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中卒の就職|働いて見てもらうトライアル雇用の5つの対象区分

紹介を受ける日に丸を付け、その前日から自分の職歴の日付をさかのぼって数えているイメージ
コロキャリア編集部

※本記事には広告(プロモーション)を含みます。編集部が転職サービスを勧める基準は編集方針ですべて公開しています。

中卒で就職を目指し、応募書類が学歴の欄で止まるなら、ハローワークなどの紹介で試しに雇われる「トライアル雇用」に乗れるかを先に確かめてください。対象になるかを決める5つの区分に、学歴を問う項目はありません。区分は、紹介を受ける日を基準にした、仕事を辞めた回数や働いていない期間などで決まります(2026年9月時点)。

国の助成金が支払われるのは雇った会社の側で、原則3か月のあとに期間の定めのない雇用へ移れるかは、開始前に会社と決める要件をもとに判断されます。中卒でもできる仕事の一覧ではなく、5つの区分を1つずつ、中卒で働いてきた人の状況に当てはめていきます。

読者として想定しているのは、中学を卒業し、いまは学校に籍がない18歳以上の人です。書いているのは、高卒認定試験や通信制の高校で最終学歴を変える道ではなく、中卒のままで働き口に入る道です。その理由は、編集方針のうち高卒認定や大学進学を記事にしない線引きの項に書いています。

15歳から17歳で働き始める場合は、18歳になるまでの働く時間と時間帯の決まりを先に読んでください。この記事の区分の当てはめは、18歳以上の人を前提に書いています。

トライアル雇用の対象は、職歴といまの状況で決まる5つの区分です

トライアル雇用とは、会社に原則3か月試しに雇われて働いたあと、期間の定めのない雇用へ移ることを前提にした仕組みです(厚生労働省の求職者向けリーフレット)。雇われるには、ハローワークなどの紹介を受けることが条件です。試しに雇われている間も労働基準法などの法律が適用され、賃金が支払われます。国の助成金の支給先は、この形で人を雇い入れた会社です(雇用保険法62条1項の雇用安定事業にもとづく、雇用保険法施行規則110条の3第2項)。

対象になるのは、次の5つのどれか1つに当たる人です。

区分 当たる人(要領の書き方を要約) 数える基準の日
① 2年以内に、2回以上離職しているか、2回以上転職している 紹介日の前日
② 離職している期間が1年を超えている(パート・アルバイトを含め一切働いていない) 紹介日の前日
③ 妊娠・出産・育児を理由に離職し、安定した職業に就いていない期間が1年を超えている 紹介日の前日
④ 60歳未満で安定した職業に就いておらず、ハローワークなどで担当者による個別の支援を受けている 紹介日
⑤ 生活保護を受けている人、母子家庭の母等・父子家庭の父など、就職の援助に特別な配慮が要る 紹介日

(根拠:雇用保険法施行規則110条の3第2項第1号イ(1)〜(5)、厚生労働省「トライアル雇用助成金(一般トライアルコース)支給要領」0301ニ〈令和8年4月8日版〉。2026年9月29日に編集部が原文を確認。「数える基準の日」の列は、要領の「紹介日前」「紹介日において」と、求職者向けリーフレットの「紹介日の前日」の書き方による)

区分に当たることに加えて、ハローワークなどに求職の申し込みをしていて、期間の定めのない雇用を望んだうえでトライアル雇用も希望していることが求められます(支給要領0301イ・ロ)。紹介を受ける日に、次の節で挙げる4つの状態に当たっていないことも条件です(同0301ハ)。障害のある人を対象にしたトライアル雇用は、同じ条の第3項が定める別のコース(障害者トライアルコース)です。

5つの区分と4つの除外を条文と要領で読んだ範囲では、最終学歴を条件にした書き方はありません。条文は対象を「安定した職業に就くことが困難な求職者」と書き、要領は趣旨の説明で職業経験・技能・知識の不足などを挙げています(支給要領0101)。

ただし、学歴を問わないのは、トライアル雇用の対象者の決め方です。ハローワークの求人では、学歴の欄に「必須」と「不問」の2択があり、選ぶのは会社です(ハローワークインターネットサービス「求人情報の入力方法について」)。学歴を「必須」にしたトライアル雇用併用求人(期間の定めのない雇用でもトライアル雇用でも応募できる求人)もありうるので、求人票の学歴の欄は1件ずつ見てください。

学歴が物を言うのは選考のどの段かは、トライアル雇用を使わない一般の中途採用の話として、別にまとめてあります。トライアル雇用で紹介された人の選考については、書類ではなく面接で行うよう、ハローワークなどが会社に勧める決まりです(トライアル雇用実施要領 第2の2(2))。

トライアル雇用の対象になる5つの区分と、紹介日に対象から外れる4つの状態、それぞれを数える基準の日を示した図

区分は、紹介を受ける日(紹介日)とその前日を基準に数えます

紹介日とは、ハローワークなどから求人の紹介を受けた日のことです(支給要領0301ハ「安定所等の職業紹介の日」)。①〜③は紹介日の前日から数え、④⑤と次の節の4つの除外は紹介日の時点で判断します(同0301、求職者向けリーフレット)。

紹介日がいつになるかで、当たる区分が変わることがあります。例:最後に働いた日から11か月の時点で紹介を受けると、②の「1年を超えて」にはまだ届きません(編集部の作例)。同じ人でも、ハローワークで担当者による個別の支援を受けていれば、④の区分から対象に入る道があります。

窓口で区分を相談するときは、仕事を辞めた日と最後に働いた日を、年月日まで書き出した紙を持っていってください。2年以内か、1年を超えるかは、日付が1日違うだけで判定が分かれるからです。

紹介日に安定した職業に就いている人など、4つの状態の人は対象から外れます

紹介日の時点で次のどれかに当たる人は、区分①〜⑤に当たっていても対象になりません(支給要領0301ハ)。

  • 安定した職業に就いている人
  • 自分で事業をしている人、または会社の役員をしている人で、週の実働が30時間以上の人
  • 学校に在籍している人(専修学校なども含む。卒業する年度の1月1日を過ぎても、卒業後の就職の内定がない人は除く)
  • ほかの会社でトライアル雇用の期間中の人

「安定した職業」は、期間の定めのない契約で、週の所定労働時間がその職場のフルタイムの人と同じ程度の仕事を指します(支給要領0202)。アルバイト・パートや有期の契約社員・派遣のように、期間の定めがある契約か、フルタイムより短い時間で働いている人は、この除外に当たりません。

編集部の判断では、いま期間の定めのない契約でフルタイムで働いている人に合うのは、トライアル雇用ではなく、在職のまま次を探す進め方です。中卒で勤めている人については、在職したまま次の勤め先を比べる3つの基準を別の記事で挙げています。

一人親方として建設の現場に出てきた人は、自分で事業をしている人に当たる可能性があります。週の実働が30時間を下回るかどうかで扱いが変わるので、窓口では働いている時間も伝えてください。

学校の項目で外れるのは在籍している間だけで、高校を中退していまは籍がない人は当たりません。5つの区分の条文にも、中退した時期や理由を条件にした書き方はありません。

ハローワーク以外の窓口を使いたい場合は、中退した人を受け付けるかを相談先ごとに書き写した一覧が手がかりになります。わかものハローワークやサポステの名前も、その一覧に並んでいます。

職歴から決まる①〜③:辞めた回数、働いていない期間、出産・育児による離職

5つを「職歴から決まる①〜③」と「いまの状況で決まる④⑤」に分けたのは編集部の整理で、要領の分け方とは別です。

①紹介日の前日から2年以内に、2回以上仕事を辞めたか替えた

①は、紹介日の前日から2年以内に、離職が2回以上か、転職が2回以上ある人です(支給要領0301ニ(イ)とその注)。要領が数えないと書いているのは、学校に在学中のパート・アルバイトを辞めた分です。

例:19歳で倉庫の仕事に就いて8か月で辞め、次の工場の仕事も1年で辞めた21歳の人は、2回の離職が2年以内に収まっていれば①に当たります(編集部の作例)。要領の書き方からは、学校を出たあとのアルバイトを辞めた回数は除かれていません。

数え方の細部は、窓口で聞くのが確実です。窓口は、求職票・履歴書・職務経歴書などのうち職歴が分かる書類で、区分に当たるかを見ます(トライアル雇用実施要領 第2の1(2))。

②紹介日の前日の時点で、1年を超えて一切働いていない

②は、紹介日の前日の時点で、離職している期間が1年を超えている人です。ここでいう離職は、パート・アルバイトを含めて一切働いていない状態を指します(支給要領0301ニ(ロ)の注)。

そのため、1年の途中で短いアルバイトをした日があると、②の数え方はそこで途切れると読めます(編集部の読み方)。いまアルバイトを続けている人は②には当たらないため、ほかの4つの区分を見ることになります。

無業の期間が長い人を「ニート」という言葉でくくることもありますが、②が見ているのは呼び名ではなく期間の長さです。「ニート」がもともとどういう分類の言葉かは、ニートが統計で指している人の範囲として別の記事で説明しています。

③妊娠・出産・育児で辞め、1年を超えて安定した職業に就いていない

③は、妊娠・出産・育児を理由に離職し、紹介日の前日の時点で、安定した職業に就いていない期間が1年を超えている人です。数えるのは離職した日より後の期間で、紹介日の前の直近1年間に安定した職業に就いていないかを見ます(支給要領0301ニ(ハ)とその注)。

②と違って条件は「安定した職業に就いていない」なので、パートで働いていても③には当たりえます。例:出産で飲食店の仕事を辞めて1年半がたち、いまは子どもを育てながら週3日のパートで働く26歳の人は、③の区分の条件を満たす形です(編集部の作例)。

出産や育児で仕事を離れるのは女性に限らず、要領も男女を分けていません。窓口では、職歴に加えて、子どもがいる、またはいたことが分かる書類で確認されます(トライアル雇用実施要領 第2の1(2))。

区分②と区分③の期間の数え方の違いを、紹介日の前日から1年さかのぼる帯で比べた図

いまの状況で決まる④⑤:窓口の個別支援と、特別な配慮が要る事情

④と⑤は、紹介日の時点でどういう状況にあるかで決まります。①〜③のどれにも当たらない人にとって、これからの動き方で入りうるのは④です(編集部の整理)。

④60歳未満で、ハローワークなどで担当者による個別の支援を受けている

④は、紹介日に60歳未満で安定した職業に就いておらず、ハローワークなどで担当者による個別の支援を受けている人です。要領は、この支援について次の2つの条件を置き、両方を満たすことを求めています(支給要領0301ニ(ニ))。

  • 就職が難しいと認められた人に、就職まで1人か複数の担当者が付いて行う個別の支援(担当者制やチームによる支援)であること
  • 就職の不安の相談、履歴書・職務経歴書の作成指導、模擬面接の指導、求人情報の提供など、要領が挙げる8つの支援のどれかを受けていること

担当者が付くかどうかは、就職の難しさを見て窓口が決めます。中卒であることが支援の条件として要領に書かれているわけではないので、窓口では「トライアル雇用の④に当たる支援を受けたい」と伝えてください。

④の年齢の条件は、以前は生まれた日で区切られていました。編集部では、雇用保険法施行規則110条の3の7つの版(2024年4月〜2026年8月)を、e-Gov法令検索のAPI(法令の条文をデータで返す仕組み)で取り出し、④の書き方を1つずつ読み比べました(2026年9月29日)。2025年4月1日に施行された版から、「昭和四十三年四月二日以後に生まれ」が「紹介日において、六十歳未満」に置き換わっています。

厚生労働省のサイトには、改正前の表記(1968年4月2日以降に生まれた人)のまま、令和6年4月1日の版を最新として示す案内ページも残っていました(2026年9月29日確認)。要件を読むときは、令和8年4月8日版の要領と求職者向けリーフレットを開いてください。

⑤生活保護の受給、ひとり親の家庭、住まいを失っているなど、特別な配慮が要る

⑤は、紹介日の時点で、就職の援助に特別な配慮が要る人です。要領と求職者向けリーフレットは、次の人を挙げています(支給要領0301ニ(ホ)ほか)。

  • 生活保護を受けている人
  • 母子家庭の母等(配偶者のいない女性で、20歳未満の子などを扶養している人)と、児童扶養手当を受けている父子家庭の父
  • 日雇労働者、季節労働者
  • 中国残留邦人等永住帰国者
  • ホームレス、住居喪失不安定就労者(安定した住まいがなく、喫茶店などの施設を主な寝起きの場にしていて、安定した職業に就いていない人)
  • 生活困窮者(生活困窮者自立支援法の就労の支援を受けている人など)
  • ウクライナ避難民、補完的保護対象者

このうち母子家庭の母等と父子家庭の父を雇った場合、会社に支払われる助成金は月額最大5万円で、ほかの人の場合の4万円より多くなります(支給要領0501)。生活保護を受けている人や日雇労働者など一部の人は、トライアル雇用の間の週の所定労働時間を20時間以上まで短くしてもよいとされています(トライアル雇用実施要領 第1の3(4)ロ。生活保護受給者・日雇労働者・ホームレス・住居喪失不安定就労者・生活困窮者)。

生活保護を受けていることや、ひとり親であることなどをハローワークが会社に伝えるのは、本人が了承した場合に限られます(トライアル雇用実施要領 第2の3(3)。生活保護受給者・母子家庭の母等・父子家庭の父・中国残留邦人等永住帰国者・生活困窮者が対象)。母子家庭の母等・父子家庭の父に当たる人については、窓口が⑤の区分を優先して扱うよう要領に書かれていますが、本人の希望を考えることが前提です(同 第2の1(3)イ)。

求職の申し込みから3か月後に移るかどうかが決まるまでの流れ

厚生労働省の要領とリーフレットにある手順を、求職者の側から7つに並べ直しました(編集部の整理)。

  1. ハローワークなどに求職の申し込みをする。民間の職業紹介事業者でも、トライアル雇用の取扱いについて労働局に同意書を出している事業者なら紹介ができます(最後の節で説明します)
  2. 期間の定めのない雇用に加えて、トライアル雇用も希望すると伝える。窓口は制度を説明し、確認票と職歴などの書類で区分に当たるかを確かめます
  3. トライアル雇用併用求人を選ぶ。ハローワークインターネットサービスの求人検索では、[その他]の欄の「トライアル雇用併用求人」にチェックを入れて絞り込めます。求人票にも、トライアル雇用の求人であることが示されます
  4. 紹介を受ける。この日が紹介日です。トライアル雇用としての紹介は同時に1件ずつで、選考の間は次のトライアル雇用の紹介を受けられません
  5. 面接を受ける。窓口が会社に勧めるのは面接での選考ですが、書類選考を省くかどうかは会社の判断です
  6. 雇われて、原則3か月の有期の雇用で働く。会社と合意すれば1か月か2か月にもでき、週の所定労働時間は原則としてフルタイムの人と同じ(原則30時間以上)です
  7. 期間の終わりに、期間の定めのない雇用へ移るかが決まる。判断の材料になるのは、開始前に会社と話し合い、本人が同意したうえで計画書に書く「常用雇用に移行するための要件」です

(根拠:トライアル雇用実施要領 第1の3(3)(4)・第2の1〜4、厚生労働省 事業主向けリーフレット〈LL080408企02〉、ハローワークインターネットサービス「求人情報検索のしかた(さらに条件を絞って検索する方法)」。2026年9月29日に編集部が確認)

手順4の「同時に1件ずつ」は、応募の数を増やして当たりを探す動き方とは合わないと編集部は考えます。紹介を頼む前に、求人票の仕事の内容と条件を読んで、1件に絞っておいてください。

トライアル雇用の間の労働条件は、原則として期間の定めのない雇用へ移ったあとと同じです。違う部分がある場合は、その部分を求人票にあらかじめ書くことになっています(トライアル雇用実施要領 第1の3(4)ハ)。

募集のときに示した条件を会社が特定したり、削ったり、足したりするときにも、明示の義務がかかります。求人の記事の選考の途中で示された条件が変わるときの明示の決まりに、その条文が載っています。

トライアル雇用の求職の申し込みから、3か月後に期間の定めのない雇用へ移るかが決まるまでの流れ

7つの手順のうち、編集部が最も重く見るのは7の要件です。3か月を会社が見極めるだけの期間で終わらせないために、何がどこまでできれば移れるのかを、計画書に書く前の話し合いで具体的な言葉にしてもらってください。要領も、この要件は本人と十分に話し合い、同意を得たうえで決めるものとしています(トライアル雇用実施要領 第2の4(1))。

助成金は会社に支払われる仕組みで、3か月後の移行を保証しません

国の助成金は、トライアル雇用で人を雇い入れた会社に、1人につき月額最大4万円(母子家庭の母等・父子家庭の父は5万円)、最長3か月支払われます(雇用保険法施行規則110条の3第2項第2号、支給要領0501・0402)。働く人が受け取るのは会社からの賃金で、助成金ではありません。求職者向けリーフレットも、期間の終わりに一定の要件を満たさない場合は、期間の定めのない雇用へ移らないことがあると書いています。

会社の側にも、トライアル雇用のあとの扱いについて条件があります。過去3年に、期間の定めのない雇用へ移さなかった人と結果の報告書が出ていない人の合計が3人を超え、移した人より多い事業所は、助成金を受けられません(支給要領0401ト)。本人の都合で辞めた人などは、この数から除かれます。移さないことを繰り返しにくくする決まりですが、1人ひとりの移行を約束するものではありません。

トライアル雇用を使えない相手もあります。1つは、紹介を受ける前に、その会社の選考をすでに受け始めていた場合です。もう1つは、過去3年のうちにその事業所に雇われていたか、派遣などでそこで働いていた場合です(支給要領0401ロ・ニ)。助成の対象にならないことがはっきりしている会社は、トライアル雇用の制度だけを使うこともできません(トライアル雇用実施要領 第1の3(2))。

いまのアルバイト先でそのまま試しに雇ってもらう使い方は、この決まりに当たると読めます。トライアル雇用は、過去3年に働いたことのない会社へ入るときの入口と考えてください。

紹介のときと違う条件で働かされ、不利益や法令違反があるときは、ハローワークか都道府県労働局に申し出る道があります。申し出を受けた労働局は、条件を聞き取り、求人票や計画書と照らし合わせます(支給要領0401ワ・0701ヘ)。

トライアル雇用の紹介は、労働局に同意書を出した民間の職業紹介事業者も扱えます

この節で扱う民間の職業紹介事業者は、記事からの申し込みが当サイトの売り上げに結びつく業種です。ただし、この記事の本文には、特定の事業者の名前も申し込みの窓口も置いていません。

トライアル雇用の紹介ができる窓口は、ハローワークと地方運輸局(船員の仕事の紹介を担う国の機関)だけではありません。トライアル雇用助成金を取り扱う同意書を労働局に出し、定められた基準を満たした民間の職業紹介事業者なども紹介できます(支給要領0206、事業主向けリーフレット)。

同意書を出していない事業者の紹介で雇われた場合、会社は助成の対象にならず、トライアル雇用としては扱われません(支給要領0401イ、トライアル雇用実施要領 第1の3(2))。民間の転職サービスに申し込むなら、最初の面談で「トライアル雇用の紹介を扱えますか」と聞いてください。

民間の事業者を頼る前に、ハローワークで区分の確認を済ませておきたいのは次の人です。

  • ①〜⑤のどれに当たるかを、窓口で聞いたことがない人
  • ④に入るために、担当者が付く支援を先に受けたい人

よくある質問

Q:中卒で就職するのは難しいですか?

学歴を「必須」にした求人には応募資格の段階で届かないことがあり、その分、選べる求人は狭くなります。一方で、試しに雇われて働くトライアル雇用は、対象になる人を職歴といまの状況で決めていて、最終学歴を条件にしていません。区分に当たるかは、ハローワークに求職の申し込みをしたうえで、相談の中で見てもらえます。

Q:中卒の就職支援はありますか?

ハローワークでは、担当者が付く個別の支援や、試しに雇われるトライアル雇用の紹介を受けられることがあります。担当者による個別の支援を受けていることは④の区分の条件でもあるので、2つは組み合わせて使えます。

Q:トライアル雇用は書類選考なしですか?

書類選考をしないと決まっているわけではありません。ハローワークなどは、トライアル雇用で紹介した人の選考を、書類ではなく面接で行うよう会社に勧めるものとされています(トライアル雇用実施要領 第2の2(2))。事業主向けのリーフレットの表現も「なるべく書類ではなく面接で」で、義務ではなく勧めです。

Q:トライアル雇用は職歴に残りますか?

トライアル雇用は研修ではなく、会社と有期の雇用契約を結んで働く期間なので、職歴に残ります。会社は、この期間について雇用保険の加入の手続きをとる必要があります(事業主向けリーフレット)。3か月で期間の定めのない雇用へ移らなかった場合も、雇われて働いた期間であることは変わりません。

Q:トライアル雇用の対象年齢は?

5つの区分のうち年齢で区切っているのは④だけで、紹介日に60歳未満の人が対象です。2025年4月1日に施行された版で、それまでの1968年4月2日以後に生まれた人という条件が、60歳未満に変わりました。①②③⑤の区分の条文は、年齢に触れていません(雇用保険法施行規則110条の3第2項第1号イ)。

まとめ

  • トライアル雇用は、原則3か月試しに雇われて働いたあと、期間の定めのない雇用へ移ることを前提にした仕組み。入口はハローワークなどの紹介で、国の助成金は会社に支払われる
  • 対象は①〜⑤のどれかに当たり、紹介日に4つの除外に当たらない人。5つの区分は学歴を問わない
  • ①〜③は紹介日の前日、④⑤と除外は紹介日を基準に判断される
  • ②はアルバイトを含めて一切働いていない期間、③は安定した職業に就いていない期間で数えるため、パートで働く人も③には当たりうる
  • ④は、紹介日に60歳未満で、担当者による個別の支援を受けている人(2025年4月1日施行の版から)
  • 紹介された人の選考は書類ではなく面接で行うよう会社に勧められるが、3か月後の移行は保証されていない

①〜③のどれかに当たりそうなら、仕事を辞めた日と最後に働いた日を書き出して、求職の申し込みのときに区分を見てもらってください。紹介は同時に1件ずつなので、トライアル雇用併用求人を1件に絞ってから頼みます。

①〜③のどれにも当たらないなら、④に入るための担当者が付く支援を受けられるかを、窓口で聞くところから始めます。いま期間の定めのない契約でフルタイムで働いている人は対象から外れるので、在職のまま次の勤め先を比べる進め方を選んでください。

ハローワークインターネットサービスで、「トライアル雇用併用求人」と「書類選考なし」の2つにチェックを入れ、自宅から通える地域で何件あるかを数えてください。0件でも、窓口で当たる区分を聞いておけば、新しい求人が出たときに紹介を頼めます。

※本記事は、雇用保険法施行規則と厚生労働省の要領・リーフレットにもとづく一般的な情報で、2026年9月29日時点の内容です。区分に当たるかどうかの個別の判断は、求職の申し込みをするハローワークなどの公的機関にご確認ください。


参考・出典

  • e-Gov法令検索「雇用保険法施行規則」(昭和50年労働省令第3号。トライアル雇用助成金=110条の3〈1項=3つのコース/2項=一般トライアルコース助成金。1号イ=対象となる事業主と紹介日の定義・(1)〜(5)の区分、2号=月額4万円・5万円/3項=障害者トライアルコース助成金〉。現行の版=令和8年厚生労働省令第134号による改正後〈2026年8月25日施行〉。2026年9月29日に法令API v2・v1で問いの形を変えて照合し、改正履歴のうち2024年4月1日〜2026年8月25日の7つの版で2項1号イ(4)を比較): https://laws.e-gov.go.jp/law/350M50002000003
  • e-Gov法令検索「雇用保険法」(昭和49年法律第116号。雇用安定事業=62条1項。2026年9月29日に法令API v2・v1で確認): https://laws.e-gov.go.jp/law/349AC0000000116
  • 厚生労働省「トライアル雇用助成金(一般トライアルコース)」(概要・主な支給要件・支給額・対象労働者の要件[1]〜[4]。2026年9月29日確認): https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/newpage_16286.html
  • 厚生労働省・都道府県労働局・ハローワーク「「トライアル雇用」に応募してみませんか?」(求職者向けリーフレット。LL080408企01。制度の説明・対象者①〜⑤と注・紹介日に対象外となる人・無期雇用へ移行しないことがある旨。2026年9月29日に編集部がPDFを開いて確認): https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/001688428.pdf
  • 厚生労働省・都道府県労働局・ハローワーク「トライアル雇用助成金(一般トライアルコース)のご案内」(事業主向けリーフレット。LL080408企02。仕組みの流れ・同意書を出している職業紹介事業者等・雇用保険の資格取得・選考はなるべく書類ではなく面接で。同上): https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/001688427.pdf
  • 厚生労働省「トライアル雇用助成金(一般トライアルコース)支給要領」(令和8年4月8日版。趣旨=0101/安定した職業=0202/同意職業紹介事業者等=0206/対象者=0301/支給対象事業主=0401イ〜ヘ・ト・ワ/支給対象期間=0402/支給額=0501/申出の確認=0701ヘ/附則=0901・0902。同上): https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/001688433.pdf
  • 厚生労働省職業安定局「トライアル雇用実施要領」(令和8年4月8日改正。対象事業主と制度のみの利用の可否=第1の3(2)/トライアル雇用求人=第1の3(3)/期間・所定労働時間・労働条件=第1の3(4)/対象者の確認=第2の1(2)(3)/面接選考の勧奨・求人票への明示=第2の2(2)(3)/本人の了承・紹介の件数=第2の3(3)(4)/計画書と常用雇用に移行するための要件=第2の4(1)(2)。同上): https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/001688431.pdf
  • ハローワークインターネットサービス「求人情報検索のしかた(さらに条件を絞って検索する方法)」([その他]の欄の「トライアル雇用併用求人」「書類選考なし」。2026年9月29日確認): https://www.hellowork.mhlw.go.jp/member/job_offer_search03.html
  • ハローワークインターネットサービス「求人情報の入力方法について」(事業主向け。[学歴・専攻]=「必須」または「不問」を選択。2026年9月29日確認): https://www.hellowork.mhlw.go.jp/enterprise/ent_inputmethod03.html
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