業してこれから就職活動をする方、在学中の方は対象にしていません。
中学新卒者の就職あっせんは、学校とハローワークを通じた無料職業紹介が原則だからです。学校の長は厚生労働大臣への届出により、その生徒について無料職業紹介事業を行えます(職業安定法33条の2第1項1号)。
数字でも区別しておきます。中学を卒業してその年に就職し、雇用保険に加入した人は年間675人(令和4年3月卒、厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況」)。ハローワークの紹介を希望した中学新卒者(求職者)も348人(令和8年3月末現在)にとどまります。いずれも数百人規模の、統計上ほぼ点にしか見えない集団です。
一方、高等学校の中途退学者は年間44,571人(令和6年度間、中途退学率1.4%。文部科学省「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」)。桁が2つ違います。事由の最多は「進路変更」18,505人(41.5%)で、通信制・定時制・高卒認定への移行を含むため、この人数がそのまま就労するわけではありません。
それでも編集部は、「中卒」で検索する読者の実像は、中学新卒者よりも高校中退者に近いと考えています。以降で扱う「中卒就職者675人」の統計は、あくまで中学新卒で就職した人の構造を示すものであり、読者そのものの母集団ではないことを踏まえて読んでください。

中学新卒者の求人は減っているが、求職者と内定者は増えている
厚生労働省は毎年、「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職・就職内定状況」を公表しています。令和8年3月末現在の数値によると、中学新卒者向けの求人は888人分です。前年比では3.4%減っています。
一方、求職者数は348人で前年比1.2%増、就職内定者数は285人で前年比0.4%増と、どちらも減っていません。前年(令和7年3月末)は求人919人・求職344人・内定284人でした。求人倍率は2.55倍(前年2.67倍)、就職内定率は81.9%(前年82.6%)です。
男女別では、女子の就職内定率60.8%が男子88.1%より27.3ポイント低く、前年から9.5ポイント下がっています(いずれも編集部算出)。ただし女子の求職者は79人・内定者は48人しかおらず、前年比の増減は実数にして数人の動きです(女子の内定者数は前年52人から48人へ4人減った計算になります。編集部算出)。
出典:厚生労働省「令和8年3月中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職・就職内定状況」(業界職種リサーチが2026-08-24に図表データExcelで確定した内容を編集部が転記)。この統計はハローワークの紹介を希望した人だけの数字であり、中学新卒者全体の就職状況ではありません。それでも、「中卒の就職希望者は減り続けている」という言い方は、この統計からは成り立ちません。減っているのは求人の側です。
中卒の3年以内離職率54.1%は、母数675人の中の平均でしかない
新規中卒就職者(令和4年3月卒)675人のうち、3年以内に離職した人は365人。離職率は54.1%です(厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況」)。高校卒の37.9%(137,458人中52,129人)と比べると16.2ポイント高く(編集部算出)、この数字だけを見れば「中卒は続かない」と読めます。
ただし2つの留保が要ります。第1に、母数が675人しかありません。前年(令和3年3月卒)は749人・50.5%で、前年差は+3.6ポイントですが、実数にすると約24人の動きにすぎません(675人×3.6%、編集部算出)。直近8年の前年差は−4.9〜+3.6ポイントの幅で振れており、単年の上下を「中卒の離職が悪化した」と読むのは早計です。
第2に、在職者ベースで見た平均勤続年数は高校卒のほうが長いという事実もあります(高校卒14.2年・大学卒12.2年。厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査の概況」第3表(男女計))。新規学卒の3年以内離職率と、在職者の勤続年数は別の指標です。「中卒は定着しない」という一般論は、この2つを混同して作られている可能性があると編集部は見ています。
編集部の見方を書きます。54.1%という1つの数字は、次の見出しで示す2つの分岐がほぼ同数で混ざった平均です。読者にとって意味があるのは平均そのものではなく、どちらの分岐に入ったかだと編集部は考えます。
二極の中身①:建設業67.4%〈227人〉と機械関係製造業14.0%〈200人〉
中卒就職者675人のうち、建設業と製造業だけで469人(69.5%)を占めます(編集部算出)。高卒の建設業10.3%+製造業41.6%=51.9%(編集部算出)よりさらに偏った構成です。この2産業の中身を見ると、離職率はまったく逆を向いています。
| 産業 | 就職者数 | 3年以内離職者数 | 3年以内離職率(編集部算出) |
|---|---|---|---|
| 建設業 | 227人 | 153人 | 67.4% |
| 製造業(計) | 242人 | 58人 | 24.0% |
| うち機械関係 | 200人 | 28人 | 14.0% |
出典:厚生労働省「新規中卒就職者の産業別離職状況」(令和4年3月卒。業界職種リサーチが2026-08-24に原典で確認した内容として記録されているものを編集部が転記)。
中卒就職者の29.6%(200人、編集部算出)が就いている製造業「機械関係」の3年以内離職率は14.0%です。これは調査産業計54.1%の4分の1程度で、高卒の機械関係22.1%より低い数値です。一方、中卒就職者の33.6%(227人、編集部算出)を占める建設業の離職率は67.4%です。中卒就職者全体の離職者365人のうち、153人(41.9%、編集部算出)が建設業からの離職者です。
なお、この産業別の数値は令和4年3月卒という単年の実数です。次の見出しで扱う事業所規模別の数値のように複数年での安定を確認したものではないため、単年の実数として扱ってください。それでも、「中卒だから辞める」という一般化は、そのままでは成り立たないと編集部は考えます。この記事の主戦場である建設業と機械関係製造業が、ほぼ同数で混ざっているからです。

二極の中身②:1,000人以上規模11.0%〈181人〉と5〜29人規模69.6%〈230人〉
もう1つの分岐は、産業ではなく会社の規模です。中卒就職者675人を、入った事業所の規模別に見ると、次のようになります。
| 事業所規模 | 就職者数【編集部逆算】 | 3年以内離職者数 | 3年以内離職率 |
|---|---|---|---|
| 1,000人以上 | 181人 | 20人 | 11.0% |
| 500〜999人 | 6人 | 6人 | 100.0% |
| 100〜499人 | 64人 | 45人 | 70.3% |
| 30〜99人 | 87人 | 63人 | 72.4% |
| 5〜29人 | 230人 | 160人 | 69.6% |
| 5人未満 | 107人 | 71人 | 66.4% |
出典:厚生労働省「新規中卒就職者の事業所規模別離職状況」(令和4年3月卒)。規模別の就職者数は原典に印字されておらず、離職者数と離職率から編集部が逆算した値です(逆算の根拠は業界職種リサーチに記録済み)。
1,000人以上規模に入った181人の3年以内離職率は11.0%で、5〜29人規模230人の69.6%と58.6ポイントの差があります(編集部算出)。500〜999人規模は就職者が6人しかいないため、離職率100.0%は「6人全員が辞めた」という意味であり、単独で評価しないでください。
この11.0%は、単年の外れ値ではありません。同じ統計の卒業年次別ブロックを追うと、1,000人以上規模の3年以内離職率は平成26年3月卒で19.0%、令和4年3月卒で11.0%です。このデータは9コホート連続で確認できます。
この間、離職率は一貫して9.5〜21.3%の範囲に収まっています(各年の母数は離職者数20〜51人)。学歴間の差(中卒54.1%−大卒33.8%=20.3ポイント)より、同じ中卒の中にある事業所規模の差(58.6ポイント)のほうが大きいことになります(いずれも編集部算出)。
学歴は変えられませんが、応募先の会社の規模は、応募する前に確認できます。 参考までに、高卒の事業所規模別離職率も同じ資料にあり、1,000人以上規模26.3%・5人未満63.2%です。中卒の1,000人以上規模11.0%は、高卒を含む全学歴・全規模区分の中でも最も低い数値です。4学歴×6規模=24セルのうち最小で、2番目に低い高卒1,000人以上26.3%と15.3ポイント離れています(差は編集部算出)。

中卒の賃金は、厚生労働省の毎年の概況表からは読み取れない
「中卒の平均年収」を検索すると、根拠不明の数字を掲げるサイトが見つかります。編集部が確認できた範囲だけをここに書きます。
厚生労働省が毎年公表する「賃金構造基本統計調査の概況」の学歴別の表(第3表)には、高校・専門学校・高専短大・大学・大学院の5区分があります。中学の列も学歴計の列もありません。ここだけを見ると「中卒は測られていない」と誤読しがちですが、それは違います。調査票の最終学歴の選択肢1は「中学」であり、集計自体は行われています。
総務省統計委員会の資料には、学歴計・中学・高校・専門学校・高専短大・大学・大学院・不明の8区分で集計した表があります。この表では、中学の所定内給与額は25万7,200円、労働者構成比は2.5%(いずれも令和2年時点)と示されています。出典は総務省統計委員会「賃金構造基本統計調査について(報告)」令和7年9月29日p.17です。業界職種リサーチが2026-08-24に原典で確認した内容として記録されているものを、編集部が2026-09-22に転記しました。
この数字には2つの留保が必要です。第1に、時点が令和2年(2020年)であり、直近の水準ではありません。第2に、集計範囲(短時間労働者を含むかどうか)を編集部はまだ確定できていません。
したがって、この25万7,200円という数字を「中卒の現在の平均年収」として単独で使うことを編集部は推奨しません。正確には、「国が毎年公表する概況の表からは、中卒の賃金は読み取れない」というのが、現時点で言い切れる範囲です。

転職活動の入口は、求人サイトよりハローワークが上に来る
転職活動の方法を学歴別に見た、数少ない政府統計があります。厚生労働省「令和2年転職者実態調査」の第17表です。転職者全体では「求人サイト・求人情報専門誌等」39.4%が「ハローワーク等の公的機関」34.3%を上回ります。ただし、最終学歴が中学校の区分では、この順位が逆転します(ハローワーク等35.7%、求人サイト等33.8%、縁故28.6%)。
| 転職活動の方法 | 中学校 | 転職者計 |
|---|---|---|
| ハローワーク等の公的機関 | 35.7% | 34.3% |
| 求人サイト・求人情報専門誌等 | 33.8% | 39.4% |
| 縁故(知人、友人等) | 28.6% | 26.8% |
出典:厚生労働省「令和2年転職者実態調査の概況」第17表(複数回答)。最終学歴別の回答者数は原典に非掲載で、中学校区分は小セルの可能性が高いため、小数第1位に厳密な意味は持たせず「4割弱」程度の幅で読んでください。また調査は令和2年10月1日時点であり、その後の求人サイト利用の広がりは反映されていません。
編集部の見方です。「まず求人サイトに登録しましょう」という助言は、この層が実際に使っている経路を外している可能性があります。ハローワークは公的機関であるため費用はかかりません(職業安定法8条1項「無料で公共に奉仕する機関」)。転職サイト・エージェントと並行して使って困る理由はなく、むしろ先に候補に入れる価値があると編集部は考えます。
中途採用比率という「大手を数字で選ぶ手がかり」
大手企業を狙う場合、社名の知名度ではなく確認できる数字があります。常時雇用する労働者が300人を超える事業主には、中途採用の比率を定期的に公表する義務があります(労働施策総合推進法27条の2第1項)。公表は「おおむね一年に一回以上、公表した日を明らかにして、直近の三事業年度について」行うことが省令で定められています(同法施行規則9条の2第1項)。
この数字は学歴を問わず使える道具です。求人票に学歴の記載があるかどうかより先に、「この会社は中途でどれだけ採っているか」を確認したほうが、応募先を絞る材料になります。確認できる場所は、企業の採用ページや、厚生労働省の職場情報総合サイト「しょくばらぼ」です。
この制度と、職業別の有効求人倍率(事務0.44倍〜保安6.22倍)を使った応募先の絞り方は、別記事で詳しく扱っています。企業が中途採用をどれだけ受け入れているかを統計で確かめた記事にまとめました。
アルバイトからの応募で「職歴なし」と迷っている場合は、勤務期間と任された範囲を書き出すところから始めてください。中卒のアルバイト経験を職務経歴として書く具体的な手順は、中卒フリーターが正社員になるまでの進め方にまとめています。
在職中の人・離職経験がある人が、それぞれ今日できること
在職中の人は、最も条件が良い状態です。収入が続いているため、焦って決めなくて済みます。上で見た中途採用比率・産業・事業所規模の3つを、現職と比べる基準として先に使ってください。
過去に建設業や小規模事業所で働いていて離職を経験した人は、その経験自体が例外ではありません。中卒就職者の3年以内の離職者365人のうち、153人(41.9%。編集部算出)が建設業からの離職者で、建設業に入った人の3年以内離職率は67.4%です。辞めた理由を「自分だけが続かなかった」と説明する必要はなく、「入った産業・規模の傾向」として説明できます。
アルバイトを続けながら正社員を目指す場合の基本的な動き方は、別記事にまとめています。期限の決め方・入口の使い分け・求人票の見方は、アルバイト経由で正社員を目指す基本ステップで確認してください。
離職してから期間が空いている場合は、空白の理由を一文で説明できるようにしておくことが先です。職歴の空白がある中卒の方向けの整理の手順は、中卒で職歴に空白がある人の始め方にまとめています。
そのうえで、編集部の結論を軸ごとに書きます。収入を最優先するなら、いまの職種を保ったまま、事業所規模の大きい会社への移動を検討することを編集部は勧めます。 1,000人以上規模の3年以内離職率は9コホート連続で20%台以下に収まっており、定着のしやすさでも中卒就職者の中で最も低い水準だからです。
一方、時間や人間関係を最優先する人には、規模の大きさだけで決めることを勧めません。規模と定着のしやすさには関係が見られますが、働きやすさそのものを保証する数字ではないためです。
応募前に確認するのは4つです。中途採用比率(公表義務のある事業主なら)、募集している産業・職種、事業所の規模、そして求人票の法定明示事項です。その中身は、学歴が入っていないことを含めて解説した記事にまとめています。現職と比べる項目も同じで構いません。
お金の流れにも触れておきます。当サイトの収入源は、記事で紹介する転職サービスへの申込です。紹介先の企業が転職エージェントに成功報酬を払う仕組みのため、求職者側の負担は原則ありません。
だからこそ、書類添削や面接対策といった支援は遠慮なく受け取って構わないと編集部は考えます。一方で、どの会社に応募し、いつ動くかという判断自体は、読者の手元に置いてください。事業者が国の許可・届出を受けているかどうかは、厚生労働省の人材サービス総合サイトで誰でも確認できます。
利用する窓口は1つに絞らないことを編集部は勧めます。自分の値札を定点観測するための窓口と、実際に選考を進めるための窓口は、役割が違うためです。求人サイト・スカウトサービスで相場を見ながら、応募や面接対策は別の窓口に相談する、という組み合わせが基本になります。
登録しなくていい人
誰にでも当てはまる勧め方は、結局誰の役にも立たないと編集部は考えます。次の3つに心当たりがある人は、いま無理に登録する必要はありません。
- 現職が1,000人以上規模で、離職率の低い環境にすでにいる人。労働時間・人間関係にも不満がなければ、いま動く理由はありません
- ハローワークでの求職活動をまだ試していない人。上で見たとおり、中学校の学歴区分ではハローワーク経由の転職が最も多い経路です。先にそちらを試しても遅くありません
- 収入と時間、どちらを優先するかを自分の中でまだ決めきれていない人。それでも、上の応募前確認の4項目だけは先に済ませておいてください
申込を急がせる書き方はしません。判断のタイミングを決めるのは、紹介する当サイトではなく読者自身だと編集部は考えています。
よくある質問
Q:中卒の転職は難しいですか?
「中卒」という1つのくくりでは答えが出ません。中卒就職者675人のうち、建設業の3年以内離職率は67.4%、機械関係製造業は14.0%と、入った産業によって結果がまったく違います(厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況」令和4年3月卒)。学歴そのものより、応募先の産業・事業所規模を編集部は重視します。
Q:中途採用で中卒は受け入れられていますか?
受け入れられています。中卒就職者の3人に1人(33.6%、編集部算出)は建設業に、3割弱(29.6%、編集部算出)は製造業の「機械関係」に入っています。いずれも中卒就職者の主戦場です。
常時雇用する労働者の数が300人を超える事業主には、中途採用比率の公表義務があります(労働施策総合推進法27条の2第1項)。応募前に、その会社が中途でどれだけ採用しているかを確認できます。
Q:中卒でも転職サイト・エージェントは使えますか?
使えます。転職エージェント・スカウトサイトの利用に学歴の条件はありません。ただし当サイトが確認できる範囲では、現時点で基準を満たすと確認できたサービスはありません(照合の基準は編集方針で公開しています)。事業者が国の許可・届出を受けているかは、人材サービス総合サイトで自分でも確認できます。
Q:中卒の平均年収はいくらですか?
厚生労働省が毎年公表する「概況」の学歴別の表を編集部が確認した範囲では、中卒の欄はありません。参考になる数字は、総務省統計委員会の資料にある令和2年時点の25万7,200円(構成比2.5%)ですが、時点が古く、集計範囲も編集部は確定できていません。単独で「中卒の平均年収」として引用することは推奨しません。
まとめ
- 中卒就職者675人の3年以内離職率54.1%は平均であり、建設業67.4%〈227人〉と機械関係製造業14.0%〈200人〉がほぼ同数で混ざっている
- 事業所規模の差はさらに大きく、1,000人以上規模11.0%〈181人〉と5〜29人規模69.6%〈230人〉で58.6ポイントの開きがある(編集部算出)。この差は9コホート連続で確認できる構造
- 「中卒」で検索する読者の実像は、中学新卒(年間675人)よりも高校中退(年間44,571人)に近いと編集部は考える
- 中卒の賃金は、厚生労働省の毎年の概況表からは読み取れない。参考値(25万7,200円・令和2年時点)は古く、単独引用は推奨しない
- 転職活動の経路は、中学校の学歴区分ではハローワークが求人サイトより上位(35.7%対33.8%)
編集部の結論です。収入を最優先するなら、いまの職種を保ったまま、事業所規模の大きい会社への移動を検討することを勧めます。
手を動かす前に、確認だけ済ませておいてください。この記事の2つの表を、いま勤めている(または勤めていた)会社の産業・事業所規模と照らし合わせてみてください。動くかどうかは、そのあとでゆっくり決めて構いません。
※本記事は一般的な情報提供であり、個別の労働条件・制度の適用については、勤務先の就業規則や、都道府県労働局・ハローワークなどの公的窓口へご確認ください。
訂正履歴
- 2026年9月29日|見出し「中卒の転職を考える前に区別すること:中学新卒675人と高校中退44,571人」:「ハローワークの紹介で内定した中学新卒者も348人(令和8年3月末現在)にとどまります。」を「ハローワークの紹介を希望した中学新卒者(求職者)も348人(令和8年3月末現在)にとどまります。」に修正しました。理由:348人は求職者数(ハローワークの紹介を希望する者の数)で、ハローワークの紹介で内定した中学新卒者(就職内定者数)は285人です。求職者数を内定者数として誤って記載していました(厚生労働省「令和7年度『高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職・就職内定状況』取りまとめ(3月末現在)」第2表。2026年9月29日に編集部が確認。同じ記事の見出し「中学新卒者の求人は減っているが、求職者と内定者は増えている」では正しく記載しています)。
- 2026年9月29日|見出し「Q:中途採用で中卒は受け入れられていますか?」:「常時雇用301人を超える事業主」を「常時雇用する労働者の数が300人を超える事業主」に修正しました。理由:労働施策総合推進法27条の2第1項の条文は「常時雇用する労働者の数が三百人を超える事業主」で、「301人を超える」と誤って記載していました。この書き方では、常時雇用する労働者が301人の事業主が対象から外れて読めます(2026年9月29日にe-Gov法令APIで原文を確認)。
- 2026年10月2日|見出し「中卒の転職を考える前に区別すること:中学新卒675人と高校中退44,571人」:図の「ハローワーク求職登録(348人)」を「ハローワークの紹介を希望した中学新卒者(348人)」に修正しました。理由:図の「ハローワーク求職登録」の348人は、ハローワークの紹介を希望した中学新卒者(求職者)の数で、原典に「求職登録」という区分はありません(第2表の注2。2026年9月29日に編集部が確認)。あわせて、同じ誤りを含んでいた図を差し替えました。
- 2026年10月2日|見出し「中卒の3年以内離職率54.1%は、母数675人の中の平均でしかない」:「(高校卒14.2年・大学卒12.2年。同じ調査の別表)」を「(高校卒14.2年・大学卒12.2年。厚生労働省『令和7年賃金構造基本統計調査の概況』第3表(男女計))」に修正しました。理由:学歴別の平均勤続年数の出典を、直前の新規学卒就職者の離職状況と「同じ調査の別表」と誤って記載していました。高校卒14.2年・大学卒12.2年は、厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査の概況」第3表(男女計)の値です(2026年10月2日に編集部が確認)。
- 2026年10月2日|見出し「二極の中身①:建設業67.4%〈227人〉と機械関係製造業14.0%〈200人〉」:「数字を離れて、経験として1つ書きます。当サイトの運営メンバーは事業会社で中途採用に関わってきました。建設・製造の現場採用に立ち会った実感を1つ挙げると、最終的な合否を決めていたのは学歴欄ではなく、現場責任者が『明日から一緒に働けるか』を確認する面談でした。」と「書類の段階で学歴を理由に落とすかどうかより、現場に配属したあとに続けられるかどうかが重視される場面のほうが多かったという印象です。ただし、これは特定の会社・特定の時期に限った実感にすぎません。業界や企業規模が違えば、選考の重視点も変わるはずです。」の2段落を削除しました。理由:建設・製造の現場採用で合否を決めていたものについて、編集部の運営メンバーが立ち会った実感として書いていましたが、それを示す記録は、編集部が確認した範囲では見当たらず、裏づけを示せない記述でした。
- 2026年10月2日|見出し「中途採用比率という『大手を数字で選ぶ手がかり』」:「公表は『おおむね1年に1回以上、直近3事業年度について』行うことが省令で定められています」を「公表は『おおむね一年に一回以上、公表した日を明らかにして、直近の三事業年度について』行うことが省令で定められています」に修正しました。理由:労働施策総合推進法施行規則9条の2第1項の条文を引いた箇所で、一部を省略記号を付けずに省いていました(省いた部分は「公表した日を明らかにして、」です)。かぎ括弧の中は、条文どおりの文字に改めました。
- 2026年10月2日|見出し「在職中の人・離職経験がある人が、それぞれ今日できること」:「中卒就職者の3年以内離職率54.1%のうち、建設業の離職率だけで67.4%です。」を「中卒就職者の3年以内の離職者365人のうち、153人(41.9%。編集部算出)が建設業からの離職者で、建設業に入った人の3年以内離職率は67.4%です。」に修正しました。理由:建設業に入った人の3年以内離職率67.4%を、中卒就職者全体の3年以内離職率54.1%の内訳であるかのように誤って記載していました。67.4%は、令和4年3月卒の中卒就職者675人のうち建設業に就職した227人の3年以内離職率で、全体の3年以内の離職者365人のうち建設業からの離職者は153人です(厚生労働省「新規中卒就職者の産業別離職状況」令和4年3月卒。2026年10月2日に編集部が確認)。
- 2026年10月2日|見出し「在職中の人・離職経験がある人が、それぞれ今日できること」:「法定明示9項目」を「法定明示事項」に、「9項目の詳細は、」を「その中身は、」に修正しました。理由:職業安定法施行規則4条の2第3項が定める、募集時に明示すべき事項の数を誤って記載していました。同項の号は第1号から第9号までですが、第2号に枝番号が2つ(2号の2・2号の3)あるため、事項として数えると11になります(2026年9月24日に編集部がe-Gov法令APIで原文を確認)。明示すべき事項に学歴が入っていない点は変わりません。
参考・出典
- 厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況(令和4年3月卒業者)を公表します」(令和7年10月24日公表): https://www.mhlw.go.jp/content/11805001/001580844.pdf
- 厚生労働省「新規中卒就職者の産業別離職状況」: https://www.mhlw.go.jp/content/11800000/001318993.pdf
- 厚生労働省「中学・事業所規模別表(新規中卒就職者の事業所規模別離職状況)」: https://www.mhlw.go.jp/content/11800000/001318987.pdf
- 厚生労働省「高校・事業所規模別表(新規高卒就職者の事業所規模別離職状況)」(中卒との比較用): https://www.mhlw.go.jp/content/11800000/001319002.pdf
- 厚生労働省「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職・就職内定状況」(令和8年3月末現在): https://www.mhlw.go.jp/content/11800000/001699241.pdf(一部訂正: https://www.mhlw.go.jp/content/11800000/001716588.pdf )
- 文部科学省「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」結果の概要: https://www.mext.go.jp/content/20260305-mxt_jidou02-100002753_3.pdf
- 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査の概況」(3)学歴別にみた賃金・第3表「学歴、性、年齢階級別賃金及び対前年増減率」(学歴別の平均勤続年数〈男女計〉=高校14.2年・大学12.2年。中学の列は無い): https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2025/dl/03.pdf
- 総務省統計委員会「資料8 賃金構造基本統計調査について(報告)」(令和7年9月29日): https://www.soumu.go.jp/main_content/001032713.pdf
- 厚生労働省「令和2年転職者実態調査の概況」第17表: https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/6-18c-r02-gaikyo.pdf
- e-Gov法令検索「職業安定法」(学校等の無料職業紹介=33条の2第1項1号、公共職業安定所=8条1項): https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000141
- e-Gov法令検索「労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律」(中途採用に関する情報の公表=27条の2第1項): https://laws.e-gov.go.jp/law/341AC0000000132
- e-Gov法令検索「同施行規則」(公表の頻度・対象期間=9条の2第1項): https://laws.e-gov.go.jp/law/341M50002000023
- 厚生労働省「人材サービス総合サイト」(有料職業紹介・募集情報等提供事業者の許可・届出の確認): https://jinzai.hellowork.mhlw.go.jp/
- 厚生労働省「職場情報総合サイト しょくばらぼ」: https://shokuba.mhlw.go.jp/
