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日本毛織(ニッケ)に高卒で入れる?学歴条件を募集要項で確認

繊維メーカーの募集要項で高卒の応募資格と初任給を確認するイメージ
コロキャリア編集部

※本記事には広告(プロモーション)を含みます。編集部が転職サービスを勧める基準は編集方針ですべて公開しています。

先に結論を書きます。編集部が2026年8月23日に日本毛織株式会社(ニッケ)の新卒募集要項を確認したところ、応募資格は「全理工系学部・学科対象」「全学部・学科(文理不問)」と書かれていました。初任給の表も修士卒272,500円と学部卒247,600円の2区分だけで、高校卒はもちろん高専卒・専門卒・短大卒の行もありません。つまり答えは、本体の新卒採用は大学(学部)以上を前提に組まれているです。公式採用サイトには中途採用の募集要項も見当たりませんでした。

ただし、話はここで終わりません。ニッケグループの公式サイトには関連会社リンクが42件掲載されており、編集部が募集要項まで確認した会社の中に、高卒の初任給を公開している会社が2社ありました。株式会社ニッケ機械製作所が196,800円、呉羽テック株式会社が170,500円です。さらにニッケ機械製作所にはキャリア採用(中途)の枠があり、その条件は「上記業務を経験3年以上」で、学歴要件は書かれていません。同社は中途採用比率も3年分公開しています(2022年33%/2023年75%/2024年40%)。

そして、本体の従業員は単独497名。連結4,291名のうち約88%は本体以外に所属しています。この記事では、その構造を数字で示します。

訂正履歴

  • 2026年9月6日|見出し「単独497名・連結4,291名:本体はそもそも小さい会社です」(旧版の見出し「売上高・従業員数・上場(東証プライム)データ」):「従業員数 約3,000名(連結)」を「単独497名・連結4,291名(2025年11月30日現在)」に修正しました。理由:公開当時に最新だった第194期有価証券報告書「従業員の状況」の連結従業員数は4,499名、提出会社の従業員数は503名(いずれも2024年11月30日現在)で、「約3,000名」に当たる系列はありませんでした。連結従業員数は第190期4,770名・第195期4,291名と推移しており、旧版の数値はどの年度のどの系列とも一致しません。

結論:本体の募集要項に高校卒はなく、グループ会社にはあります

確認した4社を1つの表にします。いずれも2026年8月23日に各社の公式採用ページで確認した内容です。

会社(事業セグメント) 応募資格の学歴の記載 初任給のいちばん下の区分
日本毛織株式会社(本体) 「全理工系学部・学科対象」「全学部・学科(文理不問)」 学部卒 247,600円(高校卒・高専卒・専門卒・短大卒の行なし)
株式会社ニッケ機械製作所(産業機材) 「機械科、電気科、情報システム科」など高卒から院卒まで 高卒 196,800円
呉羽テック株式会社(産業機材) 初任給表に高卒から大学院卒までの区分 高卒 170,500円
株式会社カコテクノス(産業機材) 募集学科「全学部・全学科」 短大・専門卒 190,000円(高校卒の行なし)

出典:日本毛織株式会社「募集要項」/株式会社ニッケ機械製作所「募集要項」/呉羽テック株式会社「募集要項」/株式会社カコテクノス「募集要項」。いずれも2026年8月23日に各社公式採用ページで確認。呉羽テックの初任給は2025年12月16日〜の金額。

読み取れることは3つです。第1に、本体の初任給の表は2区分しかありません。多くの大手企業が置いている高専卒・専門卒・短大卒の行すらなく、給与テーブルの入口が大学卒業以上に限定されていると読むのが自然です。

第2に、応募資格の書き方も「学部・学科」で統一されています。「学部」は大学の組織単位であって、高等学校には学部がありません。文言の上でも高校卒は想定されていません。

第3に、グループ会社まで見ると入口はあります。ニッケ機械製作所は応募資格に「機械科、電気科、情報システム科」と学科名を挙げ、高卒初任給196,800円。呉羽テックは高卒170,500円です。「ニッケグループには高卒の入口が無い」は、事実として成り立ちません。なお確認したのは関連会社リンク42件のうち3社と本体の計4社で、残りの会社まで確認したわけではありません。

募集要項の原文と、勤務条件を並べます

本体の募集要項に書かれている内容を、そのまま書き出します(2026年8月23日時点の記載)。

項目 記載内容
応募資格 技術系総合職/全理工系学部・学科対象(機械・電気・化学・材料 等)、文系総合職/全学部・学科(文理不問)
募集職種 技術系総合職(生産技術、技術開発、研究開発)、文系総合職(営業、経理、総務、人事など)
初任給(2026年4月実績) 修士卒 272,500円 / 学部卒 247,600円
勤務地・勤務時間 大阪、東京、愛知、岐阜、兵庫、千葉 他/本・支社 9:30〜17:55(一部9:00〜17:25)、工場 8:00〜16:25 ※各事業所により異なる
年間休日 120日(祝日、夏期休暇、年末年始休暇 等)
選考フロー エントリー → 書類選考 → 面接数回 → 内々定(転勤は記載なし)

出典:日本毛織株式会社「募集要項」(2026年8月23日確認)。

工場勤務の時間帯まで書かれている点は見ておく価値があります。会社概要によれば、ニッケの工場は印南(兵庫)・岐阜・一宮(愛知)にあります。生産現場は実在します。それでも、新卒の募集要項に高校卒の区分はありません。「工場があるなら高卒も採るはずだ」という推測は、この会社では成り立ちません。

もう1つ。この募集要項に、中途採用(キャリア採用)の記載がありません。編集部が公式採用サイトを一通り確認した範囲では、中途採用の募集要項ページも採用FAQの項目も見つかりませんでした(2026年8月23日時点)。したがって、この記事では本体の中途採用について書けません。確認できなかったことは、確認できなかったと書きます。

本体とグループで、初任給の区分が違うを示した図

「採用枠は区別していません」をどう読むか

採用FAQには、学歴に関する回答が載っています。そのまま引きます(2026年8月23日確認)。

Q:大学卒業、大学院修士・博士課程修了とでは採用枠は違いますか?
A:「採用枠は区別していません。ただし、入社時の初任給などは異なります。」

この一文だけを読むと「学歴で差をつけない会社だ」と受け取れます。しかし、聞かれているのは「大学卒業と大学院修了で違うか」です。答えている範囲も、その2つの間の話です。応募資格(そもそもエントリーできる人の範囲)と採用枠・選考基準(応募資格を満たした人の中での扱い)は、適用される場所が違います。高校卒がこの比較に入っていないのは、そもそも応募資格の外にいるからです。

同じ構造は他社にもあります。株式会社セガの新卒FAQが「学歴や専攻分野は特に選考の基準にはしていません」と書きながら、募集要項の応募資格には高校卒が入っていない——という例はセガサミーグループ3社の募集要項を確認した記事で扱いました。FAQの一文と募集要項は、必ずセットで読んでください。

編集部の運営メンバーは、中途採用の面接官として100人以上と面接してきました。実務では、応募資格は選考が始まる前の機械的な処理です。応募フォームの入力段階や書類が回る前の仕分けで処理されます。「会って話せばわかってもらえる」の手前で終わるのは、ここが理由です。

なお同じFAQには、「理系でも文系総合職に応募できますか?」→「応募いただけます。」、「寮や社宅はありますか?」→「勤務地に応じて、独身寮や社宅を用意します。」という回答もあります(2026年8月23日確認)。専攻の壁は低く、住まいの手当てはある。壁になっているのは学歴の一点です。

グループ会社には、高卒の入口があります

ここがこの記事の実用部分です。2社の募集要項の中身を、そのまま書きます。

株式会社ニッケ機械製作所(産業機材事業)

応募資格に「機械科、電気科、情報システム科」と学科名が並んでいます。学部ではなく「科」で書かれている点が本体との決定的な違いです。工業高校の学科名がそのまま入る書き方です。

項目 記載内容
応募資格 機械科、電気科、情報システム科 など(高卒から院卒まで)
初任給(高卒) 196,800円
初任給(その他の区分) 専門学校卒203,800円/短大・高専卒222,100円/大卒247,900円/院卒253,900円
キャリア採用(中途) 条件は「上記業務を経験3年以上」。初任給は「当社規程により優遇」(応募は各エージェントサイト経由)
中途採用比率 2022年33%/2023年75%/2024年40%
募集職種 機械関係:各種FA(自動製造)装置の設計・製作等/電気・システム関連の設計職
勤務地・勤務時間 本社(兵庫県加古川市)・名古屋事業所・東北事業所/8:00〜17:00(休憩1時間、実働8時間)
年間休日・待遇 122日(完全週休2日制〈土・日〉+祝日)/賞与年2回・昇給年1回/通勤費全額・家族手当・住宅手当・時間外手当

出典:株式会社ニッケ機械製作所「募集要項」(2026年8月23日確認)。同社は「全額日本毛織株式会社出資」で設立された会社で、設立1978年12月1日、資本金5,000万円、従業員数287名(2025年11月30日現在。同「会社概要」2026年8月23日確認)。

FA(ファクトリーオートメーション)装置の設計・製作という仕事です。工業高校の機械科・電気科を出て現場で働いてきた読者の経歴が、そのまま応募資格の文言に合います。年間休日122日は、本体の120日より2日多い数字です。

すでに卒業して働いている読者にとって重要なのは、キャリア採用の行です。条件は「上記業務を経験3年以上」で、学歴要件は書かれていません。さらに同社は中途採用比率を3年分公開しています(2022年33%/2023年75%/2024年40%)。年による振れ幅は大きいものの、中途で人が入っている会社であることは数字で確認できます。

もう1つ、時間あたりに直しておきます。年間休日122日なので年間の所定労働日は243日、実働8時間なので年間所定労働時間は1,944時間、月あたり162.0時間です。高卒初任給196,800円をこれで割ると、所定内労働1時間あたり約1,215円になります(編集部算出。諸手当・時間外手当を含まない月給を所定労働時間で割った値)。求人票を比べるときは、月給を所定労働時間で割ってから比べてください。額面が高く見える求人が、時間で割ると逆転することは珍しくありません。

本体との比較でも、1つ気づくことがあります。日本毛織本体の学部卒247,600円に対し、ニッケ機械製作所の大卒は247,900円。差は300円しかありません(編集部算出。日本毛織は2026年4月実績、ニッケ機械製作所は時点の明記なし)。大卒の入口がほぼ同額なのに、高校卒の区分は片方にしかない。入口の学歴区分の有無は賃金水準の高さで決まっているのではなく、本体は総合職、ニッケ機械製作所は装置の設計・製作という職種構成の差から来ていると読めます(これは編集部の解釈であり、両社が採用方針として公表しているものではありません)。

呉羽テック株式会社(産業機材事業)

滋賀県栗東市に本社工場を置く短繊維不織布メーカーです。初任給の表に高卒から大学院卒まで4区分が置かれています。

学歴区分 初任給(2025年12月16日〜)
大学院卒 258,400円
大学卒 248,400円
短大・高専卒 184,900円
高卒 170,500円

出典:呉羽テック株式会社「募集要項」(2026年8月23日確認)。募集職種は事務職及び技術職。勤務地は本社工場、河瀬事業所、東京・名古屋・大阪営業所 等。年間休日120日。

ここは正直に書きます。この会社の高卒と大卒の差は77,900円です(編集部算出)。厚生労働省の統計で20〜24歳の高校卒と大学卒を比べた差は38,700円ですから、その約2倍(編集部算出。統計の出典は後述)。入口があることと、条件が良いことは別です。金額まで見ないと判断できません。高卒初任給の相場そのものは高卒初任給の実額推移をまとめた記事で確認できます。

一方で、グループ会社にも高卒の区分が無い会社があります

株式会社カコテクノス(兵庫県小野市・尼崎市)の新卒募集は、募集学科が「全学部・全学科」で、初任給の表は大学220,000円・大学院230,000円・短大/専門190,000円・高専215,000円の4区分でした。高校卒の行はありません(2026年8月23日確認)。同じ産業機材事業のグループ会社でも、割れます。だから「グループ会社なら大丈夫」という言い方はできません。1社ずつ募集要項を開くしかないというのが、編集部の結論です。

単独497名・連結4,291名:本体はそもそも小さい会社です

日本毛織株式会社の会社概要によると、従業員数は単独497名、連結4,291名です(2025年11月30日現在。2026年8月23日確認)。差は3,794名。連結で働く人の約88.4%は本体以外に所属しています(編集部算出)。設立は1896年、資本金6,465百万円、東証プライム上場で、事業は衣料繊維・産業機材・人とみらい開発・生活流通の4セグメントです(同「会社概要」)。

497名は中小企業の規模です。そこに大学卒・大学院卒だけを毎年少人数採る設計になっています。そして公式サイトの「関連会社リンク」には42件が事業セグメント別に掲載されています(衣料繊維8件・産業機材7件・人とみらい開発10件・生活流通13件・その他4件。施設やブランド単位の掲載も含むため「42社」ではなく「42件」と数えました。2026年8月23日確認)。

従業員の約88%は、本体以外に所属を示した図

本体の採用ページだけを見て「この会社は高卒を採らない」と判断すると、9割近くを見落とします。同じ構造は他社にもあります。ミライト・ワンの高卒採用をグループ会社まで確認した記事では、本体の初任給表に高校卒の区分が無い一方、グループ会社10社のうち7社に高卒の入口がありました。

求人票と統計から、この産業を見ておく

募集時に明示が義務づけられている項目の中に、学歴は入っていません。職業安定法5条の3第1項と、同条4項の委任を受けた同法施行規則4条の2第3項が定める明示事項は、業務内容・契約期間・試みの使用期間・有期契約の更新基準・就業の場所・始業終業の時刻や休憩休日・賃金の額・社会保険の適用・事業主の氏名等です(2026年8月時点)。だから「学歴不問と書いていないから応募できない」も、「学歴不問と書いてあるから学歴を見ない」も成り立ちません。逆に、初任給テーブルに学歴区分を明示している会社は判定しやすい部類です。ニッケ本体の2区分も呉羽テックの4区分も、書かれているから判定できます。

企業側のデータで確認する方法もあります。労働施策総合推進法27条の2第1項は、常時雇用する労働者の数が300人を超える事業主に中途採用比率(新規学卒等採用者以外の雇入れの割合)の公表を義務づけ、同法施行規則9条の2第1項が「おおむね一年に一回以上、公表した日を明らかにして、直近の三事業年度について」と定めています(2026年8月時点)。編集部は日本毛織本体の公表ページを見つけられませんでした。「公表していない」という意味ではなく、確認できなかったということです。一方、ニッケ機械製作所は募集要項に3年分を載せています。厚生労働省の「しょくばらぼ」でも検索できます。

産業として見ると、製造業は高卒にとって悪い場所ではありません。厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況」(令和4年3月卒)によると、高卒で就職した13万7,458人のうち製造業に入ったのは5万7,193人で41.6%(編集部算出)。その3年以内離職率は28.6%で、調査産業計の37.9%より9.3ポイント低い数字です。建設業41.4%、宿泊業・飲食サービス業64.7%と比べても低く、製造業の内訳では機械関係が22.1%とさらに低くなっています(同表)。ニッケ機械製作所のようなFA装置メーカーは、この機械関係に含まれます。

一方で、学歴そのものの差も見ておきます。厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査の概況」の学歴別の賃金(男女計・所定内給与額)は、20〜24歳で高校卒225,200円・大学卒263,900円の38,700円差。高校卒は50〜54歳の335,100円がピークで下がり始め、大学卒は5年遅い55〜59歳の529,100円がピークです。同じ55〜59歳の差は197,000円で、入口の約5.1倍まで開きます(同概況(3)学歴別にみた賃金・第3表〈2025年6月分〉。差は編集部算出)。高卒の不利は入口ではなく途中に出ます。

同じ調査の年齢計では、学歴の差(大学卒−高校卒)99,100円に対し、雇用形態の差(正社員−正社員以外)は117,100円、企業規模の差(大企業−小企業)は79,500円でした(同概況 第3表・第6-1表・第4表。差は編集部算出。大企業=常用労働者1,000人以上、小企業=10〜99人)。別々の集計なので足し算はできませんが、学歴と同じくらいの差が、自分の行動で変えられる軸にもあるということです。

では、どこを見ればいいのか

「高卒で応募できると書いてある会社」を、自分で数えるところから始めてください。この記事で使った手順は4つです。

  1. 新卒募集要項の応募資格を、学歴の書き方で読む。「学部・学科」と書かれていれば大学以上、「◯◯科」と学科名で書かれていれば高校の学科も入りえます。この1語の違いが決定的です
  2. 初任給の表のいちばん下の区分を見る。高校卒の行があるかどうかで、給与テーブルに入口が用意されているかが読めます(ニッケ本体は学部卒247,600円が最下位)
  3. 中途採用の募集要項を探し、条件が「学歴」か「経験」かを見分ける。見つからない場合は、その事実も情報です。中途採用比率の公表(労働施策総合推進法27条の2第1項)も併せて見てください
  4. グループ会社の募集要項まで見にいく。日本毛織はこの4番目で結論が変わりました

この4点は、どの会社にも同じように使えます。応募資格が「学歴不問」と明記されている会社の実例はカラオケまねきねこ(コシダカ)の正社員求人の学歴条件を確認した記事、高卒の入口が実際に開いている大手の例は高卒で三菱重工に就職する全知識、実際に大手へ移った人がどの職種から動いたかは高卒で大手企業への転職を成功させた事例まとめに整理しました。

転職サービスの位置づけと、登録しなくていい人

先に構造を書きます。転職エージェント(有料職業紹介)の報酬は、紹介先の企業が支払う成功報酬です。求職者は原則として無料で使えるので、書類添削・面接対策・相場のフィードバックは遠慮なく受け取って構いません。一方で、どの会社に行くか、いつ動くかの判断だけは自分で持ってください。提案される求人は「世の中の求人」ではなく、そのエージェントと契約している企業の在庫だからです。事業者が国の許可・届出を受けているかは、厚生労働省の人材サービス総合サイトで確認できます。当サイトは、許可・届出を確認できない事業者を勧めません。

そのうえで、いまの職種の経験を積み増している最中で賃金にも労働時間にも不満がない人、社内で異動・昇格の話が具体的に進んでいる人、収入か時間か場所か——何を最優先するかがまだ決まっていない人は、いま登録しなくて構いません。「今すぐ登録しないと損」という書き方は使いません。今すぐかどうかは読者の都合であって、紹介する側の都合で決めることではないからです。

よくある質問

Q:高卒で日本毛織(ニッケ)に就職できますか?

編集部が2026年8月23日に確認した範囲では、日本毛織株式会社本体の新卒募集要項の応募資格は「全理工系学部・学科対象」「全学部・学科(文理不問)」で、高校卒は想定されていませんでした。工場(印南・岐阜・一宮)の勤務時間まで書かれていますが、工場勤務であっても高校卒向けの入口は確認できませんでした。一方、グループ会社の株式会社ニッケ機械製作所は高卒から院卒までを対象とし、高卒初任給196,800円を公開しています(呉羽テック株式会社は170,500円)。募集要項は年度ごとに更新されるため、各社の公式採用ページで最新の記載をご確認ください。

Q:日本毛織に学歴フィルターはありますか?

「学歴フィルター」が指すものを2つに分けて考える必要があります。大学名による選別があるかどうかは、編集部には確認できません。一方で、応募資格が「学部・学科」で書かれ、初任給の区分が修士卒・学部卒の2つしかないことは公開情報で確認できます。なお採用FAQは「採用枠は区別していません。ただし、入社時の初任給などは異なります。」と記載していますが(2026年8月23日確認)、これは「大学卒業と大学院修了で違うか」という質問への回答であり、応募資格の範囲を広げる記述ではないと編集部は読みます。

Q:高卒の初任給はいくらですか?

日本毛織本体の募集要項には高校卒の初任給が記載されていないため、本体について答えられる数字はありません(最下位区分は学部卒247,600円)。グループ会社では、株式会社ニッケ機械製作所が高卒196,800円、呉羽テック株式会社が高卒170,500円(短大・高専卒184,900円/大卒248,400円/大学院卒258,400円。2025年12月16日〜)を公開しています(いずれも2026年8月23日確認)。

Q:中途採用なら高卒でも応募できますか?

編集部が2026年8月23日に公式採用サイトを確認した範囲では、日本毛織本体の中途採用(キャリア採用)の募集要項は見つかりませんでした。採用FAQにも中途採用に関する項目はありません。したがって本体の中途採用の学歴要件は編集部には確認できていません。推測では書きません。一方、グループ会社の株式会社ニッケ機械製作所にはキャリア採用の枠があり、条件は「上記業務を経験3年以上」、初任給は「当社規程により優遇」と記載されています(応募は各エージェントサイト経由。2026年8月23日確認)。学歴要件は書かれていません。同社は中途採用比率も3年分公開しており、2022年33%・2023年75%・2024年40%です。

まとめ

  • 日本毛織株式会社(ニッケ)本体の新卒募集要項の応募資格は「全理工系学部・学科対象」「全学部・学科(文理不問)」で、高校卒は想定されていません(2026年8月23日に公式採用ページで確認)
  • 初任給の表は修士卒272,500円・学部卒247,600円の2区分だけ。高専卒・専門卒・短大卒の行すらなく、給与テーブルの入口が大学卒業以上に限定されていると読めます
  • 採用FAQの「採用枠は区別していません」は、大学卒業と大学院修了の間の話です。応募資格の範囲を広げる記述ではありません
  • グループ会社には高卒の入口があります。ニッケ機械製作所は応募資格に「機械科、電気科、情報システム科」と学科名を挙げ高卒初任給196,800円、呉羽テックは高卒170,500円です。ただしカコテクノスは募集学科「全学部・全学科」で最下位が短大・専門卒190,000円と、グループ内でも割れます
  • ニッケ機械製作所には、すでに働いている人が入れるキャリア採用の枠もあります。条件は「上記業務を経験3年以上」で、学歴要件は書かれていません。中途採用比率も3年分公開しています(2022年33%/2023年75%/2024年40%)
  • 日本毛織の学部卒247,600円と、ニッケ機械製作所の大卒247,900円は300円しか違いません(編集部算出)。入口の学歴区分の有無は、賃金水準ではなく職種構成の差から来ていると編集部は読みます
  • 従業員数は単独497名に対し連結4,291名。約88.4%は本体以外に所属しています(2025年11月30日現在。構成比は編集部算出)。本体の中途採用の募集要項は公式採用サイトで見つかりませんでした
  • 高卒就職者の41.6%が入る製造業の3年以内離職率は28.6%で、調査産業計37.9%より9.3ポイント低い数字です(令和4年3月卒)

編集部の結論を、軸ごとに書きます。繊維・産業機材の現場で働きたいのが最優先なら、見る先は本体ではなくグループ会社です。関連会社のリンクが公式サイトにまとまっているので、応募資格の書き方(「学部」か「科」か)と初任給表の最下位区分を1社ずつ確認してください。収入を最優先するなら、この1社に時間を使わず、応募できる会社の母集団を作り直すことを勧めます。高卒の区分があっても金額が低い会社はあります。現職で経験が積み上がっていて、賃金にも労働時間にも不満がない人は、いま動く必要はありません。

今日やることは1つです。気になっている会社の募集要項を開いて、応募資格が「学部・学科」で書かれているか「◯◯科」で書かれているかを見てください。そのうえで初任給の表のいちばん下の行を見る。この2か所を見れば、その会社に入口があるかどうかの見当がつきます。

日本毛織の応募条件を他社と比較するための企業一覧で、ほかの企業の学歴要件も確認できます。

※本記事は一般的な情報提供であり、各社の採用方針・募集内容は変更されることがあります。応募を検討する場合は必ず各社の公式採用ページで最新の募集要項をご確認ください。個別の労働条件・制度の適用については、都道府県労働局・労働基準監督署・ハローワークなどの公的窓口へご確認ください。


訂正履歴

  • 2026年9月6日|見出し「単独497名・連結4,291名:本体はそもそも小さい会社です」(旧版の見出し「売上高・従業員数・上場(東証プライム)データ」):「従業員数 約3,000名(連結)」を「単独497名・連結4,291名(2025年11月30日現在)」に修正しました。理由:公開当時に最新だった第194期有価証券報告書「従業員の状況」の連結従業員数は4,499名、提出会社の従業員数は503名(いずれも2024年11月30日現在)で、「約3,000名」に当たる系列はありませんでした。連結従業員数は第190期4,770名・第195期4,291名と推移しており、旧版の数値はどの年度のどの系列とも一致しません。
  • 2026年10月5日|見出し「求人票と統計から、この産業を見ておく」:「事業主の氏名等の9項目です」を「事業主の氏名等です」に修正しました。理由:職業安定法施行規則4条の2第3項が定める、募集時に明示すべき事項の数を誤って記載していました。同項の号は第1号から第9号までですが、第2号に枝番号が2つ(2号の2・2号の3)あるため、事項として数えると11になります(2026年9月24日に編集部がe-Gov法令APIで原文を確認)。明示すべき事項に学歴が入っていない点は変わりません。

参考・出典

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