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高卒の求人はどこで探すか|求人票の法定欄で比べる手順

求人の画面と法定の確認項目リストを見比べているイメージ
コロキャリア編集部

※本記事には広告(プロモーション)を含みます。編集部が転職サービスを勧める基準は編集方針ですべて公開しています。

求人票には、法律が「これは必ず書きなさい」と決めている欄があります。その欄は第1号から第9号までの9つの番号で並び、枝番号まで数えると11の事項になりますが、そこに学歴という欄はありません(職業安定法5条の3第1項。明示する事項は同条4項の委任を受けた同法施行規則4条の2第3項。2026年9月24日にe-Gov法令APIで原文を確認)。

つまり、法律が書かせている欄を埋めるだけでは、学歴をどう扱う会社なのかは求人票に出てきません。この記事が渡すのは、学歴の条件が書かれた求人を探す方法ではなく、その11欄で会社どうしを比べる手順です。

この記事の読者は、中卒・高卒で今働いている人と、働いていたことがある人です。在学中の高校生の就職活動は、学校とハローワークによる無料職業紹介が担う別の制度なので、当サイトでは扱いません。

結論:法律が求人票に求めるのは11欄で、学歴はその中にありません

この11欄を上から順に確かめるのが、本記事が渡す手順です。記事全体で使う根拠を、先に一覧にします。

この記事が答えること 根拠
求人票に必ず書かれる欄は何か 職業安定法5条の3第1項/同法施行規則4条の2第3項1号〜9号
その欄に学歴が入らないのはなぜか 同上(列挙に学歴が無い)
入口によって求人に何のふるいがかかるか 職業安定法5条の6第1項(全3項)
その求人情報がいつ時点のものか 職業安定法5条の4第3項/同法施行規則4条の3第4項3号イ
応募したあとに条件が変わったら何が起きるか 職業安定法5条の3第3項/同法施行規則4条の2第1項・2項
中卒・高卒の人が実際に使っている入口 厚生労働省「令和2年転職者実態調査の概況」第17表

条文はすべて2026年9月24日にe-Gov法令API(v2)で本文を取得し、問いの形を変えて2回照合したものです。

ここから編集部が読み取ったことは3つです。

  • 法律が書かせている欄だけでは、学歴の扱いは読み取れません。ハローワークの求人票のように、学歴の欄を置いた書式もあります(ハローワーク「求人申込書の書き方」の求人申込書と求人票の見本、同「求人情報の入力方法について」。2026年9月29日に編集部が確認)。そこは「必須」か「不問」かを会社が選んで記入する欄で、法律が明示を義務づける事項ではありません。書いていない会社があることと、見ていない会社であることは別です
  • 入口が違えば、求人に事前にかかるふるいも違います。ハローワークと職業紹介事業者には、受理しないことができる場合が条文に列挙されています
  • 学歴の欄を探すより、全社に必ずある欄で比べたほうが、比較できる相手の数が増えます。法定の欄は、条件に当てはまる求人であればどれにも存在するからです

この記事で扱わないことも先に書きます。在学中の高校生の就職活動、学校を通した応募の進め方、公務員試験の日程と対策、高卒認定や進学はいずれも扱いません。

求人が出てくる入口は4つあり、法律での呼び名がそれぞれ違います

同じ「求人」という言葉でも、どこに出ているかで、法律がどの事業者に何を義務づけているかが変わります。まず入口を4つに分けます。

読者から見た入口 職業安定法での呼び名 労働条件を明示する義務は誰から誰へかかるか
ハローワーク 公共職業安定所 求人者→公共職業安定所(5条の3第2項)、公共職業安定所→求職者(同1項)
転職エージェント 職業紹介事業者 求人者→職業紹介事業者(5条の3第2項)、職業紹介事業者→求職者(同1項)
求人サイト・スカウトサイト 募集情報等提供事業を行う者 労働者の募集を行う者→募集に応じて労働者になろうとする者(5条の3第1項)
企業の採用ページから直接応募 労働者の募集を行う者 同上(5条の3第1項)

なお、職業によっては求人の探し方より先に、就くための条件が決まっているものがあります。どの職業にその条件があるかはその職業に就くために法律が求めている条件をまとめた記事で扱いました。

根拠となる条文の第1項は、次のとおりです。

公共職業安定所、特定地方公共団体及び職業紹介事業者、労働者の募集を行う者及び募集受託者並びに労働者供給事業者は、それぞれ、職業紹介、労働者の募集又は労働者供給に当たり、求職者、募集に応じて労働者になろうとする者又は供給される労働者に対し、その者が従事すべき業務の内容及び賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない。

(引用:職業安定法〈昭和22年法律第141号〉5条の3第1項/2026年9月24日に編集部が原文を確認)

この列挙に「労働者の募集を行う者」が入っていることが、直接応募をする人にとって重要です。エージェントを通していなくても、募集している会社の側に明示の義務がかかります。「仲介を通さないと労働条件を教えてもらえない」ということにはなりません。

一方で、同じ列挙に「募集情報等提供事業を行う者」の語はありません(2026年9月24日に条文全体を確認)。求人サイトに載っている求人でも、明示の義務を負っているのは募集をしている会社の側だということです。

中卒・高卒の人が実際に使っている入口の分布

政府統計で学歴別に転職活動の方法を見られるものは多くありません。その数少ない一つが厚生労働省「令和2年転職者実態調査の概況」の第17表です。同表は9つの方法を並べていますが、編集部が値を確定できたのは次の3項目だけです(複数回答)。

転職活動の方法 最終学歴:高等学校 転職者計
ハローワーク等の公的機関 39.7% 34.3%
求人サイト・求人情報専門誌・新聞・チラシ等 35.5% 39.4%
縁故(知人、友人等) 29.7% 26.8%

出典:厚生労働省「令和2年転職者実態調査の概況」第17表(調査時点は令和2年10月1日現在)。2026年8月24日に編集部が原典を確認した内容として記録されているものからの転記です。

この表の読み方には4つの制約があります。複数回答なので合計は100%になりません。最終学歴別の回答者数は概況に掲載されていないため、小数第1位に意味を持たせません。

調査時点が令和2年で、求人サイトの利用状況はその後変わりうるものです。そして残る6項目の値を編集部は確認していないため、この3項目の外に上回るものが無いとは書けません。

それでも1つだけ言えます。この3項目の中では、転職者計で求人サイト等が上に来るのに対し、高等学校の区分では公的機関と求人サイト等の順序が入れ替わります。「まず求人サイトに登録する」という助言は、この層が実際に使っている経路とずれている可能性があります。最終学歴が中学校の区分については、中学校卒業の学歴で求人を探す場合の違いを扱った記事で別に扱いました。

第17表が数えているのは、すでに次の職場に入った転職者です。求職中の高卒の人が、働いているか探している人の何%にあたるかは、完全失業率を学歴別・年齢別に出した表が国勢調査から示しています。

高等学校卒と転職者全体で、3項目内の転職活動の方法の順序が入れ替わることを示した横棒グラフ

入口によって、求人にかけられるふるいが違います(職業安定法5条の6)

ハローワークと職業紹介事業者は、求人の申込みを全て受理するのが原則で、そのうえで6つの場合だけ受理しないことができます。条文の柱書は次のとおりです。

公共職業安定所、特定地方公共団体及び職業紹介事業者は、求人の申込みは全て受理しなければならない。ただし、次の各号のいずれかに該当する求人の申込みは受理しないことができる。

(引用:職業安定法5条の6第1項〈見出し「求人の申込み」〉/2026年9月24日に編集部が原文を確認)

受理しないことができる6つは、次のとおりです。

  1. その内容が法令に違反する求人の申込み
  2. その内容である賃金、労働時間その他の労働条件が通常の労働条件と比べて著しく不適当であると認められる求人の申込み
  3. 労働に関する法律の規定であつて政令で定めるものの違反に関し、法律に基づく処分、公表その他の措置が講じられた者(厚生労働省令で定める場合に限る。)からの求人の申込み
  4. 第五条の三第二項の規定による明示が行われない求人の申込み
  5. 暴力団員・役員に暴力団員がいる法人・暴力団員が事業活動を支配する者からの求人の申込み
  6. 正当な理由なく次項の規定による求めに応じない者からの求人の申込み

同条2項は、各号に該当するかを確認するため、求人者に報告を求めることができるとしています。3項は、求人者は正当な理由がない限りその求めに応じなければならないと定めています(全3項)。

この条文の名宛人に、求人サイトは並んでいません

第1項の柱書に並ぶのは、公共職業安定所・特定地方公共団体・職業紹介事業者の3者です。「募集情報等提供事業を行う者」「特定募集情報等提供事業者」という語は、この条のどこにも出てきません(2026年9月24日に条文全体を走査して確認)。

ここから言えるのは、経路によって求人に事前にかかるふるいの形が違う、ということだけです。求人サイトに何の規律も無いという意味ではありません。虚偽の表示・誤解を生じさせる表示の禁止(同法5条の4第1項)は、募集情報等提供事業を行う者にもかかります。

それから、3号の読み方には注意が要ります。対象となる法律は政令で、対象となる場合は厚生労働省令で定められており、条文だけで範囲は決まりません。また6つとも「受理しないことができる」であって、「受理してはならない」ではありません。

編集部の判断を書きます。求人の数だけを見れば、求人サイトのほうが大きいかもしれません。それでも、条件が著しく不適当な求人と、明示を行わない求人について、受理しない選択肢を条文で持っている入口が別にあることには意味があります。ハローワークと職業紹介事業者を「求人が少ないほう」として最初から外さないでください。

ハローワークの求人の規模も添えておきます。令和8年6月の有効求人は2,020,228人、有効求職者は2,002,441人です(厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」令和8年6月分・パートタイムを含む常用。2026年8月24日に編集部が原典を確認した内容として記録されているものからの転記)。単位は件ではなく人(採用予定人数)です。

求人の入口ごとに、事前にかかる法的なふるいの違いを示した模式図

求人票の読み方:法定の11欄を上から数える

編集部がこの11欄を1つの表に開いたのは、読者が自分の手元の求人票と突き合わせられるようにするためです。明示すべき事項を定めているのは、職業安定法5条の3第4項の委任を受けた同法施行規則4条の2第3項です。柱書は次のとおりです。

法第五条の三第四項の厚生労働省令で定める事項は、次のとおりとする。ただし、第二号の三に掲げる事項にあつては期間の定めのある労働契約(当該労働契約の期間の満了後に当該労働契約を更新する場合があるものに限る。以下この項において「有期労働契約」という。)に係る職業紹介、労働者の募集又は労働者供給の場合に限り、第八号に掲げる事項にあつては労働者を派遣労働者(労働者派遣法第二条第二号に規定する派遣労働者をいう。以下同じ。)として雇用しようとする場合に限るものとする。

(引用:職業安定法施行規則4条の2第3項柱書/2026年9月24日に編集部が原文を確認)

手順1:第1号から第9号までを、手元の求人票に当てる

号 明示する事項(条文の言い方) 求人票で対応する欄
1号 労働者が従事すべき業務の内容に関する事項(従事すべき業務の内容の変更の範囲を含む) 仕事の内容
2号 労働契約の期間に関する事項 雇用期間
2号の2 試みの使用期間に関する事項 試用期間
2号の3 有期労働契約を更新する場合の基準に関する事項(通算契約期間・更新回数の上限の定めがある場合は当該上限を含む) 契約更新の基準(有期契約の場合に限る)
3号 就業の場所に関する事項(就業の場所の変更の範囲を含む) 就業場所
4号 始業及び終業の時刻、所定労働時間を超える労働の有無、休憩時間及び休日に関する事項 就業時間・残業・休憩・休日
5号 賃金(臨時に支払われる賃金、賞与及び労働基準法施行規則第8条各号に掲げる賃金を除く。)の額に関する事項 賃金
6号 健康保険・厚生年金・労働者災害補償保険・雇用保険の適用に関する事項 加入保険
7号 労働者を雇用しようとする者の氏名又は名称に関する事項 事業所名
8号 労働者を派遣労働者として雇用しようとする旨 (派遣労働者として雇用しようとする場合に限る)
9号 就業の場所における受動喫煙を防止するための措置に関する事項 受動喫煙対策

号番号は第9号までですが、第2号に枝番号が2つあるため、事項として数えると11になります。この数え方の違いは、柱書のただし書を読むときに効きます。2号の3は有期労働契約の場合だけ、8号は派遣労働者として雇用しようとする場合だけにかかるため、無期雇用の直接雇用の求人では、この2つは出てきません。

「8号が書かれていないから隠している」という読み方は成り立ちません。派遣ではない求人に、派遣として雇う旨が書かれないのは条文どおりです。

4号の就業時間と残業の欄は、読む人が18歳になっているかどうかで、意味が変わります。15〜17歳の人が就業時間の欄で先に見る時刻は、中卒のアルバイトの記事が労働基準法の年少者の条文から説明しています。

募集時に明示が義務づけられる11の事項を並べ、そこに学歴が含まれないことを示した模式図

手順2:学歴の条件が11欄のどこにも無いことを確かめる

11欄を数え終えたら、そこに学歴が無いことを自分の目で確かめてください。応募資格の「高卒以上」「大卒以上」は、法律が書かせている情報ではなく、募集する側が任意で書いている情報です。

その「高卒以上」が学歴のどの段に線を引いていて、自分の最終学歴が線のどちら側にあるのかは、別の記事で確かめられます。「〇〇以上」の線を中卒から大卒まで5つの段で並べた記事では、求人申込書の9つの選択肢と学校教育法の入学資格の条から、線の位置を示しています。

年齢とは扱いが違います。募集・採用における年齢については、労働施策総合推進法9条が年齢にかかわりない均等な機会の確保を定めています。一方、学歴を条件にすること自体を一般に禁止する規定は、編集部が確認した範囲では見当たりません。

もう1つ、混同されやすい点を分けておきます。厚生労働省が公正な採用選考で配慮すべきとしている事項には「家族に関すること」の一部として家族の学歴が挙がっていますが、本人の学歴は挙がっていません(厚生労働省 公正な採用選考特設サイト。2026年8月24日に編集部が確認した内容として記録されているものからの転記)。「学歴を聞くこと自体が問題になる」とは書けない、ということです。

そのうえで実務の話をします。応募資格に学歴が書かれている求人は、その1社が絞っているだけです。1件見ただけで検索をやめると、書いていない求人までまとめて手放すことになります。

学歴そのものが年齢とともにどう効いてくるのかは、学歴差が年齢とともにどう動くかを追った記事で統計から分解しています。求人票の入口の話と、入ったあとの話は分けて読んでください。

アルバイトの経験しか職歴が無い場合も、書ける欄は残っています。書き直し方はアルバイトの経験を職務経歴の欄に書き直す手順にまとめました。

会社側が実際にどう書いているかも確かめられます。初任給の表に高校卒の行があるかどうかは、企業側が初任給の表に高校卒の行を置いているかを数えた記事で1社ずつ確認しました。「未経験可」の条件が学歴の条件と別に動くことは、「未経験OK」の欄が学歴の欄と別に動くことを扱った記事にまとめています。

応募資格に資格の名前が並んでいた場合は、その資格を取れる条件のほうを先に確かめてください。受験資格の調べ方は資格の欄を埋める前に受験資格を確かめる記事にまとめています。資格を何も持たずに応募先を選ぶ場合は、34.8%で6位の専門知識や技能という結果が先に読む材料になります。公的調査の数字で、資格がどのあたりに置かれているかが分かります。

手順3:「変更の範囲」の2欄で、配属と転勤の幅を読む

1号と3号の括弧書きにある「変更の範囲」は、2024年4月1日から追加された欄です。厚生労働省は、令和6年4月1日から新たに明示が必要になる事項を3つ挙げています。「従事すべき業務の変更の範囲」「就業の場所の変更の範囲」「有期労働契約を更新する場合の基準に関する事項(通算契約期間又は更新回数の上限を含む)」の3つです(職業安定法施行規則の改正は令和5年厚生労働省令第89号。2026年9月24日に編集部が同省のページで確認)。

この2欄は、入社後にどこまで配置転換・転勤がありうるかを示す、数少ない法定の情報です。学歴の欄より読み込む価値があると編集部は考えます。

「会社が定める場所」のように地理的な区切りの無い書き方になっている場合は、確認すべき論点として扱ってください。違法だと断定はできませんが、範囲が読めないという事実は残ります。面接で「転勤の可能性がある範囲はどこまでか」を聞く根拠として使えます。

会社が社員を「総合職」「一般職」などのコースに分けるときの物差しも、仕事と勤務地のこの2つの幅です。職種名に「総合職」とある求人どうしを比べるなら、総合職と一般職を学歴ではなく仕事と転勤で分けるしくみと合わせて、この2欄の書き方の違いを見てください。

手順4:賃金の欄は、賞与が除かれている前提で読む

5号には括弧書きがあり、賞与が明示の対象から除かれています。条文の言い方は「賃金(臨時に支払われる賃金、賞与及び労働基準法施行規則第8条各号に掲げる賃金を除く。)の額に関する事項」です。

つまり求人票に賞与が書かれていなくても、それ自体は条文の構造どおりです。書いてはいけないという意味ではなく、法定の明示事項に含まれていないだけで、任意に書くことは妨げられません。

ここから手順が1つ出ます。賞与の有無と月数は、求人票では確かめきれない項目として、面接までに確認先を作っておいてください。求人票の賃金額だけで年収を比べると、賞与の差がまるごと抜け落ちます。学歴別・年齢別の賃金の相場そのものは、当サイトの別カテゴリで扱います。

その相場は、6月分の所定内給与額で高校卒の水準を示した記事で確かめられます。求人票の月額とその相場を並べると、どちらも賞与を外した額どうしで比べられます。

手順5:その求人情報がいつ時点のものかを確かめる

求人情報を最新に保つための措置は、経路ごとに条文で書き分けられています。根拠は職業安定法5条の4第3項と、その委任を受けた同法施行規則4条の3第4項です。同項3号は、イからヘまでの区分ごとに講ずべき措置を定めています。

このうちイ(公共職業安定所・特定地方公共団体・職業紹介事業者)の措置は、次の2つです。

(1)求人者又は求職者に対し、定期的に求人又は求職者に関する情報が最新かどうかを確認すること。
(2)求人又は求職者に関する情報の時点を明らかにすること。

(引用:職業安定法施行規則4条の3第4項3号イ/2026年9月24日に編集部が原文を確認)

募集情報等提供事業を行う者についても、同じ3号のロからホで、区分ごとの措置が定められています。ただし各区分の措置の文面は、編集部が2回取得したところ一致しなかったため、本記事では逐語を引きません。

ここで確かめるのは1点だけです。求人の画面に「いつ時点の情報か」「いつ更新されたか」の表示があるかを見てください。表示が見つからない場合は、応募前の問い合わせで「この条件は現在も有効か」を確かめる材料になります。

同じ求人が一年中出続けている場合も、確認すべき論点として扱います。当サイトは、募集が長期間続いていること自体を違反とは扱いませんが、定着の状況を面接で聞く手がかりにはなると考えます。

応募したあとに条件が変わるときも、明示の義務がかかります

募集のときに示した条件を特定・削除・追加する場合、契約の相手方になろうとする者への明示が義務づけられています(職業安定法5条の3第3項)。同項が「その他厚生労働省令で定める場合」として委任している中身は、同法施行規則4条の2第1項が定めています。

号 明示が必要になる場合(施行規則4条の2第1項)
1号 明示された従事すべき業務の内容等の範囲内で、従事すべき業務の内容等を特定する場合
2号 明示された従事すべき業務の内容等を削除する場合
3号 従事すべき業務の内容等を追加する場合

明示する中身は、同条2項が定めています。1項の各号に対応して、特定する内容・削除する内容・追加する内容が、それぞれ明示すべき事項とされています(2026年9月24日に編集部が原文を確認)。

ここが求人票の読み方と直結します。「就業場所は全国の事業所」と書かれた求人で、選考の途中に配属先が1か所に絞られたなら、それは1項1号の特定に当たりうる場面です。口頭で聞いただけの条件を、記憶のまま入社の判断に使わないでください。

なお、明示の方法を定める省令の規定は、編集部が2026年9月24日に確認した範囲では特定できませんでした。そのため本記事では「必ず書面でもらえる」とは書きません。確認できていないだけで、存在しないという意味ではありません。

最初に開く入口は、優先するものによって変わります

求人の数を優先するのか、条件が確かめやすいことを優先するのかで、最初に開く場所は変わります。優先するものごとに分けます。

求人の数を最優先するなら、求人サイトから開いて構いません。掲載件数の規模がそのまま比較できる母集団の広さになります。ただし上の手順5のとおり、情報の時点を自分で確かめる作業が増えます。

条件を先に確かめられることを最優先するなら、ハローワークか職業紹介事業者から開いてください。受理しないことができる場合が条文に列挙されている入口であり、求人者に報告を求める枠(5条の6第2項)も置かれています。上で見た3項目の比較で、高等学校の区分では公的機関が求人サイト等を上回っていたことも、この使い方と矛盾しません。

ハローワークの紹介には、原則3か月試しに雇われてから期間の定めのない雇用へ移るかを決めるトライアル雇用もあります。学歴の欄で書類が止まりがちな中卒の人は、試しに3か月雇われる制度に乗れる人の区分を先に見ておくと、窓口で相談する中身を絞れます。

どちらの軸を選ぶ場合でも、先に済ませておくことがあります。何を最優先にするかを決めることです。年収なのか、時間なのか、働く場所なのかで、同じ求人票の同じ欄を見ても評価が変わります。この決め方は年収・時間・場所のどれを最優先にするかを先に決める工程にまとめました。

給与の決まり方そのものが公開されている職場と比べたい場合は、給与の決まり方が条例と勧告で公開されている職場の記事が比較の材料になります。学歴の扱いが法定の欄に入っていない民間と、制度として額が公開されている側を並べると、求人票の情報量の限界が分かりやすくなります。

転職サービスを使うときに、先に確認しておくこと

コロキャリアの収益は、記事から転職サービスへ申し込まれたときに発生します。この記事も例外ではないので、先に書いておきます。

この記事で4つに分けた入口のうち、転職エージェント(有料の職業紹介事業者)だけは、採用が決まった会社から成功報酬を受け取る形で成り立っています。求職者は原則無料で使えるため、書類の添削も相場のフィードバックも受け取って構いません。ただし、エージェントが見せられるのは、自社が取引を持っている会社の在庫に限られます。母集団を他人の都合で決められている点だけは、意識しておいてください。

入りたい会社のリストは自分で持ち、エージェントには在庫との照合と交渉の代行をさせるというのが当サイトの基本の使い方です。リストの会社がエージェント経由で募集していなければ、採用ページから直接応募すれば済みます。上で見たとおり、直接応募でも募集をする側に明示の義務がかかります。

許可・届出の確認方法も書いておきます。厚生労働省が運営する人材サービス総合サイトで、事業者の許可番号・届出の有無を誰でも調べられます。当サイトは、ここで照合できない事業者を扱いません。

次の3つに当てはまる場合は、いま登録しなくて構いません。急ぐ理由がないからです。

  • 現職で任される範囲が広がっている最中で、賃金にも労働時間にも不満がない場合
  • 社内で異動・昇格の話が具体的に進んでいる場合
  • 何を最優先にするかがまだ決まっておらず、比べる基準を持っていない場合

当サイトは登録の期限を作りません。期限を作るのは記事を出す側の都合であって、読者の生活の都合ではないからです。手順4と手順5の確認だけなら、登録しなくても今日できます。

よくある質問

Q:高卒の求人はどこで探せばいいですか?

ハローワーク・職業紹介事業者・求人サイト・企業の採用ページの4つが入口です。最終学歴が高等学校の区分では、編集部が値を確定できた3項目のうちハローワーク等の公的機関が39.7%で、求人サイト等の35.5%を上回っていました(令和2年転職者実態調査の概況・第17表。複数回答)。求人の件数を広く見たい場合は求人サイト、条件のふるいを条文で持っている入口を使いたい場合は公的機関と職業紹介事業者から開いてください。

Q:高卒可の求人は少ないのでしょうか?

「高卒可」と書かれた求人だけを数えると、応募できる求人の数を実際より小さく見積もることになります。学歴は法定の明示事項ではないため、学歴に触れていない求人が出てきます。学歴の記載の有無で求人を何件と数えた公的な集計は、編集部が確認した範囲では見当たりません。参考までに、ハローワークの有効求人は令和8年6月で2,020,228人(パートタイムを含む常用)です。

求人の数とは別に、高卒の人がいまどの仕事で働いているかは、高卒で働く人の職業を国勢調査の人数で並べた記事で確かめられます。2020年の国勢調査では、最終学歴が高校と回答された就業者は2,273万人で、働く人全体の41.1%でした。

Q:求人票に学歴が書いていないのはなぜですか?

明示が義務づけられている事項に学歴が入っていないからです。根拠は職業安定法5条の3第1項と、同条4項の委任を受けた同法施行規則4条の2第3項で、第1号から第9号まで(枝番を含めて11事項)のどこにも学歴はありません。学歴を書く欄を設けている書式(ハローワークの求人票など)でも、その欄は法律が書かせているものではありません。書く義務が無いため、学歴が載るかどうかは求人の書式と会社の判断で分かれます。

Q:「学歴不問」と書いてあれば、本当に学歴を見ないのですか?

そう読み切ることはできません。「学歴不問」と書いてあることも、書いていないことも、選考で学歴をどう扱うかを保証しません。確かめたいなら、求人票の文言ではなく、初任給の区分に高校卒の行があるかどうかを見てください。

Q:ハローワークと求人サイトはどちらを先に使うべきですか?

求人の数を優先するなら求人サイト、条件の確かめやすさを優先するならハローワークです。ハローワークと職業紹介事業者には、賃金・労働時間が著しく不適当と認められる求人などについて受理しないことができる枠があります(職業安定法5条の6第1項)。併用して困る理由はありません。

Q:求人票の条件と実際の条件が違っていたら、どうなりますか?

募集時に示した条件を特定・削除・追加する場合、明示の義務がかかります(職業安定法5条の3第3項、場合と事項は同法施行規則4条の2第1項・2項)。選考の途中で条件が動いたときは、その場で内容を確認してください。入社後の取り扱いについては、勤務先の就業規則と、都道府県労働局・労働基準監督署などの公的窓口へ確認してください。

住み込みで入った人には、条件によって、家へ戻る費用を会社が持つ決まりもあります。住まいを移して働き始めた人の帰郷の旅費は、18歳未満の人が解雇された場合の条文とあわせて、住み込みの記事が説明しています。

まとめ

  • 募集時に明示が義務づけられる事項は、第1号から第9号まで。枝番号を含めて数えると11の事項で、そこに学歴はありません(職業安定法5条の3第1項/同法施行規則4条の2第3項)
  • 柱書にただし書があり、2号の3は有期労働契約の場合だけ、8号は派遣労働者として雇用しようとする場合だけにかかります。書かれていないこと自体が問題とは限りません
  • 5号の括弧書きで賞与は明示の対象から除かれています。求人票の賃金額だけで年収を比べないでください
  • 1号と3号の「変更の範囲」は2024年4月1日から追加された欄(令和5年厚生労働省令第89号)。配属と転勤の幅を読む材料になります
  • 入口によって、求人に事前にかかるふるいが違います。全件受理を原則としつつ6つの場合に受理しないことができるのは、公共職業安定所・特定地方公共団体・職業紹介事業者です(同法5条の6第1項)
  • 最終学歴が高等学校の区分では、編集部が値を確定できた3項目のうち、ハローワーク等の公的機関39.7%が求人サイト等35.5%を上回っていました(令和2年転職者実態調査の概況・第17表。複数回答・調査時点は令和2年10月1日現在)

最後に編集部の立場を、優先するものごとに置きます。求人の数を広く見たい場合は求人サイトから、条件を先に確かめたい場合はハローワークと職業紹介事業者から開くのが合理的です。どちらの場合も、応募の前に確認するのは就業場所の変更の範囲・業務内容の変更の範囲・賃金に賞与が含まれるか・試用期間の条件の4点です。現職と比べるのは、この4点と自分の給与明細と勤務表になります。

手元の求人票を1枚開いて、この記事の11欄と突き合わせるところまでを、今週のうちに済ませてください。応募先を決めるのは、そのあとで構いません。

※本記事は法令と統計に基づく一般的な情報で、条文は2026年9月24日に確認したものです。法令は改正で条番号や内容が変わります。個別の求人が法令に適合しているかどうかの判断については、都道府県労働局・ハローワーク・労働基準監督署などの公的機関、または専門家へご確認ください。個別の労働条件の適用についても同様です。


参考・出典

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