中卒・高卒の転職

福岡の高卒転職|戻る・残る・出るを九州7県の数字で比べる

福岡から3つの行き先を見比べている転職希望者のイメージ
コロキャリア編集部

※本記事には広告(プロモーション)を含みます。編集部が転職サービスを勧める基準は編集方針ですべて公開しています。

実家のある県へ戻るか、福岡で探すか、九州の外へ出るか。福岡県で働いている中卒・高卒の人が転職を考えるとき、行き先はこの3つに分かれます。実家も勤め先も福岡県内にある場合は、1つ目が「九州の他県へ移る」に置き換わります。

この3つを分けている数字は2つだけです。求職者1人あたりに何件の求人があるかという有効求人倍率と、正社員の求人票に書かれた賃金の下限の平均です。福岡県の有効求人倍率は0.98倍で九州7県の最下位、正社員求人の賃金の下限平均は227,990円で7県の最高でした(いずれも2026年1〜3月)。

この記事は、福岡県と九州の他6県を同じ1つの資料の同じ期の値で横に並べ、3つの行き先を仕分けるところまでを扱います。想定しているのは、福岡県内で働いている、または働いていた中卒・高卒の人です。在学中の高校生の就職活動、公務員試験、高卒認定と進学は扱いません。福岡県内の求人の探し方も、この記事の範囲には入れていません。

結論:求人の数では九州7県の最下位、求人賃金の下限では最高が福岡県です

同じ1つの資料の同じ期の値で九州7県を並べると、福岡県は2つの指標で正反対の端に来ます。先に表を出します。

県 有効求人倍率 47都道府県での順位 正社員求人賃金の下限平均 同 上限平均
福岡県 0.98倍 46位 227,990円 298,420円
佐賀県 1.33倍 17位 213,982円 277,341円
大分県 1.29倍 22位 214,848円 279,084円
熊本県 1.26倍 26位 214,353円 275,242円
宮崎県 1.25倍 28位 208,983円 267,022円
長崎県 1.21倍 31位 210,037円 267,042円
鹿児島県 1.11倍 38位 213,451円 277,275円
(参考)47都道府県の中央値 — — 221,176円 298,420円

(出典:厚生労働省 job tag 統計データ、2026年1〜3月。2026年8月4日に編集部が確認した内容として当社の参照資料に記録されているものを転記しています。同ページの掲載期が2026年9月24日時点でも「令和8年1〜3月期」であることは、同日に編集部がページを開いて確認しました)

この表で先に押さえてほしいのは、左の2列と右の2列で並び順がほぼ裏返っていることです。求人の数でいちばん下にいる福岡県が、求人票に書かれる賃金ではいちばん上に来ています。

そして、正社員求人の賃金の下限平均が47都道府県の中央値221,176円を上回っている九州の県は、福岡県だけです。残る6県はすべて中央値を下回っています。福岡県と中央値の差は6,814円、2番目に高い大分県と中央値の差は6,328円で、向きが逆になります(いずれも編集部の算出)。

学歴を取り直す方向を、当サイトは勧めません。最初の条件を決めるのは学歴ですが、そのあとの伸びを決めているのは身を置いた場所のほうだと考えているためです。県ではなく全国の単位で確かめたい場合は、地域で区切らない側の数字を置いた入口から読んでください。

7県を横に並べるために、そろわない数字を先に外しました

県どうしを比べるときに最初にやることは、数字を集めることではなく、系列のそろわない数字を落とすことです。有効求人倍率には数え方が複数あり、どの数え方で作られた値かを確かめないまま県を並べると、順位そのものが入れ替わります。

編集部が外したのは次の2つです。

  • 厚生労働省が毎月公表する都道府県別の値。報道発表資料の第6表-1(就業地別)と第6表-2(受理地別)に47都道府県分が載っています。ただしこの資料はPDFでのみ提供されており、本記事の作業環境では福岡県の行を取り出せませんでした(2026年9月24日に編集部が確認)。取り出せなかったのであって、公表されていないという意味ではありません
  • 福岡労働局が公表する県内の月次資料。雇用情勢・職業紹介の状況・職種別求人賃金・職業別のバランスシートのいずれもPDFでのみ提供されており、同じ理由で数値を取り出せませんでした

代わりに使ったのが、上の表の資料です。7県ぶんが1つの資料に同じ形式で並んでいるため、県をまたいでも数え方がそろいます。

なお、参照した当社の資料はこの倍率を「就業地別」として記録しています。ただし編集部が2026年9月24日に原典のページを問いの形を変えて2回開いた範囲では、ページ本文に「就業地別」「受理地別」の語は見当たりませんでした。区分の表記はダウンロード用のファイルの側にある可能性がありますが、本記事の作業環境ではファイルを開けていません。

だから本記事は、区分の名前ではなく「7県すべてを同じ資料の同じ期から取った」ことのほうを、比較が成立する根拠に置いています。読者が他の記事で県別の倍率を見かけたときも、同じ確認をしてください。数え方を書いていない数字は、別の県の数字と並べられません。

有効求人倍率は福岡0.98倍で7県の最下位、佐賀1.33倍とは0.35ポイント開きます

求職者1人あたりの求人の数でいえば、九州の中で福岡県がいちばん少ない県です。7県の最高は佐賀県の1.33倍(47都道府県で17位)で、福岡県との差は0.35ポイントです(編集部の算出)。

この表の数値が列ずれを起こしていないことを、編集部は2つの方法で確かめました。

  1. 前期との差で検算した。7県それぞれについて「今期の倍率−前期(2025年10〜12月)の倍率」を計算し、資料が記録している前期差と突き合わせたところ、7県すべてで一致しました(例:大分県は1.29−1.35=−0.06ポイントで、記録と同じ)
  2. 倍率と全国順位の向きで検算した。倍率が高い県ほど順位の数字が小さくなる関係が、7県すべてで崩れていませんでした(1.33倍→17位、1.29倍→22位、1.26倍→26位、1.25倍→28位、1.21倍→31位、1.11倍→38位、0.98倍→46位)

倍率が低いことを「福岡では採用されにくい」と読み替えないでください。有効求人倍率は求職者1人あたりの求人の数であって、採用されやすさを保証する指標ではありません。福岡県に求職者が集まりやすければ、求人の数が同じでも倍率は下がります。

九州7県の有効求人倍率と正社員求人賃金の下限平均を重ねたグラフ

求人賃金では順番が入れ替わり、中央値を上回る九州の県は福岡だけです

同じ7県を求人票の賃金で並べ直すと、倍率の並びがほぼ裏返ります。下限平均の高い順は、福岡県227,990円・大分県214,848円・熊本県214,353円・佐賀県213,982円の4県が上位です。続くのは鹿児島県213,451円・長崎県210,037円・宮崎県208,983円でした。

倍率で7県の最高だった佐賀県は、下限平均では4番目に下がります。倍率で最下位だった福岡県が、下限平均では最高になります。福岡県と宮崎県の差は19,007円です(編集部の算出)。

ここで扱っているのは、求人票に書かれた募集の条件です。実際に支払われた賃金を集計した統計とは別の系列なので、2つを並べて差を取ることはしません。

読者の側での使い道は決まっています。いま受け取っている月給のうち、残業と手当を除いた部分が227,990円より下なら、福岡県内の同じ職種の求人を10件ほど並べるだけで比較の材料はそろいます。上回っているなら、県を動かして下限が上がる見込みは、この表からは出てきません。

実際に支払われた側の額を知りたい場合は、参照する統計が変わります。求人票の提示額ではなく支払われた額を集めた統計のほうに、国が公表している月額とその母集団をまとめました。

上限と下限の幅も福岡が最も広く、70,430円あります

福岡県は下限が高いだけでなく、同じ県の求人の中での開きも7県でいちばん大きい県です。上限平均から下限平均を引いた幅は次のとおりです(すべて編集部の算出)。

県 上限平均−下限平均
福岡県 70,430円
大分県 64,236円
鹿児島県 63,824円
佐賀県 63,359円
熊本県 60,889円
宮崎県 58,039円
長崎県 57,005円

最も広い福岡県と最も狭い長崎県の差は13,425円です(編集部の算出)。幅が広いということは、同じ県で求人を探しても、どの求人を取るかで着地する額が大きく変わるということです。

福岡県の上限平均298,420円は、47都道府県の中央値として記録されている額と同じでした。ただし同じ額の県が他にもある可能性を編集部は排除できていないため、「福岡県が中央値の県である」とまでは書きません。言えるのは、2つの数字が一致しているという事実までです。

新規求人が最も多い産業は、7県とも医療,福祉です

県を変えても、いま募集が最も多く出ている産業は変わりません。7県それぞれで新規求人が多い産業の上位3つを並べると、顔ぶれは医療,福祉/建設業/卸売業・小売業の3つで共通していました。

県 1位 2位 3位
福岡県 医療,福祉 15,973人 卸売業・小売業 5,317人 建設業 4,719人
鹿児島県 医療,福祉 7,045人 建設業 2,591人 卸売業・小売業 2,026人
熊本県 医療,福祉 6,126人 建設業 2,061人 卸売業・小売業 1,924人
長崎県 医療,福祉 4,721人 建設業 1,681人 卸売業・小売業 1,568人
大分県 医療,福祉 3,963人 建設業 1,899人 卸売業・小売業 1,303人
宮崎県 医療,福祉 3,946人 卸売業・小売業 1,683人 建設業 1,389人
佐賀県 医療,福祉 2,956人 建設業 1,441人 卸売業・小売業 1,076人

(出典:上の表と同じ。2026年1〜3月。2026年8月4日に編集部が確認した内容として記録されているものを転記しています)

7県の医療,福祉の新規求人を足すと44,730人で、そのうち35.7%にあたる15,973人が福岡県です(いずれも編集部の算出)。2番目に多い鹿児島県の7,045人と比べると、福岡県は約2.3倍あります(同)。

順番が入れ替わるのは2位と3位だけです。卸売業・小売業が2位に来るのは福岡県と宮崎県の2県で、残る5県は建設業が2位でした。

この表の使い方は1つです。移り先の産業を変えるつもりなら、県を変えても選べる産業の顔ぶれは変わらないということを、先に知っておいてください。変わるのは産業の種類ではなく、その産業の求人の数のほうです。

職種群の並びも7県で同じです|1位は警備・保安、2位は建設・土木・電気工事

職種の需給の形は、県境をまたいでもほとんど動きません。7県それぞれで有効求人倍率が高い職種群の上位2つは、すべての県で1位が警備・保安の職業、2位が建設・土木・電気工事の職業でした。

県 警備・保安 建設・土木・電気工事 3位の職種群
熊本県 9.80倍 4.27倍 福祉・介護 3.26倍
佐賀県 7.36倍 5.25倍 販売・営業 2.71倍
宮崎県 5.53倍 3.53倍 販売・営業 3.16倍
大分県 5.37倍 4.86倍 研究・技術 2.93倍
鹿児島県 5.06倍 5.01倍 研究・技術 2.87倍
福岡県 4.79倍 4.46倍 福祉・介護 2.85倍
長崎県 4.34倍 3.56倍 研究・技術 2.70倍

(出典:上の表と同じ。県内の職種群別の倍率であり、県内のどの市町村にも同じ倍率の求人があるという意味ではありません)

3位だけは県によって割れます。福祉・介護が2県、販売・営業が2県、研究・技術が3県でした。福岡県の警備・保安4.79倍は、7県の中では下から2番目です。

ここから編集部の見方を書きます。同じ職種を続けるつもりなら、県を変えても需給の形はほとんど変わらないため、県を変える理由は倍率の側には出てきません。変わるのは賃金の側で、そこでは福岡県だけが中央値の上にいます。倍率の低さは、福岡を選ばない理由にはならないというのが編集部の立場です。

倍率の高い職種群には、屋外での作業や夜間の勤務など、応募する側の負担が大きい条件が混ざっていることがあります。倍率の高さだけで移り先を決めることを、編集部は勧めません。なお、この表は職種群までで止めています。群の中の個別の職業まで割った数字は、本記事では扱っていません。

九州7県で職種群の上位2つが同じ並びになることを示した模式図

県をまたぐ求職の費用には、雇用保険法58条と59条1項1号の枠があります

県をまたいで面接を受けに行く費用と、引っ越しの費用には、条文の側に受け皿があります。どちらも雇用保険の給付で、離職して受給資格を持っている人が対象です。

引っ越しの側が移転費です。

移転費は、受給資格者等が公共職業安定所、職業安定法第四条第九項に規定する特定地方公共団体若しくは同法第十八条の二に規定する職業紹介事業者の紹介した職業に就くため、又は公共職業安定所長の指示した公共職業訓練等を受けるため、その住所又は居所を変更する場合において、公共職業安定所長が厚生労働大臣の定める基準に従つて必要があると認めたときに、支給する。

(引用:雇用保険法58条1項/2026年9月24日に編集部がe-Gov法令APIで原文を確認)

額の決め方は同条2項にあり、「受給資格者等及びその者により生計を維持されている同居の親族の移転に通常要する費用を考慮して、厚生労働省令で定める」とされています。本人だけでなく、同居の親族の移転も考慮の対象に入っているのがこの項の形です。

面接を受けに行く側が求職活動支援費です。59条1項の柱書は、支給の判断のしかたを移転費と同じ形で書いています。

求職活動支援費は、受給資格者等が求職活動に伴い次の各号のいずれかに該当する行為をする場合において、公共職業安定所長が厚生労働大臣の定める基準に従つて必要があると認めたときに、支給する。

(引用:雇用保険法59条1項柱書/同日に編集部がe-Gov法令APIで原文を確認)

号は3つあり、県をまたぐ求職活動に当たるのは1号です。

一 公共職業安定所の紹介による広範囲の地域にわたる求職活動

(引用:雇用保険法59条1項1号/同日に編集部がe-Gov法令APIで原文を確認)

2つの条文に共通する「受給資格者等」は、同じ法律の中で定義されている語です。定義があるのは56条の3第2項です。同項には「受給資格者、高年齢受給資格者、特例受給資格者又は日雇受給資格者(第五十八条及び第五十九条第一項において「受給資格者等」という。)」と書かれています(同日に編集部が原文を確認)。

外せない限定が3つあります。

  • 在職中の人は対象に入りません。どちらの条文も「受給資格者等」を対象にしており、いま働きながら次を探している人は含まれません
  • 自分で見つけた求人には使えません。58条が対象にするのは、公共職業安定所・特定地方公共団体・職業紹介事業者の紹介した職業に就く場合です。59条1項1号は公共職業安定所の紹介による求職活動で、どちらも経路が条文で限定されています
  • 支給されるかどうかを決めるのは公共職業安定所長です。どちらの条文も「公共職業安定所長が厚生労働大臣の定める基準に従つて必要があると認めたとき」と書いており、当サイトでは該当するかどうかを判定できません

実家のある県から福岡へ、あるいは福岡から実家のある県へ移ることを考えている読者にとって、ここは動く前に確かめる価値のある枠です。この枠の存在を知らないままだと、移動の費用は全額を自分で見込むことになります。

戻る・残る・出るを、同じ2つの数字で並べ直します

3つの行き先は、有効求人倍率と求人賃金の下限平均という同じ2列で仕分けられます。

行き先 有効求人倍率 求人賃金の下限平均 中央値221,176円との関係
九州の他県へ戻る・移る(佐賀・長崎・熊本・大分・宮崎・鹿児島) 1.11〜1.33倍 208,983〜214,848円 6県ともすべて下回る
福岡県内で動く 0.98倍 227,990円 6,814円上回る(編集部の算出)
九州の外へ出る 本記事では扱いません 本記事では扱いません —

3行目を空欄にしているのは、行き先ごとに見るべき数字が変わるためです。住む場所を動かす場合の損得は、賃金の差だけでは決まりません。

東京を検討している場合は、賃金の差から住居の費用を引いたところまで計算しないと答えが出ません。その計算に必要な数字は上京した場合に家賃の側で何が起きるかを計算した記事にそろえてあります。

大阪を検討している場合は、府全体の数字よりも職業ごとの偏りのほうが効いてきます。偏りの実数は大阪府の中で職業ごとに求人の偏りを開いた記事に置きました。

製造の現場を続けたまま県外へ出る場合は、行き先の産業の並びが結果を左右します。1人あたりの付加価値額で業種どうしを比べた名古屋市の表で、その並びを確かめられます。

この表から、編集部の判断を2つ書きます。

実家のある県へ戻ることを、賃金だけを理由に否定しません。下限平均の差は最大でも19,007円で、住居費や通勤の費用が下がるなら、手元に残る額は逆転しうるからです。ただしその逆転を確かめるには、戻る先の家賃と通勤の費用を自分で調べる必要があります。この記事の表だけでは決まりません。

福岡県内で動く場合は、倍率の低さよりも幅の広さのほうを見てください。同じ県の求人の中に70,430円の開きがあるので、求人を1件ずつ比べる価値が7県でいちばん大きい県だからです。

どの経路で探すかでも、届く求人は変わります。ハローワークと転職エージェントでは、扱っている求人の範囲そのものが違うためです。入口ごとの違いはエージェントとハローワークで届く求人がどう変わるかにまとめてあります。

福岡から3つの行き先を2つの指標で仕分けた模式図

県外に住む応募者の面接日程は、面接官の予定で決まっていました

ここからは表を離れます。中途採用の面接を何回に分けてどの日に置くかは、編集部の運営メンバーが前の勤め先で決めていた仕事です。その範囲で見えていたことを1つ書きます。

県外に住んでいる応募者の面接は、一次面接をオンラインにするか、二次以降を1日にまとめるかのどちらかで組むのが普通でした。組み方を決めていたのは応募者の熱意ではなく、こちらの面接官の予定が押さえられるかどうかです。応募者の側から「移動があるのでまとめてもらえないか」と言われて困ったことは、記憶にある範囲ではありませんでした。

むしろ、何も言われないまま3回別々の日に呼んでしまい、あとから交通費の負担に気づいたことのほうがありました。移動の回数は、応募する側から先に切り出してよい話です。日程の希望を出したことが選考の評価に影響する場面は、こちらの側では見ていません。

見ていたのは1社の採用の進め方だけです。他社が同じ順で動く保証はなく、九州全体の話に広げられる材料でもありません。それでも、県をまたいで応募するなら、日程の組み方を最初の連絡で確かめておくほうが費用は読めるとは言えます。

県より状況のほうが近いときに、先に読む記事があります

「福岡の高卒」という主語の中にも、県より先に効いている条件を持っている人がいます。次のどれかに当てはまるなら、この記事より先に確かめるものがあります。

  • 応募先を会社の単位で絞りたい場合。県の平均値は、1社ごとの条件をならした数字です。募集要項に高校卒の入口があるかどうかは会社ごとに違うので、1社ずつ募集要項を開いて学歴の欄を数えた79社の記録のほうが判断に直結します
  • 福岡県内で求人をどう探すかから決めたい場合。本記事は行き先を決めるところまでで、探し方は扱っていません
  • 職種そのものを変えるかどうかで迷っている場合。県を動かしても職種の需給の形はほとんど変わらないため、先に職種の線引きを済ませたほうが早く進みます

最終学歴が中学校卒業の場合も、本記事の7県の表はそのまま使えます。この資料の求人倍率と求人賃金は、学歴で分けて集計されていないためです。一方で離職率のように学歴で分かれる指標は、別に確認してください。

転職サービスに確かめるのは、九州のどの県の求人を持っているかです

転職サービスの使い方を書く前に、編集部の側の利害を出しておきます。読者が登録に進めば、事業者から当サイトへ紹介料が支払われます。伏せたまま基準だけ並べることはしません。

法律の区分でいうと、転職エージェントが行っているのは有料職業紹介です。お金が動くのは採用が決まった段階で、動く向きは企業から事業者へです。求職者が費用を負担することはありません。県ごとの賃金の相場を聞くことも、応募書類を見てもらうことも、料金の外側にあります。

語の使い分けだけ補います。転職サイト・スカウトサイトは募集情報等提供にあたり、有料職業紹介とは法律上の位置づけが違います。許可と届出の有無は、厚生労働省の人材サービス総合サイトで事業者名から調べられます。ここで名前が出てこない事業者は、コロキャリアの記事に登場しません。

九州という条件で使うなら、確かめることは1つに絞れます。その事業者が、福岡県以外の九州の県の求人をどれだけ持っているかです。担当者が出してくる候補は、その事業者が取引を持っている会社に限られます。福岡市に拠点があっても、佐賀県や宮崎県の会社と取引が無ければ、地元へ戻る選択肢は提案の中に出てきません。

ここから、優先するものが2つに割れます。

受け取る額の下限を上げることを最優先するなら、福岡県内で求人を1件ずつ比べてください。同じ県の中に70,430円の幅があるので、比べた件数が着地する額に効いてきます。

応募できる先の数を増やすことを最優先するなら、九州の他県の求人も扱っている事業者を2社ほど比べ、同じ職種で出てくる件数を並べてください。倍率の高い県のほうが、1人あたりの求人の数は多く出ています。

動く時期を決めるのは、ここまでの数字ではなく、住まいと暮らしの側の都合です。この記事に期限は書いてありません。

まだサービスに申し込まなくていい場合

次のどれかに当てはまるなら、申し込みは後ろに回して構いません。

  • いま受け取っている月給のうち、残業と手当を除いた部分が227,990円を上回っている
  • 実家のある県へ戻るかどうかを、仕事の条件より先に家族の側で決める段階にある
  • 社内で異動や昇格の話が具体的に進んでいる(結果を見てからでも判断できます)

よくある質問

Q:福岡県でUターン就職するにはどうすればいいですか?

先に、戻る先の県と福岡県の求人賃金の下限平均を並べてください。九州6県の下限平均は208,983円〜214,848円で、いずれも福岡県の227,990円と47都道府県の中央値221,176円の両方を下回ります(2026年1〜3月)。一方、有効求人倍率は6県とも福岡県の0.98倍より高く、1.11〜1.33倍でした。

求人の見つけやすさと提示される額が逆を向いているので、どちらを優先するかを先に決めるほうが早く進みます。離職している場合は、移動の費用について雇用保険法58条(移転費)と59条1項1号の枠があるかを、ハローワークで確かめてください。

Q:福岡への転職は難易度が高いですか?

求人の数という意味では、九州7県の中では最も少ない県です。福岡県の有効求人倍率は0.98倍で、47都道府県では46位でした(2026年1〜3月)。ただしこの指標は求職者1人あたりの求人の数であって、採用されやすさを示す指標ではありません。

同じ期の正社員求人の賃金は、下限平均227,990円・上限平均298,420円で、下限平均は九州7県の最高です。「求人が少ない」ことと「条件が悪い」ことは、福岡県では同じ方向を向いていません。

Q:福岡県で就職支援をしてくれるところはありますか?

公共職業安定所(ハローワーク)は、費用のかからない窓口です。職業安定法8条1項が、次のように定めています。

公共職業安定所は、職業紹介、職業指導、雇用保険その他この法律の目的を達成するために必要な業務を行い、無料で公共に奉仕する機関とする。

(引用:職業安定法8条1項/2026年9月24日に編集部がe-Gov法令APIで原文を確認)

離職して受給資格がある場合は、紹介を受けて県外の求人に応募するときの費用に、雇用保険法58条(移転費)と59条1項1号の枠があります。どちらも支給の可否を決めるのは公共職業安定所長で、当サイトでは判定できません。民間の事業者を使う場合は、許可・届出の番号を人材サービス総合サイトで先に確かめてください。

Q:福岡に強い転職エージェントは?

個別のサービス名は、いまのところ1つも挙げていません。編集方針が定める6つの基準を満たし、かつ許可番号・届出受理番号まで突き合わせ終えた事業者が、まだ1社も記事になっていないためです。面談で確かめる材料としては、次の3つを勧めます。

  1. 人材サービス総合サイトで許可・届出を引けるか
  2. 福岡県以外の九州の県の求人も持っているか
  3. 同じ職種で何件の求人を出せるかを、数字で答えられるか

知名度と広告の量は、この3つのどれにも入りません。

Q:福岡で転職するなら優良企業はどこ?

編集部は、会社名や産業名に序列をつけません。代わりに3つの条件で判定してください。求人票の賃金の下限が227,990円を上回っているか、いまの職務経歴をそのまま持ち込めるか、勤務地と労働時間の欄が具体的に書かれているか、の3つです。会社の単位で絞りたい場合は、応募のページにある学歴の記載を1社ずつ確かめる方法があります。

まとめ

  • 福岡県の有効求人倍率は0.98倍で九州7県の最下位、47都道府県では46位でした(2026年1〜3月)。7県の最高は佐賀県の1.33倍で、差は0.35ポイントです(編集部の算出)
  • 正社員求人の賃金の下限平均は227,990円で九州7県の最高。7県のうち47都道府県の中央値221,176円を上回っているのは福岡県だけで、残る6県はすべて下回ります
  • 上限平均と下限平均の幅も福岡県が最も広く70,430円で、最も狭い長崎県の57,005円とは13,425円の差があります(編集部の算出)
  • 新規求人が最も多い産業は7県とも医療,福祉。7県合計44,730人のうち35.7%にあたる15,973人が福岡県です(編集部の算出)
  • 職種群の並びも7県で同じで、1位は警備・保安、2位は建設・土木・電気工事でした。3位だけが3種類に割れます
  • 県をまたぐ求職の費用には、雇用保険法58条(移転費)と59条1項1号(広範囲の地域にわたる求職活動)の枠があります。対象は同法56条の3第2項が定める「受給資格者等」で、在職中の人は含まれません

優先するものが違えば、勧める先も変わります。受け取る額の下限を上げることを最優先するなら、福岡県内で求人を1件ずつ比べるほうが数字に合います。同じ県の中に70,430円の幅があるからです。応募できる先の数を増やすことを最優先するなら、九州の他県まで範囲を広げてください。6県とも倍率は福岡県より高く出ています。

手元で照合する欄は3つに絞れます。求人票の賃金の欄、勤務地と労働時間の欄、そして移動が発生する場合の費用の出どころ。いま勤めている会社の条件も、この3つの欄で並べれば比較になります。事業者に任せてよいのは、九州のどの県の求人を持っているかの確認です。

最後に置くのは、検索を2回するだけの手順です。いまの職種の名前で、勤務地を福岡県にした検索と、実家のある県にした検索を1回ずつ行い、件数の桁だけを見比べてください。3択のうちどれを消せるかは、その2画面で見当がつきます。

※本記事は一般的な情報提供です。雇用保険の給付を実際に受けられるかどうかを含め、個別の判断は福岡労働局・ハローワークなどの公的窓口、または専門家へご確認ください。


参考・出典

  • 厚生労働省 job tag(職業情報提供サイト)「ハローワークの求人・賃金について」(九州7県の有効求人倍率〈福岡0.98倍・佐賀1.33倍・長崎1.21倍・熊本1.26倍・大分1.29倍・宮崎1.25倍・鹿児島1.11倍〉と47都道府県での順位/正社員求人賃金の下限平均・上限平均/47都道府県の中央値〈下限221,176円・上限298,420円〉/新規求人が多い産業/職種群別の有効求人倍率。いずれも2026年1〜3月。2026年8月4日に編集部が確認した内容として当社の参照資料に記録されているものを転記。掲載期が2026年9月24日時点でも「令和8年1〜3月期」であることと、ダウンロード用ファイルが DLdata_202510to202603.xlsx であることは、同日に編集部がページを開いて確認): https://www.mhlw.go.jp/roudou-navi/data/01/
  • 厚生労働省 job tag 統計データ ダウンロード用ファイル(2025年10月〜2026年3月。2026年9月24日時点の作業環境ではファイルの中身を開けなかった): https://www.mhlw.go.jp/roudou-navi/static_assets/xlsx/DLdata_202510to202603.xlsx
  • e-Gov法令検索「雇用保険法」(移転費=58条1項・2項/求職活動支援費=59条1項柱書・同1号〈同項の号は全部で3つ〉/「受給資格者等」の定義=56条の3第2項。本文は法令API v2 ?elm=Article_58 ?elm=Article_59 ?elm=Article_56_3 で2026年9月24日に問いの形を変えて2回ずつ取得・照合し、2026年9月26日に3条とも取り直して同じ逐語であることを再確認): https://laws.e-gov.go.jp/law/349AC0000000116
  • e-Gov法令検索「職業安定法」(公共職業安定所=8条1項〈見出し「公共職業安定所」・全2項〉。本文は法令API v2 ?elm=Article_8 で2026年9月24日に取得・照合し、2026年9月26日に取り直して同じ逐語であることを再確認): https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000141
  • 厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年7月分)」報道発表資料(第6表-1 都道府県・地域別有効求人倍率〈就業地別・季節調整値〉/第6表-2 同〈受理地別・季節調整値〉。2026年9月24日時点の作業環境ではPDFの本文を取り出せず、福岡県の行を読めなかった): https://www.mhlw.go.jp/content/11602000/001741194.pdf
  • 福岡労働局「雇用情勢を掲載しました。」(令和8年7月分の県内の雇用情勢。2026年9月24日時点でPDFのみの提供で、編集部は本文を取り出せなかった): https://jsite.mhlw.go.jp/fukuoka-roudoukyoku/news_topics/houdou/antei01.html
  • 福岡労働局「職業紹介の状況」(一般職業紹介の状況・職業別求人・求職・充足・就職状況ほか。2026年9月24日時点でPDFのみの提供で、編集部は本文を取り出せなかった): https://jsite.mhlw.go.jp/fukuoka-roudoukyoku/jirei_toukei/shokugyou_shoukai/toukei/_100559.html
  • 福岡労働局「福岡県内における賃金情報・バランスシート」(職種別求人賃金・職業別の有効求人/求職状況。2026年9月24日時点でPDFのみの提供で、編集部は本文を取り出せなかった): https://jsite.mhlw.go.jp/fukuoka-roudoukyoku/jirei_toukei/kyujin_kyushoku/toukei/_120538.html
  • 厚生労働省「人材サービス総合サイト」(有料職業紹介事業者・募集情報等提供事業者の許可・届出の確認。2026年9月24日確認): https://jinzai.hellowork.mhlw.go.jp/
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