高卒で仕事を辞めたい|理由を13項目に置き直して仕分ける
※本記事には広告(プロモーション)を含みます。編集部が転職サービスを勧める基準は編集方針ですべて公開しています。
辞めたいという気持ちは1つの塊に見えますが、国の統計はそれを13の項目に分けて数えています。厚生労働省の雇用動向調査は、転職した人に前の勤め先を辞めた理由をたずね、13項目の構成比として毎年公表しています(令和7〈2025〉年分は令和8年8月31日公表)。
13項目を、会社を変えれば動くもの・職種を変えないと動かないもの・選ぶ前には確かめられないものの3つに仕分けます。辞めるか残るかの結論は、記事の側では出しません。
想定しているのは、中卒・高卒で今働いている人です。在学中の高校生の就職活動や、高卒認定・進学、公務員試験の対策を探している場合は、この記事の対象から外れます。
結論:13項目を3つに仕分けると、次に替えるものが決まります
辞めたいという気持ちをそのまま扱うのをやめて、13項目のどれに当たるかを決めるところから始めます。理由が決まれば、替えるべきものが会社なのか職種なのか、それともどちらでもないのかが分かれます。
仕分けの基本にした問いは、「同じ仕事の中身のまま別の会社に移ったときに、その項目が指している事実が入れ替わるか」です。入れ替わるかどうかを移る前に確かめにくい項目は、③にまとめています。
| 仕分け | 表5の項目 | 替えると動くもの |
|---|---|---|
| ①会社を変えれば動く | 給料等収入が少なかった/労働時間、休日等の労働条件が悪かった/会社の将来が不安だった | 勤め先 |
| ②職種を変えないと動かない | 仕事の内容に興味を持てなかった/能力・個性・資格を生かせなかった | 仕事の中身 |
| ③選ぶ前には確かめられない | 職場の人間関係が好ましくなかった/結婚/出産・育児/介護・看護/その他の個人的理由 | ー |
| 番外:自分で決めていない離職 | 定年・契約期間の満了/会社都合/その他の理由(出向等を含む) | ー |
この3区分は編集部が決めたもので、統計の側にはありません。表5が用意している区分は「個人的理由」と「その他の理由」の2つだけです。
退職の申し出や退職届の書き方、失業給付の受け取り方、何年目に何が増えるか、転職して賃金がどれだけ動いたかは、いずれも別の記事の担当です。

国の統計は「辞めた理由」を13項目で数えています(令和7年雇用動向調査 表5)
表5は、転職した人が前の勤め先を辞めた理由を13の項目に分け、男女別に構成比で示しています。令和7(2025)年の1年間の数字です。
| 理由の項目 | 男(%) | 女(%) |
|---|---|---|
| 仕事の内容に興味を持てなかった | 5.2 | 4.6 |
| 能力・個性・資格を生かせなかった | 5.2 | 3.9 |
| 職場の人間関係が好ましくなかった | 8.9 | 11.5 |
| 会社の将来が不安だった | 6.9 | 4.3 |
| 給料等収入が少なかった | 9.9 | 8.6 |
| 労働時間、休日等の労働条件が悪かった | 8.5 | 12.9 |
| 結婚 | 0.5 | 1.4 |
| 出産・育児 | 0.5 | 1.6 |
| 介護・看護 | 0.8 | 1.0 |
| その他の個人的理由 | 16.8 | 23.8 |
| 定年・契約期間の満了 | 16.1 | 9.8 |
| 会社都合 | 5.3 | 6.2 |
| その他の理由(出向等を含む) | 12.1 | 7.8 |
| 計(理由不詳を含む) | 100.0 | 100.0 |
(出典:厚生労働省「令和7〈2025〉年雇用動向調査結果の概況」14ページ 表5。2026年9月28日に編集部が原典を開き、各ページの表題と下部の印字でページと表番号を確認)
この表には、読むときの限定が付いています。
- 対象は転職入職者のうち前職雇用者で調査時在籍者で、自営業からの転職入職者は含まれません(表の注1)
- 全学歴・全産業計の数字で、高卒に限った集計ではありません。2026年9月26日に編集部が当たった資料の中に、この表を学歴別に分けたものは入っていませんでした。無いのではなく、見つけられなかったという意味です
- 事業所ではなく、入職した本人が答えた項目です(概況「利用上の注意」6)
同じ「辞めた理由」を、別の調査が別の項目でたずねています。最終学歴が高校の人だけの集計は、初めて勤めた会社をやめた理由を別の調査で見た記事にあります。調査が違えば項目も母集団も違うので、2つの数字を並べて比べることはしません。
13項目を足しても、計には届きません|男96.7%・女97.4%
表の注は、この表が「前職を辞めた理由不詳を含む」ものだと書いています。13項目を足し上げると、男性は96.7%、女性は97.4%にしかなりません(いずれも編集部の算出)。表の計は男女とも100.0です。
差は男性で3.3ポイント、女性で2.6ポイントです。どの項目にも数えられていない分が、この幅だけあります。
年齢階級の行では、もっと大きく開くところがあります。男性の20〜24歳は13項目の合計が90.4%で、差は9.6ポイントです(編集部算出)。同じ階級の女性は94.2%で、差は5.8ポイントになります。
なお、この差のすべてが「理由不詳」だとは言い切れません。差の内訳は公表されておらず、四捨五入の影響も混じるためです(概況「利用上の注意」3)。
つまり、13項目の表は、辞めた人全員の理由をすくい取った網ではありません。統計の側にも、理由が分からないまま残る回答があります。
19歳以下・20〜24歳・25〜29歳|働き始めた直後に何が前に出るか
同じ13項目でも、前に出る項目は年齢階級と男女で入れ替わります。高卒で働き始めた人が通るのは、表5のうち最初の3つの階級です。
男(%)
| 理由の項目 | 19歳以下 | 20〜24歳 | 25〜29歳 |
|---|---|---|---|
| 仕事の内容に興味を持てなかった | 8.0 | 6.3 | 6.5 |
| 能力・個性・資格を生かせなかった | 4.4 | 3.5 | 5.6 |
| 職場の人間関係が好ましくなかった | 16.3 | 10.3 | 10.7 |
| 会社の将来が不安だった | 5.7 | 2.4 | 11.0 |
| 給料等収入が少なかった | 10.6 | 13.8 | 13.1 |
| 労働時間、休日等の労働条件が悪かった | 4.1 | 12.4 | 10.5 |
| その他の個人的理由 | 36.2 | 26.5 | 20.0 |
女(%)
| 理由の項目 | 19歳以下 | 20〜24歳 | 25〜29歳 |
|---|---|---|---|
| 仕事の内容に興味を持てなかった | 3.8 | 3.5 | 4.1 |
| 能力・個性・資格を生かせなかった | 2.0 | 6.4 | 5.2 |
| 職場の人間関係が好ましくなかった | 11.5 | 10.3 | 10.5 |
| 会社の将来が不安だった | 0.0 | 5.7 | 4.1 |
| 給料等収入が少なかった | 17.1 | 5.3 | 13.4 |
| 労働時間、休日等の労働条件が悪かった | 28.3 | 18.8 | 14.1 |
| その他の個人的理由 | 24.9 | 28.7 | 27.1 |
(出典:同表5。13項目のうち結婚・出産育児・介護看護・定年契約期間の満了・会社都合・その他の理由の6項目は割愛。「0.0」は該当する数値はあるが四捨五入で表章単位に満たないことを示します〈概況「利用上の注意」3〉)
19歳以下では、男女で前に出る項目が違います(「その他の個人的理由」を除いた比較)。男性は「職場の人間関係が好ましくなかった」16.3%で、この項目の値としては男性の11階級で最も高くなります。女性は「労働時間、休日等の労働条件が悪かった」28.3%で、この項目では表5の男女×年齢階級22区分のうち最も高い値です(いずれも編集部が全区分を見比べて確認)。
20〜24歳になると、男性の「給料等収入が少なかった」が13.8%に上がります(19歳以下10.6%から3.2ポイント。編集部算出)。女性は、この階級でも「労働時間、休日等の労働条件が悪かった」18.8%が、「その他の個人的理由」を除いて最も高い項目です。
25〜29歳では、男性の「会社の将来が不安だった」が11.0%になります。19歳以下5.7%・20〜24歳2.4%からの動きで、3階級の中でこのときだけ2桁です。
働き始めた直後の3階級では、男女とも、前に出ているのは仕事の中身より職場の条件の項目です(「その他の個人的理由」を除く)。仕事の内容に関する2項目は、この3階級ではいずれも1桁台です。「合わない仕事を選んだ」と自分を責める前に、13項目のどれが当たるかを確かめてください。
いちばん大きい項目には、名前が付いていません
男女とも最大の項目は「その他の個人的理由」で、中身は表からは分かりません。男性16.8%、女性23.8%です。年齢階級で見ると、男性の19歳以下は36.2%、女性の20〜24歳は28.7%まで上がります。
この項目は、個人的な理由のうち、表に名前のある項目のどれにも当てはまらなかった回答の受け皿です。辞めたい理由が、並んだ項目のどれにもきれいに収まらないことは、統計の側でも起きています。男性の19歳以下では、3人に1人以上がこの箱に入っていた計算です。項目に収まらないから軽い、ということではありません。
男性では、19歳以下から25〜29歳にかけてこの箱が小さくなります(36.2%→26.5%→20.0%)。女性は24.9%・28.7%・27.1%で、同じようには下がりません。
そのうえで、この記事の作業は「名前のない箱から、名前のある項目のどれかへ動かすこと」です。動かせれば、次に替えるものが決まります。動かせないときは、この記事の後半にある窓口の節へ進んでください。無理に1つへ押し込む必要はありません。
事業所が答えた表では、辞めた理由の分類がもっと粗くなります
同じ雇用動向調査には、辞めた理由を事業所の側から数えた表がもう1枚あります。その表では、離職者の72.0%が「その他の個人的理由」の1行にまとまります。
| 事業所が答えた離職理由(令和7年・男女計) | 割合(%) |
|---|---|
| 個人的理由(結婚・出産育児・介護看護・その他の個人的理由の合計) | 74.3 |
| うち その他の個人的理由 | 72.0 |
| 契約期間の満了 | 12.6 |
| 事業所側の理由(経営上の都合・出向・出向元への復帰の合計) | 6.5 |
| 定年 | 4.4 |
| 死亡・傷病 | 2.0 |
| 本人の責 | 0.2 |
| 計 | 100.0 |
(出典:同概況 22ページ 付属統計表3-1。内訳の和が計と一致しない箇所があるのは四捨五入によるものです〈同「利用上の注意」3〉)
2つの表は、母集団も回答者も違います。表5は転職した本人が答えたもの、付属統計表3-1は離職者がいた事業所が答えたものです。そのため編集部は、2つの表を足したり引いたりしません。
それでも並べる価値があるのは、粒度の差そのものが読み取れるからです。2つのうち、辞めた理由の中身を細かく分けて持っているのは、本人が答えた表5のほうです。
自分の理由の細かい中身は、事業所の側の集計ではこの粗さの中に埋もれます。だから仕分けは、会社のためではなく自分のための作業になります。

仕分け①会社を変えれば動く項目:給料・労働時間・会社の将来
この3項目は、勤め先を替えれば数字そのものが入れ替わります。「給料等収入が少なかった」「労働時間、休日等の労働条件が悪かった」「会社の将来が不安だった」の3つです。表5の合計は男性25.3%、女性25.8%です(編集部算出)。
3つを1つの束にしたのは、どれも会社ごとに違う数字として存在しているからです。給料の額、1か月の所定労働時間、年間休日、事業の状況。いずれも会社を替えれば別の数字になります。
ただし「替えれば良くなる」という意味ではありません。下がる側に替わることもあります。編集部がここで書けるのは、この3項目に当たる人は、替える対象が勤め先だと特定できたというところまでです。
仕分けた結果が「給料等収入が少なかった」だった場合は、移った人の賃金が実際にどちらへ動いたかも見ておいてください。前の勤め先と比べて賃金が何割動いたかの分布を、増えた人・変わらなかった人・減った人に分けて並べた記事があります。
大きな会社に勤めていて辞めたいときも、仕分けの手順は変わりません。転職先の候補を社名から調べるなら、社名から引ける会社別の索引を使ってください。
仕分け②職種を変えないと動かない項目:仕事の内容・能力や資格
この2項目は、会社名が変わっても仕事の中身が同じなら残ります。「仕事の内容に興味を持てなかった」「能力・個性・資格を生かせなかった」の2つです。表5の合計は男性10.4%、女性8.5%です(編集部算出)。
同じ職種のまま勤め先だけを替えると、この2項目は持ち越されます。組立の作業が合わないと感じている人が別の会社の組立の職に移っても、作業そのものは変わりません。
職種を替える側に進む場合は、「仕事の内容」が理由だった人が次に確かめることにまとめてあります。替える先で何が未経験として扱われるかは、職種ごとに違います。
仕分け③選ぶ前には確かめられない項目:人間関係と、生活の側の事情
名前の付いた4項目は、会社を移れば消えると見込める項目ではありません。「職場の人間関係が好ましくなかった」「結婚」「出産・育児」「介護・看護」の4つです。
人間関係から書きます。男性8.9%・女性11.5%で、女性では3番目に大きい項目です(「その他の個人的理由」を除けば2番目)。会社ごとに違うことは確かですが、移った先に誰がいるかは、応募の段階では分かりません。求人票にも面接にも、その欄はありません。
だから編集部は、この項目について「会社を変えれば解決する」とも「どこへ行っても同じ」とも書きません。替えれば入れ替わりますが、替える前には確かめられません。それが、この項目の性質です。
ただし、人間関係という言葉で片づけてはいけないものが混ざっています。職場のハラスメントについては、事業主に措置義務を課した条文があります。対象は、職場で行われる優越的な関係を背景とした言動のうち、業務上必要かつ相当な範囲を超えたものです。それによって労働者の就業環境が害されることのないよう、相談体制の整備その他の措置が求められています。
(根拠:労働施策総合推進法〈昭和41年法律第132号〉30条の2第1項/2026年9月28日に編集部がe-Gov法令APIで原文を確認)
同じ条の2項には、不利益取扱いの禁止があります。
事業主は、労働者が前項の相談を行つたこと又は事業主による当該相談への対応に協力した際に事実を述べたことを理由として、当該労働者に対して解雇その他不利益な取扱いをしてはならない。
(引用:同法30条の2第2項/2026年9月28日に編集部がe-Gov法令APIで原文を確認)
守られるのは相談した本人だけではありません。社内のヒアリングに応じて事実を述べた同僚も、条文の中に並んでいます。ただし、個別の言動がこの条に当たるかどうかを当サイトは判定しません。持ち込み先は、後ろの窓口の表にまとめてあります。
「結婚」「出産・育児」「介護・看護」の3項目は、生活の側の事情です。男女差も出ており、女性の結婚1.4%・出産育児1.6%に対し、男性はどちらも0.5%です。これらは会社を替えても職種を替えても消えず、制度で受ける論点になります。
仕分けの外側:自分で決めていない離職(定年・契約期間の満了/会社都合/出向等)
表5は、この3項目を「個人的理由」とは別の「その他の理由」の枠に置いています。定年・契約期間の満了は男性16.1%・女性9.8%、会社都合は男性5.3%・女性6.2%、出向等を含む「その他の理由」は男性12.1%・女性7.8%です。
男性では、定年・契約期間の満了が「その他の個人的理由」に次いで大きい項目です。年齢階級別に見ると60〜64歳で57.8%、65歳以上で52.5%を占め、ほかの階級はいずれも1桁台です。年齢階級を分けずに計だけを見ると、この形が見えません。
前年と比べて上昇幅がいちばん大きかったのも、男性はこの項目でした。令和6年から令和7年にかけて2.0ポイント上がっています(同概況14ページ。前年差は男女それぞれの計の行だけにあり、年齢階級別にはありません)。
働き始めて数年の読者に当たりうるのは、定年・契約期間の満了のうち「契約期間の満了」の側です。期間の定めのある契約なら、辞めたいかどうかとは別に、契約の期限が先に来ます。仕分けの前に、自分の契約に期間の定めがあるかどうかを確認してください。
入社してからまだ1年たっていない場合は、制度の側で確かめる前提が増えます。在籍が1年に届かない人の雇用保険の条件を、仕分けと並べて見ておいてください。
理由ではなく年数のほうが気になる場合もあります。何年目かで日数や金額が変わる制度の節目は、年次ごとに別の記事で整理しています。
辞める前に、社内で数えられること(条番号つき)
仕分けた理由を数字に落とす材料は、応募先ではなく、いま働いている会社の中にあります。仕分け①に当たった人は、ここを先に開くと、次の会社と比べる数字が手に入ります。
1つ目は就業規則です。常時10人以上の労働者を使用する使用者は、就業規則を作成して行政官庁に届け出なければなりません(労働基準法89条柱書)。何を書くかも条文が決めています。
始業及び終業の時刻、休憩時間、休日、休暇並びに労働者を二組以上に分けて交替に就業させる場合においては就業時転換に関する事項
(引用:労働基準法〈昭和22年法律第49号〉89条1号/2026年9月28日に編集部がe-Gov法令APIで原文を確認)
これが1号で、労働時間まわりです。賃金のほうは2号で、決定・計算・支払の方法、締切りと支払の時期、昇給に関する事項が挙げられています(同89条2号。臨時の賃金等は同号の括弧書きで除かれます)。
仕分け①の労働時間は1号、給料は2号です。条文の側でも、この2つは別の号に分かれています。
2つ目は、その就業規則を読む道です。使用者には、就業規則を労働者に周知させる義務があります(同106条1項)。同項が挙げる方法は、見やすい場所への掲示、備え付け、書面の交付などです。見せてもらえるよう頼み込む話ではありません。
ただし、常時使用する労働者が10人に満たない使用者には、作成の義務がありません。規則が無いこと自体は法令違反を意味しないので、その場合は3つ目へ進んでください。
3つ目は賃金台帳です。使用者は各事業場ごとに賃金台帳を調製し、賃金計算の基礎となる事項と賃金の額などを、賃金支払の都度遅滞なく記入しなければなりません(同108条)。記入項目は省令が定め、4号が「労働日数」、5号が「労働時間数」です(同法施行規則54条1項)。
自分が1か月に何日・何時間働いたかは、会社が記録しておく決まりの項目です(管理監督者などは5号を除く。同規則54条5項)。手元の明細と突き合わせれば、仕分け①の2項目は感覚ではなく数字になります。

健康・ハラスメント・賃金の未払いは、この記事では解きません
この3つに当たる可能性がある場合、先に開くのは求人サイトではなく公的な窓口です。当サイトは医療の専門家でも法律の専門家でもなく、個別の事案の当てはめもしません。
| 窓口 | 所管 | 費用 | 持ち込めること |
|---|---|---|---|
| 総合労働相談コーナー | 厚生労働省 都道府県労働局(各労働局と労働基準監督署内など全国378か所) | 無料・予約不要 | 解雇、雇止め、配置転換、賃金の引下げ、いじめ・嫌がらせ、パワハラなど、あらゆる分野の労働問題 |
| 労働基準監督署 | 厚生労働省 都道府県労働局 | 案内に記載なし | 賃金・労働時間・解雇などの法令違反の疑い |
| こころの耳(働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト) | 厚生労働省 | 匿名・無料 | 働く人のメンタルヘルスの悩み(電話・SNS・メールで相談) |
| ハローワーク(公共職業安定所) | 厚生労働省 | 無料(職業安定法8条1項) | 求職の申込みと職業相談 |
(いずれも2026年9月28日に編集部が厚生労働省の各ページを開いて確認しました。労働基準監督署の費用は、開いた案内ページに書かれていませんでした。所在地は、厚生労働省の都道府県労働局・労働基準監督署・公共職業安定所の所在地一覧から探せます)
総合労働相談コーナーと労働基準監督署は、同じ建物の中にあっても別の窓口です。監督署が扱うのは労働基準法などに違反する疑いのある事実、相談コーナーは助言・指導やあっせんにつなぐ場です。相談コーナーは、法律違反の疑いがあれば監督署などの担当部署へ取り次ぐとしています。
(相談コーナーでの援助の根拠=個別労働関係紛争の解決の促進に関する法律〈平成13年法律第112号〉3条・4条1項・5条1項/2026年9月28日に編集部がe-Gov法令APIで原文を確認)
体調に変化が出ているなら、仕分けより先に窓口です。眠れない、朝起きられない、食べられないといった状態が続いているなら、心身の不調に当たる可能性があります。判断は自分でつけず、こころの耳などの窓口で相談してください。匿名で使えます。
賃金が支払われていない場合は、労働基準法に違反している可能性があるので、判断は労働基準監督署に任せてください。編集部は、続けたほうがいいとも、すぐ辞めたほうがいいとも書きません。読者の状況を知らないまま、結果に踏み込むことになるからです。
退職理由は、いくつも並べるより1つに絞った説明のほうが読み取れました
退職理由を3つも4つも並べた説明は、中途採用の面接でも応募書類でも読み取りにくい部類でした。給料も休みも人間関係も、と並ぶと、聞く側はどれが本命なのかを推測することになります。
編集部の運営メンバーが、ある勤め先で中途採用の面接と書類選考を受け持っていたときの見聞です。1社に限られた話で、記録を数えたものでもないため、何件中何件という形にはしません。
反対に、理由を1つに絞り、それがどういう事実だったかを数字で言える説明は、すぐに読み取れました。「残業が多かった」ではなく、「月の残業が◯時間の月が続いた」という形です。
編集部の考えでは、この言い方の手前にあるのが仕分けです。仕分けは面接のためではなく、替えるものを決めるためにやるもので、面接で説明しやすくなるのはその結果にすぎません。
仕分けた項目と社内の数字を、転職サービスの面談に持ち込む
冒頭に広告の表記を置いているのは、転職サービスの話が当サイトの収入と直結しているからです。当サイトには、記事を経由した申し込みの件数に応じて、転職サービスから広告料が支払われます。
転職エージェント(有料職業紹介事業者)に求職者が払う手数料は、職業安定法32条の3第2項で例外の場合に限られています。料金の話が自分に向いたら、理由を確かめてから進んでください。
仕分けの結果を持ち込むと、面談の中身が変わります。「辞めたい」とだけ伝えれば、提案の幅は広くなります。「仕分け①で、いまの年間休日は◯日、月の残業は◯時間」と伝えれば、比べる相手が絞れます。この記事の作業は、そのまま面談の材料になります。
一方で、どこへ行くか・いつ動くかの判断は渡さないでください。提案の中身には、紹介が決まったときに入る報酬の仕組みが影響します。面談の日取りは、仕分けを終えてから決めてください。
その事業者の許可番号が厚生労働省の人材サービス総合サイトに載っているかは、申し込む前に見ておいてください。このサイトには、事業者単位の実績も並んでいます。
並んでいるのは、紹介で就職した人の数や、期間の定めのない雇用で就職した人のうち6か月以内に辞めた人の数(解雇による離職を除く)などです。インターネットでの提供を義務づけているのは、職業安定法32条の16第3項と同法施行規則24条の8第3項です。辞めた人の数まで見られる点は、この記事の主題とつながります。
(辞めた人の数は同規則24条の8第3項2号/2026年9月28日に編集部がe-Gov法令APIで原文を確認)
面談より手前で片付くこと
- 就業規則の労働時間の章と賃金の章を、開く前の段階。ここを読むだけで比べる数字が出ます
- 仕分けた結果が②で、社内に別の職種がある場合。配置の希望を出す余地が残っています
- 理由が「その他の個人的理由」の箱に入ったままの場合。先に自分で1つ選んだほうが、提案を絞り込みやすくなります
よくある質問
Q:高卒で働き始めて「きつい」と感じるのは、何が理由になっているのですか?
表5に置き直すと、19歳以下で前に出ているのは次の2つです(「その他の個人的理由」を除く)。男性は「職場の人間関係が好ましくなかった」16.3%、女性は「労働時間、休日等の労働条件が悪かった」28.3%です。「きつい」という言葉そのものは、項目名には出てきません。特定の会社や業種を「きつい」と決めつけることは、当サイトではしません。
Q:高卒で入って半年で辞めたいと思うのは早すぎますか?
早いか遅いかを決める材料は、表5にはありません。在籍期間を単位にした表ではないからです。替えるべきものは、期間ではなく理由の項目から決まります。在籍期間に固有の制度の前提は、当サイトの別の記事で扱っています。
Q:大きな会社や安定しているといわれる勤め先を辞めたいと思うのは、ぜいたくですか?
ぜいたくかどうかという物差しを、編集部は使いません。概況の表5は勤め先の規模で分けていないため、大きな会社に勤める人だけの傾向はこの表から出せません。物差しにするなら、規模ではなく、自分の理由が仕分けの①〜③のどこに入るかです。
Q:工場勤務や夜勤がつらいのは、13項目のどれに当たりますか?
夜勤や交替勤務の負担なら、表5では「労働時間、休日等の労働条件が悪かった」が近い項目です。夜勤そのものを指す項目はありません。20〜24歳では男性12.4%・女性18.8%です。交替勤務の負担が体に出ているなら、置き直す作業より先にこころの耳などの窓口を使ってください。
まとめ
- 辞めた理由は、国の統計では13の項目に分かれています(厚生労働省「令和7〈2025〉年雇用動向調査結果の概況」表5)。全学歴・全産業計で、高卒に限った集計ではありません
- 編集部はその13項目を、会社を変えれば動くもの・職種を変えないと動かないもの・選ぶ前には確かめられないものの3つに仕分けました。この3区分は統計の側にはありません
- 13項目を足しても、計には届きません。男性96.7%、女性97.4%です(編集部算出)
- 最大の項目は男女とも「その他の個人的理由」(男16.8%・女23.8%)。事業所が答えた別の表(付属統計表3-1)では離職者の72.0%がこの1行に入りますが、母集団も回答者も違うため比べてはいません
- 19歳以下で前に出る項目は、男女で違います(「その他の個人的理由」を除く)。男性は「職場の人間関係が好ましくなかった」16.3%、女性は「労働時間、休日等の労働条件が悪かった」28.3%です
- 仕分け①に当たった人が先に開くのは、求人ではなく就業規則と賃金台帳です(労働基準法89条1号・2号、106条1項、108条+同法施行規則54条1項4号・5号)
収入の額がいちばんの困りごとなら、就業規則の賃金の章と、直近12か月の明細を並べてください。比べる数字がそろってから外を見るほうが速いからです。
体や気持ちの消耗が続いているなら、仕分けの作業は後回しで構いません。窓口の節を先に開いてください。
この先も続けられるかが気がかりなら、仕分け②に当たっていないかを確かめてください。職種が合っていない場合、勤め先を替えても持ち越されます。
仕分けの先で転職も考えるなら、仕分けたあとの進み方を1本にまとめた入口から読み進められます。その前に、この記事の13項目を上から読み、自分に当たるものに印を付けてください。求人を開くのも退職届を書くのも、その印を見てからの話です。
※本記事は一般的な情報提供です。個別の労働条件・制度の適用や、健康・ハラスメントに関する判断については、勤務先の就業規則と、都道府県労働局・労働基準監督署・こころの耳などの公的窓口へご確認ください。
参考・出典
- 厚生労働省「令和7(2025)年雇用動向調査結果の概況」(令和8年8月31日公表。14ページ 表5 転職入職者が前職を辞めた理由別割合〈13項目・男女別・年齢階級別。注1=転職入職者のうち前職雇用者で調査時在籍者・自営業からの転職入職者を含まない/注2=理由不詳を含む〉、14ページの本文〈前年差の上昇幅〉、22ページ 付属統計表3-1 性、年齢階級別にみた離職理由別離職者の割合〈事業所が回答した離職理由〉、3ページ「利用上の注意」3・6。ページはいずれも各ページ下部の印字で、PDFファイルの通し番号とは1つずれる。2026年9月28日に編集部が原典を開いて確認): https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/doukou/26-2/dl/gaikyou.pdf
- 厚生労働省「雇用動向調査」(調査の一覧ページ): https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/9-23-1.html
- e-Gov法令検索「労働基準法」(昭和22年法律第49号。就業規則の作成及び届出の義務=89条柱書・1号〈始業終業の時刻・休憩・休日・休暇・就業時転換〉・2号〈賃金の決定、計算及び支払の方法・締切り・支払の時期・昇給〉/法令等の周知義務=106条1項/賃金台帳=108条。2026年9月28日に法令API v2
?elm=Article_89?elm=Article_106?elm=Article_108で原文を確認): https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000049 - e-Gov法令検索「労働基準法施行規則」(昭和22年厚生省令第23号。賃金台帳に記入する事項=54条1項4号「労働日数」・5号「労働時間数」〈1項柱書は「法第百八条の規定によつて」〉/労働基準法41条各号・41条の2第1項の労働者について5号・6号の記入を要しないとする規定=同条5項。2026年9月28日に法令API v2
?elm=Article_54で原文を確認): https://laws.e-gov.go.jp/law/322M40000100023 - e-Gov法令検索「労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律」(昭和41年法律第132号。雇用管理上の措置等=30条の2第1項・2項〈全6項〉。2026年9月28日に法令API v2
?elm=Article_30_2で原文を確認): https://laws.e-gov.go.jp/law/341AC0000000132 - e-Gov法令検索「個別労働関係紛争の解決の促進に関する法律」(平成13年法律第112号。都道府県労働局長による情報の提供・相談その他の援助=3条〈項の区分なし〉/助言及び指導=4条1項/あっせんの委任=5条1項。2026年9月28日に法令API v2
?elm=Article_3?elm=Article_4?elm=Article_5で原文を確認): https://laws.e-gov.go.jp/law/413AC0000000112 - 【公表義務データ】e-Gov法令検索「職業安定法」(昭和22年法律第141号。求職者からの手数料の徴収=32条の3第2項〈原則禁止・ただし書で例外〉/有料職業紹介事業者の情報提供=32条の16第3項/公共職業安定所=8条1項〈無料で公共に奉仕する機関〉。2026年9月28日に法令API v2で原文を確認): https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000141 /同施行規則(情報提供する事項=24条の8第3項1号〜5号。1号=就職者数と無期雇用就職者数、2号=無期雇用就職者のうち離職した者の数〈解雇により離職した者と、就職した日から6か月経過後に離職した者を除く〉、3号=2号に当たるかどうか明らかでない者の数、4号=手数料に関する事項、5号=返戻金制度に関する事項。同条5項が「法第三十二条の十六第三項の規定による情報の提供」と第3項第2号を結んでいる。2026年9月28日に法令API v2
?elm=Article_24_8で原文を確認。本文では逐語を引用していない): https://laws.e-gov.go.jp/law/322M40002000012 - 厚生労働省「人材サービス総合サイト」(上記の公表義務に基づく情報提供の掲載先。有料職業紹介・募集情報等提供事業者の許可・届出の確認): https://jinzai.hellowork.mhlw.go.jp/
- 厚生労働省「総合労働相談コーナーのご案内」(各都道府県労働局・全国の労働基準監督署内など378か所に設置/予約不要・無料/解雇・雇止め・配置転換・賃金の引下げ・募集・採用・いじめ・嫌がらせ・パワハラなどあらゆる分野の労働問題が対象/労働基準法等の法律に違反の疑いがある場合は、労働基準監督署等の行政指導等の権限を持つ担当部署に取り次ぐ。2026年9月28日に編集部が確認): https://www.mhlw.go.jp/general/seido/chihou/kaiketu/soudan.html
- 厚生労働省「労働基準行政の相談窓口」(賃金、労働時間、解雇などの法令違反などについて相談したいときの窓口として労働基準監督署を案内。費用の記載は無い。2026年9月28日に編集部が確認): https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/kijyungaiyou/kijyungaiyou06.html
- 厚生労働省「こころの耳:働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト」(こころの耳 電話相談・SNS相談・メール相談。「匿名で無料で相談できます」。2026年9月28日に編集部が確認): https://kokoro.mhlw.go.jp/
- 厚生労働省「都道府県労働局(労働基準監督署、公共職業安定所)所在地一覧」(2026年9月28日に編集部が確認): https://www.mhlw.go.jp/kouseiroudoushou/shozaiannai/roudoukyoku/
- 【編集部の独自集計】表5の13項目の合計(男96.7%・女97.4%、男20〜24歳90.4%・女20〜24歳94.2%)と、計100.0との差(男3.3ポイント・女2.6ポイント・男20〜24歳9.6ポイント・女20〜24歳5.8ポイント)/仕分け①3項目の合計(男25.3%・女25.8%)と仕分け②2項目の合計(男10.4%・女8.5%)/19歳以下から20〜24歳への「給料等収入が少なかった」の増減(男+3.2ポイント)/項目ごとの最大の区分の特定(「職場の人間関係が好ましくなかった」は男11階級で19歳以下が最大、「労働時間、休日等の労働条件が悪かった」は男女22区分で女19歳以下が最大)。いずれも上記の令和7年表5の公表値から編集部が算出したもので、厚生労働省の公表値ではありません
